ヨーロッパ―自前のシリコンバレーを模索中
Erick Schonfeld
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この数日、アムステルダムで開催されたNext Webカンファレンスで、ヨーロッパ各地から集まった700人あまりのインターネット起業家たちと親しく話をする機会があった。ヨーロッパのスタートアップの状況は、ハングリーなスタートアップが、金をかけないでウェブ企業を立ち上げ、ごくニッチなプロダクトを提供していた4-5年前のシリコンヴァレーを思わせるものがある。
例えばスウェーデンのスタートアップTwinglyは、スパムサイトを除外したブログ検索サービスhを開発しているが、これは45万の高品質なブログを対象に、ユーザーがブログ記事を共有できるもの。パリのZilokは、ユーザーがドリルからデジタルプロジェクタまでさまざま製品をレンタル提供するeBayのようなサービスを構築中。ロンドンのFav.or.itは、豊富な機能を持ったフィードリーダを提供する。これは、フィードリーダーの中からブログ記事にコメントを書くことができる。また投稿をそれが実際にどれだけ読まれたかによって順位をつける。またユーザーはタグや順位、カテゴリで記事をフィルターできる。ミュンヘンでは、andUniteが、ユーザーが自分の検索語を集めて他の人と共有できるようにするサービスを開発した。
そして、一部の企業は相当な支持を獲得しつつある。私は、ソーシャルネットワークのNetlogが、月間3千万のユニーク訪問者と40億ページビューを達成したと聞いて驚いた(comScoreの統計では、ユニーク訪問者は1100万人だがページビューは50億)。Netlogは15の言語、20ヵ国で運営されている。そしてヨーロッパ版のMeeboとも言えるeBuddyがある。これはウェブ・ベースのIMサービスだが、1200万のウェブ・ユーザー、160万人の携帯ユーザーがいる。
とはいえ、私が会ったスタートアップのほとんどは―ルーマニア、スウェーデン、オランダ、アイルランド、フランスなどの国々では―まだ表舞台に登場していない。だが国境を越えたWeb 2.0文化が確実にヨーロッパ各地で力を蓄えつつある。テクノロジーは国境を解体するのに役立っている。あるVCは彼の携帯電話の着信画面を見せてくれたが、それは彼のメールではなくTwitterだった。もう一つのスタートアップ・ファウンダーは、Twitterのおかげでヨーロッパ各地の起業家やアメリカのコンタクト先とも会話を続けることができると話してくれた。
ヨーロッパは、労働法、税制、文化的習慣などではいまだにモザイク状態であり、ビジネスの様々な部分をどの地域に置くかで結果に大きな影響がある。例えばあるオランダのCEOは、オランダでは会社を設立するだけで最低1万8千ユーロかかる、しかもそれは役所に払う手数料だけでだと話してくれた。
私は、どの地域がヨーロッパのシリコンヴァレーとして台頭してくるだろうかという質問をぶつけてみたが、答はあちこちに分散していた。ロンドン、ミュンヘン、ベルリン、チューリヒ、ジュネーブ、それにバルセロナというのまであった。資金が調達しやすいのはロンドン、オフィス賃料が安いのはベルリン、携帯のエキスパートではヘルシンキ、天気がいいのはバルセロナ、安くて優秀なエンジニアではエストニア(まだヨーロッパの一部だと自覚していないかもしれないが、ベルリンやアムステルダムから管理するには十分に近い)といった具合。
ヨーロッパがシリコンヴァレーを探しているうちに、それは特定の場所ではなく起業家の心の状態だということになるかもしれない。本当のところは、ビジネスがますます分散してきていることを考えれば、ヨーロッパは一つのシリコンヴァレーを必要としてはいないのだろう。異論もあるわけだが、 人材も資本も1ヵ所に集約するという発想は、多くのEuro 2.0の起業家たちにはいかにも前世紀的に見えるようだ。
(写真 © Pieter Baert)
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(翻訳:Namekawa, U)
タグ: andunite, eBuddy, Fav.or.it, Netlog, Twingly, zilok【関連記事】



