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2008年4月9日

問題作『The Truth According to Wikipedia』(動画)

Erick Schonfeld

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これは、オランダの映画監督IJsbrand van Veelenが先週Next Webカンファレンスで初上映して大きな物議を醸したドキュメンタリー『The Truth About Wikipedia(ウィキペディアから見た真実)』。YouTubeに出たので45分空きがある人は是非どうぞ。見るだけの価値はある。

映画では 『The Culture of the Amateur(アマチュア文化)』著者のAndrew KeenとBob McHenry元Encyclopedia Britannica編集長が登場し、ウィキペディア共同ファウンダーのLarry Sanger、ジミー・ウェールズ(Jimmy Wales)、Web 2.0の指導者ティム・オライリー(Tim O’Reilly)らと2手に分かれて激論を交わしている。

たくさんの視点を盛り込みつつ巧みに作り込まれた作品ではあるが、結局すべてKeenのウィキペディア酷評を盛り上げるマシンになってる感は否めない。きっと見終わった方は映画では議論の軍配がKeenに上がったと思うはずだ。そして事実、van Veelen監督にステージで僕が個人的にはどっちの言い分に賛同する部分が多いか尋ねたら(僕はこのカンファレンスの司会進行役だった)Keenだと白状していた。まさに敵陣に加勢だが、それだからこそ尚更ドキュメンタリーは考えさせられる内容に仕上がっている。会場では騒然となり、あと一歩のところで監督糾弾の講釈をぶち上げそうな勢いの男までいた。

この映画でKeenが主張しているのは真実にはゲートキーパー(門番)が必要であり、ゲートキーパーはその道の専門家で固めなくてはならないということだ。もちろん彼が見逃している点もある。つまりウィキペディアでは比較的少数の集団が執筆・編集を手掛けており、各テーマ領域ではもはやエキスパートと言ってよい存在だという点だ。あるいはWikipediaのエントリ向けに行う執筆・調査活動を通じてエキスパートになっている。

無論それでも事実の不正確なところとか編集戦争、ウィキペディアの記事書き換えで広報PR活動に励む企業が丸々消えるわけではない。こういった問題をめぐっては四六時中議論が持ち上がっているのが実態だ。だが、あと一点この映画ではウィキペディアがアイディア市場に極めて近いものである点も見落としている。市場はなんでもそうだが、ある時点で与えられた情報が間違いである可能性はあるものの、結局は間違いより正解である確率の方が多いものだ。

Keenとウィキペディア人のどちらに共感するかは、観た人それぞれの「真実の定義」によって変わってくる。 Keenは完璧主義者だ。「真実」はひとつであって、それ以外はすべてフィクションであり、エキスパートは真実の守護者である。 ところが実際の真実はどうかと言うと、「真実」それ自体が常に変容しており、この「真実」に対するエキスパートの見方も絶えず変わっているのだ。

(via The Next Web

まだ時間が余ってる人のために、van Veelen監督が昨年Googleをテーマに作った50分のドキュメンタリーもはっておこう。:

[原文へ]

(翻訳:satomi)

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