ヤフーは有り金残らず賭けた―いよいよどちらかが下りるときだ
Michael Arrington
6 comments »

Wall Street Journalによると ―ちなみにWSJはこの数ヶ月、ヤフーがリークする情報の非公式窓口と化しているが―「事情に詳しい筋(=ヤフー)」は先週発表された「ヤフーの検索連動広告をGoogleに委託注するための試験的な試みの予備テストを完了した」と語ったという。この「試験的な試みの試験的な試み」からは「肯定的な結果」が得られたそうだ。(しかしヤフー は基本的に、こうした結果を好きに解釈できるらしいという興味深い理論 もある)。
さてこの回りくどい話を翻訳するとどうなるのか? ヤフーがマイクロソフトによる買収に代わるものとして、Googleに検索ページの広告を完全に外注することで売り上げを増加させ、株主価値を押し上げるという最後の(かろうじて)現実性のある選択肢を株主に売り込んでいるのだ。
Citigroupのアナリスト、Mark Mahaneyは以前「Yahoo-Googleの検索ページについての提携はキャッシュフローを25%押し上げる可能性がある」と予想していた。われわれが話を聞いた専門家によると、そうした提携によって、Yahooの株式時価総額を70億ドルほど押し上げる可能性があるという。しかし、これだとMicrosoftが2月1日に提示した割り増し価格の半分弱にしかならない。
今やMahaneyはYahoo-Google提携によって増えるキャッシュフローの額を「年に10億ドル以上」とアップさせている。これは2007年のキャッシュフローの50%増だ。こうなると両案は数十億ドルの差はあれ、ほぼ並ぶ。そこで、YahooはGoogleとの提携をMicrosoftによる買収に代る現実的な選択肢として提示できる。
と、考えているのだろうが、そうは問屋が下ろさない。YahooとGoogleとの検索連動広告での提携は、独禁当局の承認が得られる見込みはまずないが、仮に得られたとしても、Yahooにとっては緩慢だが確実な自殺である。提携によるキャッシュフローの増加は、現在のトラフィックを基準にしているが、Yahooが広告をGoogoleに外注すれば、このトラフィック量は次第に減少するだろう。(2002年にAOLが検索をGoogle検索に外注した後に起きた現象を見るとよい。検索トラフィックは30%減、マーケットシェアは5%未満に下がった)。このことはYahoo自身でさえ分かっているはずだ。長期的にはYahooにも同様の運命が待っている。
しかし、Yahooは今日まで自殺的な戦術を完璧に演じてきた―Googleの手にかかって緩慢な自殺を遂げるのさえMicrosoftの買収よりましだ、といわんばかりの態度である。一方で、Microsoftは長期的な生存戦略のためには、Yahooを獲得することがぜひとも必要だ。また、MicrosoftはYahoo買収に失敗してもまだ耐えられるが、YahooをGoogleに乗っ取られることだけは決して許すわけにいかない。(Mahaneyは、YahooのGoogleへの検索広告全面委託はMicrosoftにとって、最悪のシナリオだと語っている)。
両社とも、取引をまとめる必要がある。Yahooは「やれるものなら、やってみろ!」と叫んでいるし、Microsoftはこれまでのところ、「やってやるとも!」と言い続けている。しかし、Yahooはほんとうに頭がおかしいわけではないはずだし、Microsoftは見せかけているよりもはるかに強くこの買収をまとめることを望んでいる。失敗すれば、両社ともありとあらゆるものを失いかねない。どちらかが折れなくてはならない。Yahooは、4月22日に第1四半期の収支を発表する。今のところ私は「近く交渉によって取引が成立する」という自分の予測を固持したい。
その一方で、この出来事全体の勝者がGoogleであるのは明白だ。Googleは、大勝利(Yahooの検索広告)を得るか、それにわずかに劣る勝利(最大のライバルが買収され、合併の余波で1年くらいは泥沼にはまる)を得るか、どちらかなのだ。
[原文へ]
(翻訳:Namekawa, U)
タグ: ヤフー買収関連, Google, Microsoft, Yahoo【関連記事】


2008年 4月 23日 at 9:04 am
2008年 4月 23日 at 9:04 am
2008年 4月 25日 at 6:34 am
2008年 4月 29日 at 5:21 am
2008年 4月 30日 at 5:48 am
2008年 6月 13日 at 4:57 am