レイ・オジー戦略メモ「ソフトは死んだ、ウェブ万歳」
Erick Schonfeld
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ここ数年ビル・ゲイツの靴を埋めるので必死だったマイクロソフト社チーフ・ソフトウェア・アーキテクトのレイ・オジー(Ray Ozzie)が自分なりの一歩を歩み出した。
社員に宛てた驚くべき戦略メモ(下)の中でオジーは基本的に、マイクロソフトのミッションをパソコン用ソフトとスタンドアローンのサーバー作りから、デバイスと人の間を繋ぐメッシュ作りへと転換を図ろうとしている。WindowsやOfficeを捨て去るのではない。氏が言っているのは、MSのソフトウェアの価値を決めるのは「それ独自で何ができるか」ではなく、今後ますます「他のものと一緒に何ができるか」という方にかかってくるだろうということだ。もはやソフトウェアがどうこういうよりも、ウェブベースのサービスとしてどうなのか、そちらが重要になってくる。 レイ、こちら側のクラブにようこそ。
概要:
本戦略の中核、それはウェブ世界とデバイス世界の両方を抱き込むことにある。過去10年間でパソコン時代は、ウェブがみんなのエクスペリエンスの中心にある時代に道を譲った。-この時代にあってエクスペリエンスはブラウザを通してのみならず、パソコン、電話、メディアプレーヤー、ゲーム専用コンソール、セットトップボックス、TV、車ほか、実に様々なデバイスを通して提供されている。
基本理念
当社サービス戦略の指針となる支配的原理は3つ。–製品の設計・開発にこの情報を伝え、マイクロソフト全部門に関わる個人・企業に導入徹底を図るものとする。1. ウェブはハブである~ウェブは当社のソーシャル・メッシュとデバイス・メッシュのハブ
ウェブは市民の第一かつ最大のメッシュである。…全てのアプリケーションは今後ますます、人と人が繋がってグループを形成する生来の側面を認識し、これをウェブに活用するようになる。そしてその運用法こそが、われわれのエクスペリエンスの基礎となるだろう。生産性からメディア、娯楽まで広い範囲のシナリオにおいて「リンク・共有・ランキング付け・タグ付け」といったソーシャルメッシュの概念は、「ファイル、編集、閲覧」と同じぐらい一般に馴染みのあるものとなる。…個人レベルで見た場合、「マイ・コンピュータ」という概念は「デバイスのパーソナルなメッシュ」-つまり自分の全デバイスをひとつにまとめウェブで一元管理する全体共通のシームレスな手法に取って代わられるだろう。
2. “選択”のパワー ~企業がクラウドを抱え込む際には“選択”力がものを言う
大企業はどこも今、重大な構造転換の初期段階にある。-自社特注の、極めて高価なこともあるアプリ専用サーバーの使用から、ビジュアリゼーションおよびコモディティ・ハードウェアの使用に乗り換え、これらエンタープライズ対応のアプリ複数を連結させ、自社データセンター内に設けたコンピューティングおよびストレージ・グリッドで動作するよう環境を整えつつある。…コンシューマー・サービスのハイスケールな要件による部分も大きいが、こうしたユーティリティ・コンピューティングのモデルが抱える価値は、クラウドベースのネットサービスでは最も明白なものだ。
サーバーあるいはサービスの対称性を大量に提供するよう特別に開発されたソフトを活用することで、法人のデータセンターとインターネットのクラウドの間で分配・連合される非常に多様なエンタープライズ実装環境においても開発・運用・マイグレーション・管理の面で選択の幅と柔軟性が生まれるだろう。
3.小さなピースをゆるく繋げる ~開発者のためにクラウド内、デバイス世界全土にゆるい連携を実現
アプリケーションの設計パターンは、フロントエンドもバックエンドも今はコンポジション(まとめ組み)になる方向で変化している。また、中には共同運用システムをゆるく連合させたものへと変化しているケースもある。いずれの場合も標準や相互運用性が極めて重要だ。…より高度なレベルではユーザーにアプリを提供する無数のオプションが存在する。:ウェブブラウザ(ユビキタスなところが他にはない特性)、パソコン(他にはないやり方で対話性と体験をひとつにする)、モビリティ、ストレージ、携帯電話(極めてモバイルなところが他にはない特性)など。 開発者は、ツール、言語、ランタイム、フレームワークといった共通で使えるセット ― つまりクラウド内サービスからエンタープライズ専用サーバー、パソコンからブラウザ、携帯電話まで広い範囲で共通して使えるツールセットを活用することによって、ゆるく組み合わされたデバイスのメッシュ全体にシームレスに提供できるアプリを開発しなくてはならなくなるだろう。
メモ全文は以下に。:
(写真クレジット:Dan Farber)
[原文へ]
(翻訳:satomi)
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2008年 4月 26日 at 9:43 am