iTunesライブラリにある曲のすべての曲名とアルバムアートワークを修正してくれる人がいるとしたら、お金を払って依頼しますか? TuneUpは音楽ライブラリをドラッグ&ドロップで整理整頓してくれるiTunesのプラグイン。音楽ファイルにもともと間違った情報が付加されていたとしても、それぞれの音楽ファイルに含まれるデータに基づいて、きちんとしたタグ付けを自動的に行う。TuneUpのデジタル識別の技術は、8千万曲のデータベースを提供しているGraceNoteとのパートナーシップによって支えられている。TuneUpは現在、Windows版の招待者限定ベータとなっており、Mac版については開発中だ。
Windows環境でTuneUpを使ってみたいなら、ここで100名限定の招待を申し込むことができる。
インタフェースは簡単かつ直感的なものになっている。iTunesを起動すると”Clean”、”Cover Art”、”Now Playing”、および”Concerts”という4つのラベルを持つサイドバーが表示される。TuneUpの最大の魅力は、Gracenoteのデータベースに基づく”Clean”と”Cover Art”の機能だろう。対象としたい楽曲を選択して、フィールドにドラッグしてやれば操作は完了。直ちに各曲の分析が行われ、該当すると思われる候補情報が表示される。提示される候補を適用するか否かは利用者が選択する。
実際に利用してみてもTuneUpによる整理整頓はなかなか便利だ。音楽ライブラリのMP3に含まれるID3データを削除してから試しても、TuneUpはそれぞれの曲を90%以上の確率で正しく識別することができた。アルバムアートワークの比較を行うシステムがとくに便利だ。それぞれの楽曲が、どのアルバムに属するのかという選択も促してくれる(別々のベストアルバムに散らばっていた Led Zeppelin IV をまとめることができた)。
TuneUpはサービスを会費制で提供しようと考えているようだが、詳細はまだ明らかになっていない。音楽ライブラリの整理整頓作業というのは通常一度きりの作業で、その点がどうも問題になりそうだ。また、整理整頓は雑用の一種で、多くの人はお金を払って雑用をすばやく済ますよりも、雑用自体を放棄してしまうことを選ぶ傾向にある。
TuneUpには、整理整頓の機能に加えていろいろなレコメンド機能を実装していて、これは長期にわたって魅力的となり得るものだ。”Now Playing”は演奏中の楽曲に関係するアルバム、YouTubeの動画、eBayのオークションのレコメンドを行ってくれる。”Concert”は、地域に応じたイベント情報カレンダーを表示してくれる。
消費者は整理整頓の機能にお金を払う価値を見出すだろうけれど、長く使い続けるかどうかについては疑問を感じる。”Concert”リストはなかなか便利だが、”Now Playing”でレコメンドされるもののいくつかは、iTunes自体Music Store経由でレコメンドしてくるものだ。また、iLikeなどのより多くのレコメンドを行うプラグインもある。会費制でサービスを提供する代わりに、$20程度の売り切りを行うか、あるいはレコメンド機能に基づいたアフィリエイトモデルを考慮してみた方が良いのかもしれない。
TuneUpはこれから、MusicBrainzプロジェクトをベースとするサービスと競合していくことにもなるだろう。MusicBrainzはGracenoteの音楽識別データベースを無料化したオルタナティブだ。また、Appleとも競合することになるかもしれない。iTunesはコンピュータに挿入されるCDのアルバム情報を取得するために、既にGracenoteを利用しており、つまり簡単に楽曲検索を行うこともできるというわけだ。
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(翻訳:Maeda, H)





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