Facebookの「ソーシャル・データ」はすでに馬小屋から野原に逃げ出してしまった
by Erick Schonfeld on 2008年5月19日

horse-running.jpgあなたの友人の値段はいくらか? ソーシャルネットワークとデータポータビリティをめぐって目下進行中の大論争の背景にあるのはこういう問題だ。この10日間くらいで、Facebook、Google,、そしてMySpaceは、揃ってユーザーが他のサイトから自分のデータに(友人のリストを含めて)アクセスする方法を発表した。ただし実のところ彼らが本当にやりたいことというのは、自分たちがそうした個人的・社会的データの主要な保管場所となることで、新しく塀をめぐらした庭をつくろうろしているわけだ。これは価値あるデータであり、ビッグプレーヤーの誰も、必要以上には一歩も譲ろうとしない。FacebookがGoogleに対して、メンバーのソーシャル・データへのアクセスを禁じたのはそのためだ。

だが、ここにちょっとした秘密がある。全部のデータがすでに、Facebookや他のソーシャルネットワークがコントロールできない形で漏れ出しているのである。スタートアップは、公式APIをかいくぐって、一般ユーザーが自分のシステムに取り込みたいデータを取り出す方法を発見しつつある。例えば、カスタマイズされたウェブページ・サービスのZudeは、最近SocialMixという機能の提供を開始したが、これを使えば、ユーザーは友人のリスト、写真、プロフィール情報、更新状態、コメントその他のデータを、Facebook、MySpace、Bebo、Orkutそれにhi5からインポートすることができる(下の画面は、Facebookにある私の友人のリストをZudeで読み出したもの)。「われわれは情報を取り出して整理し、ユーザーが望む形で利用しやすくしている」と、ZudeのCTO、Steve Repettiは語っている。彼は、真のデータのポータビリティが提供されるのを待ちきれず(スクリーン・スクレーピングではなしに)自分なりのやり方で実現を図ったのだという。

Mingglはこれとは別のアプローチで、ブラウザのプラグインからユーザーのソーシャル・データにアクセスする方法を発見した。またMedia6°は、Facebookへの広告そのものを通じてクッキーを置き、広告主のためにソーシャル・データを集めている。そういったクッキー付きの広告をクリックすると、同じ広告がすべての友人のところにも表示されるが、そういう友人たちは他の一般ユーザーにに比べて2~10倍の頻度でその広告をクリックする可能性があるのだという。Media6°は、FacebookメンバーがFacebookの外でサイトを閲覧しているときにもこのターゲット広告は有効だ。(クッキーがブラウザに置かれていて、Media6°のJavascriptコードがエンベッドされている広告をクリックした場合)

私はさらに別のスタートアップを見つけたが、それはFacebookからプロフィールと友人のデータを抽出することができると主張している。Facebookはこういったサイトをいちいち突き止めて遮断することはできるかもしれない。しかし大きな懸念は、当然ながら、Googleが自由にすべてのデータを利用できるようななるのではないかという点だ。Googleのほうがより大きなライバルで、大きな脅威となる。しかし他方で、こうした小規模なスタートアップ企業は、Facebookが厳重に防護している同じソーシャル・データを手中に収める方法を発見しつつある。実際、一部はすでに収集されている。Facebookは逃げた馬を馬小屋に戻すために悪戦苦闘することになろう。

(写真:Larry Wilder

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(翻訳:Namekawa, U)