Webの上には‘新し物好き’がいっぱいいて、インディー系の音楽シーンを毎日毎晩ウォッチしている。次に流行りそうなものを、自分が世界で最初に見つけたいのだ。こういうトレンドセッターたちがお互いに情報を交換し合うコミュニティはたくさんあるが、でも彼らの努力と感性は物質的には報われない(わずかな優越感だけが生き甲斐)。Y Combinatorが出資しているPopcutsというミュージックストアサイトは、あとで流行った曲を最初に買った人に商品券をあげるという方式で、彼らに物質的な報酬を与えようとしている。Popcutsは今日(米国時間8月6日)、公開ベータを開始した。
アーチストがPopcutsのショップと契約すると、そのアーチストの曲から得られた収入の一部を積み立ててファンへの還付に当てる。しかも、買った時期が早かったファンほどたくさんもらえる。たとえば、My First Earthquakeというバンドが収入の30%をファンに還元すると決めたとしよう。最初に彼らの曲を買った人たち(たとえば最初の12人)は、自分たちに続いて25人の人がその曲を買ったら、購入金額=還付金額となり、つまりちゃらになる。そのあとその曲を買う人たちも還付の対象になるが、その時期はうんと最初の人たちよりは遅くなる(サイトは曲を買う人にその推定時期を教えてくれる)。

当面Popcutsは、レコード会社と契約していないインディーのアーチストの曲だけを売るが、でもCEOのKevin Limは、この新しい消費者還元方式が軌道に乗ったらレコード会社とも契約したいと言っている。
Popcutsのアイデアは魅力的だが、成功の鍵を握るのはアーチストたちの気前の良さだ。デフォルトの分配率では、収入の60%がバンドへ行く。これはそのほかのオンラインミュージックストアと変わらない率だ。しかしファンへの還元率30%は、わーっと人だかりができるほどの魅力的な率ではないかもしれない。そしてバンドは、自分たちの収入をもっと犠牲にしないと売れないかな?と思うかもしれない。でも、いずれにしてもこれは、音楽業界がたぶん今後注目する実験的ビジネスモデルであることは確か。
新しい価格付け方式を実験しているミュージックストアは、ほかにもいろいろある。いちばん有名なのはAmie Streetだ。このサイトは、曲を最初に買う人の価格は1セント、その後徐々に値段が上がっていく、という方式だ。そして、高くなった額の一部がPopcutsと同じく消費者還元に当てられる(具体的なやり方はやや違うが)。
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(翻訳:hiwa)

