ポップカルチャーでギターが中心的存在になっている理由のひとつが、馴じみやすさだろう。ギター奏者たちは通常の楽譜の代わりにバンドスコア(tablature)を考え出した。音符がギターのどのフレットにあたるかを数字を使って直感的に表したものだ。全く経験のないミュージシャンでさえ、ものの数分でしくみを理解できる。
バンドスコアの問題のひとつが、各音を演奏するリズムと長さ ― どちらも本質的 ― を表すのが得意でないこと。これを補うために、多くの人が元の演奏を聞きながらスコアをチェックして、それぞれの音符をいつ鳴らせばよいか見当をつける。しかし、このプロセスはもどかしく時間もかかる。
Songsterrは今月始動した新スタートアップで、各曲に伴奏用のオーディオファイルを付けて、ギター奏者がこの問題を回避するのを手助けしようとしている。サイトにあるFlashプレーヤーが、スコアを自動的にスクロールして、どの音符が演奏されているかを正確に指し示す。
このプレーヤーは多くの初心者にとってすばらしい助力になるだろうが、スライドやベンド、ヴィブラートなど複雑な曲にでてくるテクニックの多くはサポートされていない。また、多くのポピュラー曲にある複数楽器もサポートされておらず、スコアの中には不完全なものもある(例えば、Johnny B. Goodeのスコアには、この曲のテーマであるイントロ・リフが省かれている)。ただし、同社はこうした問題を来月中には修正すると言っている。

このサイトは、Guitar ProやPower Tabなどのダウンロード型ソフトウェアクライアントが何年も前から提供している機能を真似たものだが、それをブラウザー内で行っている。これは、持ち歩くことが多く、自分のコンピューターの近くにいるとは限らないというギターの特徴を考えると大きなプラスだ。サイトには開業当初は150曲だが、月末までに5万曲を揃え、さらにユーザーがGuitar Pro形式でアップロードできるようになる予定とのこと。
残念なことに、このサイトがいいスタートを切って多くの潜在ユーザーを持つ一方で、レコード業界からの訴訟で頓座させられる可能性が高い。ウェブで人気のスコアサイトの多くが、著作権所有者との負け戦を繰り返しており、ユーザーが作成したスコアでさえも著作権侵害であると考えられている。この会社はロシアに拠点があるため、しばらくの間は訴訟を避けられるかもしれないが、レコード会社と何らかの契約をきちんと結ばない限り、会社が長続きすることは難しい。
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(翻訳:Nob Takahashi)





