SamsungがSanDiskを買収したがる訳
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by John Biggs on 2008年9月18日 append.gif この記事をBuzzurlにブックマークする

近頃の若者の表現を借りれば、 SamsungはSanDiskにすっかりイカレているらしい。しかし、なぜだ? Samsungといえば世界中に工場を持つ韓国の巨大企業で、SanDiskは年間売り上げ$3.9B(39億ドル)のどちらかというと小さなメモリー・メーカーにすぎない。一方、Samsungは2007年に$100B(1千億ドル)の売り上げがあり、これも世に言う「神様より金持ち」な会社だ。

復習すると、Samsungは1株$26でSanDiskに買収を持ちかけたが、SanDiskは丁重に辞退した。私の考えでは結局こういうことだったのだと思う。

まずSamsungはフラッシュ・メモリーの製造能力を欲しがっている。今後、各種のデバイスはモーターで回転する円盤から次第に離れていく。私はあと10年で各種光ディスクは終焉を迎えるし、ハードディスクも15年くらいで終りだろうと予言する。これらはやがてすべてシリコンディスクに取って代わられるはずだ。半導体記憶装置は価格的に優位で、今後どんどん広がっていくマーケットだ。しかし4GBのフラッシュメモリーを搭載したUSBドライブが一般ユーザーにはまだハイエンド製品と考えられているあたりが、SamsungがSanDiskを欲しがっている理由だろう。マーケットの成長には一般ユーザーが半導体ディスクの方がハードディスクより速くて効率的だと認識する必要がある。ゆっくりだが、ますます大容量のフラッシュ・ドライブが開発されるので、ユーザーは常にチップをアップグレードしていかねばならない。

簡単にいえば、Samsungはさらに大きな製造能力を必要としている。Samsungのフラッシュメモリーは世界中に溢れているあらゆるデバイスに利用されている。Samsung自身、世界最大のチップ・メーカーと目されているにも関わらず、iPodやiPhoneのようなヒット商品が出て需要が急増すると、それに応じられない状況だ。その結果、「Samsung、フラッシュメモリーの受注がパンク」というようなありがたくないニュースの見出しになってしまう。こういう状況は過去に液晶でもしばしば起きており、その都度工場の増設で対応を図ってきた。しかしメーカーを買収できるなら、工場を建設するよりずっと簡単だ。

ではなぜ特にSanDiskを狙ったのか?  SanDiskは中小のフラッシュメモリー・メーカー御三家の一角だ。他の2社はKingstonとLexarだ。そしてもっと重要な点だが、SanDiskはこの分野のパイオニア企業としてフラッシュメモリーの製造に関する大量の特許と知的所有権を保有している。そのためSanDiskは製造能力ばかりでなく、ノウハウの点からも魅力的だ。ユーザーにとってもSanDiskはフラッシュメモリーの代名詞になっていることから、データの安全性の確保に関してブランドイメージも高い。LexarとKingstonもそれぞれのニッチ市場を確保しているので、将来、Samsungが手を出したくなる可能性はあるだろう。

そこで最後の疑問は、Samsungによる買収が両社にとって「良い」結果となるかどうかだ。この買収でSamsungはフラッシュ・ドライブ市場における優位性を固め、また広く信頼されているブランド名を入手できる。一方、フラッシュ・メモリーの市場がますます拡大している以上、SanDiskは独り立ちでやっていきたいだろう。$3.9B(39億ドル)というのは決してピーナツではない。Lexarは$412(4億1200万ドル)、Kingstonは$4.5B(45億ドル)なので、SanDiskはフラッシュ・メモリー御三家のちょうど真ん中に位置する。韓国の巨大企業に呑み込まれるというのはどんな会社にとってもありがたい話ではない。SanDiskのように前途洋々の会社は場合はことにそうだろう。さて、ここ数日は舞台裏で激しいやりとりが行われ、しばらくアタマを冷やす時間が続くだろう。SandDiskが低迷する景気と期待のもてない年末商戦を控えて10月に思いがけない決断を下す、というような展開があるだろうか。私にはSanDiskが最終的に買収に応じるとは思えないが、SamsungがSanDiskのおいしいフラッシュメモリーを大量に確保するために「大規模な投資」を行う可能性はあるだろう。

[原文へ CG原文へ]

(翻訳:Namekawa, U)

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