次の大物たちが今こそ生まれている
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by Dan Kimerling on 2008年10月8日 append.gif この記事をBuzzurlにブックマークする

2008年9月4日はGoogleの10歳の誕生日だった。つまりドットコムのバブルがはじけた2000年と2001年に、Googleは幼児だった。それは、ハイテク企業の氷河期を生き延びたグッドアイデアだったのだ。一方、Facebookはまだ5歳にもならないが、同社の現在の企業価値は40億ドル以上である。

良いアイデアには規模の経済があり、きわめて短期間でビッグビジネスになる。しかもSix ApartPlaxoNingのようなすごい企業は、どれもWeb 2.0のブーム以前にスタートしている。これらのことは、技術開発というものの性質と、それと経済との関係について、何を物語っているのか? 技術開発はイノベーションを産み、イノベーションは目に見える利益を生むことによって経済を潤す。何が次のGoogleか、それは分からないが、まだ存在していないのなら、近い将来誰かが作りはじめるだろう。派生的/脇道的なプロジェクトや、自分が心からおもしろいと思ったアイデアを放棄してはいけない。なぜなら、そういうアイデアから素晴らしい製品やサービスが生まれることがあるし、それだけでなく、経済を躍進させる大きなきっかけになることもある。

Ron Conwayのような人物が、本業をお留守にするなと言えば、誰もが耳を傾ける。でも私は、Ronを尊敬しつつあえて異論を唱えたい。どれだけ状況が厳しくても、いろんな問題に対する革新的なソリューションを考案する努力を、止めないことが重要だ。ガレージで工具をいじくっている人たちや、大学の寮の一室でコードを書いている人たち、何か本当に新しいことをやろうとしている人たちこそが、次のブームに火をつける。現在のような経済環境の中では、とくにそうだ。技術革新の持続こそが、経済を活性化し、世界経済の健康を回復させ、経済への不安や不信を一掃する。ただし、言うだけなら簡単だ。

今は、IPOの市場が存在しないから誰もIPOをしない…そうするとVCにとっていちばんおいしい話がない…だからスタートアップに欠かせないVCの資金がなかなか動きださない状況だ。しかも現状は、企業を買う人びとも買収資金を得るために信用市場に足を運べない。でもしかし、新しいアイデアを生むための努力と工夫だけは、止めてはならない。〔Ron Conway氏のブログ記事のLyal Avery氏のコメントを読んでみてください。〕

もちろん、現在のこの状況はテクノロジの世界も困らせている。銀行もVCもプライベートエクィティもどこもかしこも資金を提供できないとき、合衆国の経済を軌道に戻すために欠かせないスタートアップたちは、どうやって成長できるのか? この難問への解答を、私も持ち合わせていない。当然、エンジェルたちが資金供給の先頭に立つことになるだろうし、それはそれで良いことだ。エンジェルたちは出口を急がないし、失敗に対しても寛容だ…失敗の原因が、アイデアが悪かったせいでも、あるいはマクロな経済的状況のせいでも。また、そのほかの資金源が涸渇しているときには、Y CombinatorTechStarsのようなインキュベータやシード資金供給者たちの役割も大きい。ビジネスプランのコンペや、昔ながらのブートストラッピング、それに家族や友人たちも、ふだんより有望だ。

幸いなことに、会社を作るために必要な費用は、ずいぶん安くなっている。オープンソースやWeb上のソフトウェアを利用できるし、強力なハードウェアも今はとても安い。人件費は今でも悩みの種だが、人以外の費用を切り詰めて、そのぶん人にお金を投ずることが、会社が長続きするコツの一つだ。経済が落ち目のときには、肥満の逆の痩身が、生き延びるための最良の方法である。

今実際に、あちこちでイノベーションが起こりつつあるから、私はワクワクしている。Webサイトの収入源として、前から予言されていたように広告が萎(しお)れぎみなら、これからは新しい収入源をトライするスタートアップが続出するだろう。中には失敗するものもあり、逆に成功するものもある。そして成功した方法は、それを真似る人たちによって進化していく。

Googleが検索と広告の組み合わせで成功するまでに、かなりの時間がかかったことを思い出そう。資金がタイトになればなるほど、技術のイノベーションはスピードアップする。インターネット企業をなるべく早く儲かる企業にしなければならないというプレッシャーが、一層高まるからだ。それに、VCが投資を控えるようになったとは言っても、大きなVCはお金を持っている。だから、本当に光るものを持ったスタートアップは、資金を調達できるはずだ。2000年、2001年もまさにそうだった。それまでのように安易に資金が得られなくなった、というだけのことだ。

だから、スタートアップの方たち全員に言いたいのは、テクノロジの世界も世界経済と同じく困難な時期を迎えているということ。でも、世界経済を動かしていくのは、まさにテクノロジの分野だ。伝統的な景気牽引産業(住宅、自動車など)が落伍者になっている今は、なお一層テクノロジの役割が重要だ。

そして、そんな今こそが、次のFacebook、次のMySpace、次のGoogleが生まれるタイミングだ。だから、努力を続けていただきたい。新しい強力な巨人たちが今日にでも明日にでも登場し、ハイテク業界だけでなく世界経済全体が再び確信を取り戻すことを期待したい。それによって世界経済は、現在のような大きな苦境にも十分耐えていくだろう。GoogleやFacebookは、まさしくその(==世界経済を引っ張るほどの技術イノベーションの)先例だ。

[原文へ]
(翻訳:hiwa)

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