議会はYahoo-Googleの提携が検索市場の競争一般に対して持つ現実的な意味を理解し始めたようだ。これは単に広告料率の問題ではない。検索市場の第2位のプレイヤーが事実上、無能力化されてしまうという問題なのだ。
私が9月27日に書いたように、現在YahooとGoogleの間で交わされている検索広告に関する合意は、必然的にYahooの検索広告事業の中核を破壊することになる。YahooはGoogleの広告を入れれば入れるほど収入がアップする。これによって、広告主には検索広告を出すのに単にGoogleを利用すればよいという圧力がますます高まることになる。YahooとGoogleの広告当1単位当たり収入の格差は開く一方となり、YahooはますますGoogleへの従属を強めることになる。その結果は検索広告マーケットにおけるGoogleの独占しか意味しない。Yahooはその独占体制に競争を挑む代りに、金を支払って貰う特権を得ることになる。
しかし実験の結果が示すところによると、YahooはGoogleの広告を掲載することにより劇的にキャッシュフローを改善することができる。Googleの広告を載せれば載せるほど、Yahooには金が余計に入ってくるのだ。次の四半期の利益だけがすべてというビジネス世界にあって、Googleの広告をより多数掲載するというのはあまりにも大きい誘惑である。
Yahoは自社広告に代えてGoogleの広告をどれだけ掲載するかで営業成績を自由にいじれる。そうしてGoogleの広告を増やすたびにYahooは、いってみれば、自分の未来の競争力を抵当に入れることになる。こうしてYahooのページビューが加算されることでGoogleのネットワーク・パワーはますます強力になる(広告主はより多くのユーザーに見られる広告に割り増し料金を払う)。Yahooが利益対費用を計算する際に、短期のキャッシュフローを長期的競争力に優先させることは明らかだ。Yahooはキャッシュを優先させ、広告ネットワークを敗北するに任せるに違いない。これは人性の本然と会社経営心理学の明白な傾向がしからしむるところだ。
Yahooは広告ネットワークの競争力よりキャッシュを取る。広告ネットワークは劣化を続ける。この悪循環は際限なく続く。四半期ごとに数字が非情に示されるたびに、Yahooの収入源のGoogleへの依存はさらに強まることになるだろう。
ついに、今や上院反トラス委員会の委員長であるHerb Kohl上院議員(民主、ウィスコンシン選出)は、Thomas Barnett司法次官補に送った書簡で、われわれが行ったのと同様の主張を行い、さらに一歩を進めて、Googleが検索市場において支配的な地位を得つつある状況に対して、司法省は競争を保護する措置を取るべきだと勧告している。(遅い、遅い)。Kohl上院議員は次のように書いている。(強調は私)。
これに加えて、多くの関係者は、この提携が発効した結果について大きな懸念を抱いている。主要なライバルに多大な収入の増加を期待することになる以上、この提携はYahooがGoogleと競争するモチベーションを低下させることになるからだ。そうなれば、Googleに広告を出せばYahooとGoogleの双方に広告を出すことができる以上、広告主はYahooを完全に迂回して、直接Googleに広告掲出を交渉するようになるだろうという批判が出るのには理由がある。批判者はさらに、YahooはYahooの検索結果のページにGoogleの広告を掲出すればするほど収入を増大させることができるのだから、Yahooはその道を選ぶはずだと論じている。批判者によれば、時の経過とともに、Yahooはインターネット広告における主要な競争者の立場を失うことになるという。
書簡の全文はこちらに。
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(翻訳:Namekawa, U)
