
慢性病の患者にとっては、その苦しみをいちばんよく理解してくれるのは同じ病気にかかっている他の患者であることがよくある。しかしその病気が珍しいものである場合、同病の仲間を探し出すのは難しくなる。WeAre.Usはこの問題で手助けを試みている。これは16種類の慢性難病のそれぞれについて患者同士のコミュニケーションを図るSNSを提供するプラットフォームだが、今回、アップデート版がローンチされた。(主にユーザーインタフェースの改良が行われた)。WeAre.Usは去る4月に競争の激しい健康関連のウェブ・サービスに参入したスタートアップだが、特異な分野に集中したサービスであること、ユーザーである患者へのサポートに強い意欲を示したことで際だった存在となっていた。
あらゆる種類の健康関連のトピックについてソーシャルなグループ作りの糸口となることをめざすDailyStrengthやRevolution Healthなどのようなサービスとは異なり、WeAre.Usは深刻な疾患に悩まされている人々だけを対象にしている。その点ではPatientsLikeMeに似ている。しかし、WeAre.Usは、あらゆる疾患を対象にはしておらず、いわばニッチなSNSマーケットをターゲットにしたといってよいだろう。
難病患者は特有の困難を抱えていることを考慮して、同社では疾病の種類ごとに独自のドメイン名を割り当てている。たとえば、線維筋痛症(fibromyalgia)という筋肉痛の一種の難病患者向けのサイト名はWeAreFibro.org で、クローン病(炎症性腸疾患)向けはWeAreCrohns.orgだ。これらは同一のエンジンを利用しているが、それぞれ独立したサイトである。
WeAre.UsはNingのように群小サイトがむやみに増えることを防ぐため、ユーザーが独自のサイトづくりをしたい場合は、1000人以上の参加者が見込める場合に限っている。最高マーケティング役員のRobert Pattersonは、「われわれがNingのようなサービスと異なるのは、それぞれのコミュニティー・メンバーに対して個別のサポートを行っている点だ」と説明する。
このアプローチは成果を収めつつあるようだ。たとえばNingには50ものクローン病患者のミニ・ネットワークがあるが、ほとんどは休眠状態だ。これに対して、WeAre.Usのクローン病ネットワークはただ一つで、2千人のメンバーを擁している。ただし、Ningのようにネットワークを横断して利用できるIDとユーザー・プロフィールが提供されていないのは弱点かもしれない。ただし、Pattersonによると、そういった機能へのユーザーからんの要求はほとんど聞かれないという。
このサービスの16のSNSの収益化はスポンサー契約によっている。(それぞれのサイトごとに1月単位の契約ができる)。これに加えてユーザー情報の販売も行われている。つまり、WeAre.Usはユーザーの健康状態に関するデータを収集して匿名化したうえで、医薬品会社に提供している。医薬品企業はこれによって新薬のテストのための志願者を募集する際のコストを削減することができる。
特異なニッチマーケットをグループ化し、それぞれに独立したネットワーク作りを行い、人手によるきめ細かいユーザーサポートを提供するというWeAre.Usの戦略は、現在まで成功を収めている。ユーザーベースは、絶対数としてはまだ少ないものの、毎月35%のペースで増加中だ。(今月中にトータルで1万を超える見込みという)。またユーザーは平均して1回の訪問ごとに2時間滞在している。
WeAre.Usは近く、第1回のVenCorpsのコミュニティーによる資金提供コンテストの最優秀賞を受賞したことを公式発表する予定。(表彰され、$50,000のキャッシュが与えられる)。このコンテストはニューヨークの非公開投資会社、Spencer Traskが支援している。(ちなみに、事情通にとって、VenCorpsというのはデッドプール入りしたCambrian Houseの後身だ)。

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(翻訳:Namekawa, U)




