Wall Street Journalの記事によると、GoogleとYahooは検索広告に関する提携に対する異議を取り下げてもらうため、司法省と交渉中だという。この契約は6月に調印されたが、司法省が反トラスト法に抵触する疑いを抱いているため、まだ実施に至っていない。
両者が司法省に働きかけを行っていることは周知の事実で、いまさらニュースとはいえないが、今回報道された中には興味深い点も含まれている。報道によると、Yahooが掲載するGoogleの検索広告の額に上限を設けること、Yahooは引き続き検索広告の分野で競争力を維持すべく努力を続けること、以上に関して遵守状況を報告すること、などの妥協案が討議されているという。記事によると、司法省は提携が実施された後で広告料金が増額されることを防ぐため、料金単価についても制限を求める意向らしい。
単価制限については賛成しかねる。これは需要と供給の平衡関係を狂わせ、市場を歪めることに終るのが常だ。しかしこの提携の実施ためには、総額に上限を設けることはそれほど悪い考えではないかもしれない。
YahooとGoogleの検索広告における提携に対してわれわれが異議を申し立てる主な理由は、長期的にみて、これがYahooに自らの検索広告を維持する努力を失わせる効果をもつためだ。Yahooは自社の検索広告を掲載するより、Googleの検索広告を掲載するほうがずっと収入が増える。(これが提携をもたらしたそもその理由だ)。YahooがGoogleの広告を載せれば載せるほど金が儲かる―そうであれば自社の検索広告がおろそかになるのは当然だ。結局、この悪循環は、Googleが検索広告のシェアをさらに拡大するだけの結果に終る。
言い方を変えれば、Googleは事実上、Yahooから市場シェアを買い取ることになる。今月、上院反トラスト委員会の委員長、Herb Kohl上院議員(民主党、ウィスコンシン州選出)は、われわれと同様の懸念を示した。
広告掲載額に上限が設けられれば、そしてその額があまり多くなければ、YahooのGoogleへの依存はさして大きくならない。そうであればYahooは引き続き独自の検索広告事業に力を入れていかねばならないだろう。この場合、われわれの懸念がもつ理由はかなり取除かれることになる。
しかしGoogleとYahooが喜んで上限を受け入れるとは考えにくい。彼らの目論見は、できるだけ多くということだったはずだ。現在までYahooはGoogleの広告を「さほど多くは掲載しない」と主張していた。Yahooはおそらく上限いっぱいの広告を掲載するだろうから、上限の設定はこの主張の説得力も失わせる。
しかし、上限があっても、この提携はYahooを生き延びさせ、Microsoftの手から逃れさせるのには役立つだろう。両者は上限を受け入れるものと私は予想する。
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(翻訳:Namekawa, U)
