Examiner.comは、市民ジャーナリズムの拠点になりたがっている
by Erick Schonfeld 2008 年 10 月 23 日 append.gif この記事をBuzzurlにブックマークする

Examiner.comは、見た目とは違う。ここは、億万長者Philip Anschutzが所有するExaminer紙グループ(San Francisco ExaminerBaltimore ExaminerWashington, D.C. Examiner)のオンライン版ではない。ただし、所有者は同じAnschutzグループ企業で、三紙のオーナーであるコロラド州DenverのClarity Media Groupだ。だからこのURLを持っている。

しかし、Examiner.comではプロのジャーナリストはお呼びでない。むしろ純粋な市民ジャーナリズムの実験だ。現在Examinerのサイトは、サンフランシスコ、シカゴ、ボルティモア、デンバー、シアトルの5都市でベータ版を正式公開している。ニューヨークをはじめとする他の都市もあとに続く予定だ。各サイトはこれまでの数か月間一切の宣伝を行っていないが、comScoreによるとすでに合計で130万人/月の米国ビジターを集めている(7月からほぼ倍増)。CEOのMichael Sherrodは、全世界では月間300万ユニーク数を記録していると言っている。

各サイトでは「examiner」と呼ばれる寄稿者たちの書いた超ローカルニュースが提供される。Sherrodは、以前AOLで全世界コミュニティを運営し、1990年代にはDigital Citiesにいた人物で、これまですでに800人以上のexaminersを集め、年末までには1000人にしたいと考えている。examinerたちが自分のブログを持っている場合もあるが、Examiner.comは、彼らの声を聞いてもらうためのもっと大きなプラットホームを提供してくれる。ただし、自分たちのことについてではなく、自分のコミュニティーで起きていることを書くことが要点。

「私たちは内に向った人たちは探していません」とShrrodが言う。不動産でもレストランでも子育て、スポーツ、テクノロジー、ビジネス、何でもいいから自分がエキスパートだという分野を持つ人に来て欲しいという。

こうしたライターたちは厳しく吟味されたうえで、書いた記事が獲得したページビューと広告クリックに応じて報酬が支払われる。支払い額は多くない。1000ページビュー当たり$2.50からだ。現在examinerが得ている金額の中央値は月間$25だが、Sherrodによると最高$1700の小切手を書いたこともあるという。Anschutzがプロジェクト全体の資金を提供している。同氏が唯一の出資者だ(金額は明らかにされていない)。

このアプローチで思い出されるのは、Heliumが一般参考情報でやっていることだが、Examninerの方はローカルニュースに焦点を合わせている。理論的には筋が通っている。新聞社は以前と比べてローカルニュースをカバーするためのスタッフを抱えていないが、コミュニティーで起きていることをいちばん気にかけているのが、そこに住んでいる人たちであることは間違いない。だったら、何が起きているかをその人たちからみんなに知らせてもらうのがいいんじゃないか?

現実はといえば、これまで私が読んでみた記事の中で、また読みに来たいと思わせるものがあったとは言えない。文章はひどいとは言わないが、人の心を引き付けないという意味でシロウトっぽい。おそらくこれは、サイトのデザインが権威あるニュースサイト風だからだろう。そこで読むのが、孤独なブログ同様誰からもリンクされることのない記事なのだから。(特定のライターにリンクして指摘するつもりはないので、自分でサイトに行って確かめてほしい)。たぶん正式に公開された暁には、もっと大勢の読者を得て、もっといいexaminerも集まって、ローカルニュースで大評判になることだろう。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)

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