Blip.tv、iTunesで再生される動画に広告を配信する技術を開発
by Erick Schonfeld on 2008年10月29日 append.gif この記事をBuzzurlにブックマークする

ほとんどの人はウェブの動画を見るとき、コンピュータ上でストリーム形式で閲覧することが多いだろう。しかし相当数のウェブ動画が後の閲覧のためにダウンロードされ、別デバイス(たいていはiPod。一部はフラット画面テレビ)に転送されている。ダウンロードされてしまうと、ウェブ動画市場における広告モデルのシステムにうまく合致しなくなるという問題がある。

iTunesに動画をダウンロードする場合には有料にしようと試みる企業もあった。しかしほとんどの場合は諦めて無料でダウンロードできるPodcastに動画を登録している(実際のところiTunesをざっと見てみると、少なくともテレビショーのカテゴリでは有料版より無料版の方が多いようだ)。動画制作者にとって、iTunes対応にすることは多くの面で機会損失となっている。閲覧者の最も多くがiTunes経由でショービデオをダウンロードするので対応せざるを得ないが、広告主に対してこれらの閲覧者を計上できなくなってしまう。iTunesで購読してくれる利用者は、続きを求めて戻ってくるので、潜在的には最も価値の高い利用者であることには間違いない。

そんな中、本日(米国時間10/28)行われたBeet.TV Online Video Summit(私、ことMichael ArringtonもCnetのDan FarberおよびBeet.TVのAndy Plesserと司会を務めた)にて、blip.tvのCEO Mike HudackがiTunes他に動画をダウンロードする際、DoubleClickの広告を動的に挿入する技術を発表した。

blip.tvは動画配信プラットフォームを運営しており、多くの外部ウェブサイトや配信チャネル経由で月に5000万ビューを集めているとのこと(先週Bain Capitalによる第2ラウンドを完了した)。Hudackによると、blip.tvのトラフィックの内15-18%がダウンロードによるもので、そのほとんどはiTunesのものだということだ。

この6ヵ月ほどの間、blip.tvはiTunes用動画にプレロール、ポストロール、およびオーバーレイ広告を掲載する実験を行ってきた。広告はDoubleClickのもので、広告上でクリックするとすぐにわかるようにハイパーリングが設定されている。但し今回の計測では、動画がiTunesを利用してPCで閲覧した場合のみに測定される仕組みだ。Hudackによると50%ないし75%が、ダウンロードした動画をiTunesで閲覧しているとのこと。iTunes以外のiPod、iPhone、あるいはApple TVで閲覧される残りの利用者については、動画が配信された際に付加された広告が表示され、クリックを検知してトラッキングを行うことはできない。

PCのiTunesプレイヤーで閲覧される動画については、2週間で無意味になってしまう広告キャンペーンをそのまま掲載するのではなく、現在行われている広告キャンペーンの広告や、表示される動画に適したターゲット広告に入れ替えることができる。たとえばPumaの場合、ゴルフ関連の動画をiTunesで見ている女性をターゲットとした広告を配信するような使い方ができるわけだ。

blip.tvに欠けているものは言うまでもない。iPodやiPhone、およびテレビなどに転送された際に広告を入れ替えたり、利用者の反応をトラックする機能が必要だ。これら機器がインターネットに繋がってさえいれば、それぞれの機器で閲覧されている動画に広告を挿入することも可能なはずだ。また、広告をダウンロード時に挿入しなくてもインターネットに接続した際に利用者の反応を収集する非同期のやり方もあるはずだ。オフライン時にクリックしたときには予め作成しておいたメッセージが表示されることになるだろう。オンライン時にクリックされたときに新しい広告を表示するようにすれば良い。実現にはいろいろな方法が考えられるが、どこでどのようにして閲覧しているかに関わらず、すべての動画において有効な方法とするためには一貫した手法を採用する必要がある。

Update: Beet.TVの好意により、会議の動画を提供して頂いた。

原文へ

(翻訳:Maed, H)

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