Tシャツからパーカー、スニーカーやスケートボードまで、あらゆるもののオリジナルデザインサービスを手がけるZazzleが、競合他社に水をあけることになりそうな新機能を導入した。その機能とは刺繍機能だ。そう聞いても魅力的には聞こえないかもしれない(私はいつもポロシャツに刺繍したネームタグシールを貼っている)。しかしZazzleの刺繍機能は印象的なもので、新たに多くの人を惹きつけそうだ。
Zazzleや競合各社は、衣類の表面にプリントを施すことでシャツデザインのオリジナルデザインを行っていた(店でみかけるアイロンプリントよりはまともなものだが、同じようなものに見える)。Tシャツにはきちんと印刷されるが、刺繍されたものに比べてはるかに安物に見られがちだった(また衣類の種類によっては印刷もうまくいかない)。また何度も洗濯しているうちに印刷が落ちてしまう問題もある。Zazzleの刺繍サービスでは、自分のデザインを衣服に刺繍することができるようになる。これによってはるかに立派なものに見えるようになるし、洗濯しても大丈夫というわけだ。
刺繍したものをオーダーするのは、従来品の場合よりも多少手がかかる。適当な(しかし著作権上問題のないものであること)ロゴないしデザインを選んで、Zazzleにアップロードする。そしてどのくらいの大きさで縫い込むのかを指定する。次にZazzleではアップロードされた画像を自動ミシンが読み取ることのできるフォーマットにデジタイズする。Zazzleはこの作業をコンピュータ化しているが、コンピュータで行うのは50-70%の作業だ。デジタイズされた画像は多くが関わる人間のチームに回され、アップロードされたファイルのデザインが正しくデジタイズされているかを手作業でチェックする。デジタイズ作業にかかる費用は必要な刺繍の量により異なり(標準的には10-20ドル程度)、24-48時間かかる。しかしこの作業は画像ひとつあたりにつき一度必要となるだけで、いったんデジタイズ画像を作ってしまえばデジタイズ作業を繰り返すことなくZazzleにて好みの服に刺繍を付けることができる。
利用者側から見ればデジタイズ作業は簡単(画像をアップロードするだけ)だが、背景で用いられる技術は非常に複雑なものだと、ZazzleのBobbyおよびJeff Beaverは言う。Zazzleの技術チームが2年間取り組んできたものだとのこと(驚くべきことに、洋服のカスタマイズを行うこの会社はテクノロジーに注力しており、30-40人のエンジニアを抱えている)。刺繍技術は他社が追随するには困難なもので、また知的所有権によってもプロテクトをかけている。画像は刺繍を行うための命令セットに変換せねばならず、ミシンに存する物理的な制約に応じて最終的な製品を作り上げるわけだが、オリジナルの微細な点も維持するようにしなければならない。
最終的な成果物に満足してもらうため、Zazzleはミシンエミュレーターも作成した。刺繍を行った結果がどのようになるかを確認し、最終的にどのように見えるのかを糸単位でまで見ることができる。これは顧客満足を担保する安全策という意味もあるのだが、見ていて非常に格好良いものでもある。刺繍ビデオを見て楽しく感じるなんてことがあるとは想像だにしていなかった(上にサンプルムービーを貼っておいた)。
尚、他のZazzle製品同様に制作物をZazzleのマーケットプレイスで販売することもできる。Zazzleの一般客とともに、これまでオンライン上に展示の場を持たなかった刺繍のプロたちも自分たちの製品を展示することができるようになると、Beaverは言っている。
Zazzleの刺繍オプションはホリデーシーズンを迎えることもあって大人気になるものと思われる。オリジナルデザインを刺繍したジャケットやシャツは素晴らしいプレゼントになる。Zazzleは新技術によってCafePress(刺繍した布を貼り付ける疑似的な刺繍サービスを提供している)などとも差別化を行うことになる。
[原文へ]
(翻訳:Maeda, H)





