ライブブログ。MySpaceのChris DeWolfeとWarner MusicaのEdgar BronfmanがWeb 2.0で語る:音楽、音楽、また音楽(そして金)
by Michael Arrington on 2008年11月7日

MySpace CEOのChris DeWolfeとWarner Music GroupのEdgar Bronfmanが、John Battelleとともに今晩のWeb 2.0 Summitの壇上に登った。テーマは「音楽の未来」。

機は熟した。MySpaceが新たにMySpace Musicイニシャティブを立ち上げ、Facebookは自らの選択肢の探究を続けている

以下にわれわれのライブメモをお贈りする。

John Battelleがはじめに、MySpace MusicにまだCEOがいないことを指摘(近々発表する予定)。DeWolfeが、近いうちに発表するが、今晩ではないと答える。

Bronfmanが、Warner Musicが他のレーベルとどう違うかについて語る。2004年の初めにWarnerに来て、成長するためには訴訟ではなくイノベーションが必要なのは明らかだった。MySpace Musicが出来るまで、音楽にはオンラインエコシステムが存在していなかった(MySpace Musicは、楽曲の販売、楽曲のストリーミング、着メロの販売などを行い、いずれはコンサートチケットや他の商品も販売する予定)。

単一のチャンネルだけでCDの売上げに代わるものはないという。非常に多くのビジネスモデルが必要であり、音楽業界は5年で大きく変わるだろうと付け加えた。ダウンロード売上げですら、最重要な収益源にはならないだろうとのこと。

DeWolfeがiTunes対MySpace Musicについて。レーベルとアーティスト、ユーザーの間には多くの摩擦があった。MySpaceは全部を一緒にしたかったのだと言う。ユーザーにとってNapsterがいかにすばらしくても、アーティストには金が支払われない。レーベルにもアーティストにも支払いがなされて、ユーザーにもすばらしい体験を与えられるサービスが欲しかった。今こそがその時。Warnerの売上げの20%がデジタル販売による。

MySpace Musicの一番の違いはコミュニティーだという。MySpaceコミュニティーは、ユーザーが消費すべきものを選ぶのを手伝う。

BronfmanがAppleについて。魅力的なデバイスを、すばらしいサービスと組み合わせた、と褒めたたえる。

Bronfmanが、パッケージ商品モデルから、多チャンネルのデジタル世界への進化について。会社組織を再編して、少数の大型ディストリビューター顧客から、今や500以上の顧客契約を結ぶまでに変化した。また、シングル盤1枚につき、数百のSKU(商品新識別番号)を発行しているが、以前は1曲につきわずか3件だったという。

流通は商品であると言う。鍵は、録音マスターを所有して、編集とマーケティングに集中すること。

DeWolfeが、スタート後の1か月について。最初の数日で10億回以上のストリーミングがあった。8000万件以上のプレイリストが作られた。500万組のバンドが曲をアップロードしている。

BattelleがBronfmanに、業界がDRM無し音楽に慣れてきたかどうか尋ねる。Bronfmanが、DRMは理論的にはすばらしいが、現実には使えないと答える。彼らは現実に直面し「これまでどのコンテンツ業界も経験したことのない全く違う世界」に取り組んでいる」。自分たちはモルモットになったが、そこから生きる道を見つけると言っている。

DeWolfeは、MySpaceがデバイスを作ることはないだろうと言い、ライブ等のオリジナル音楽を支援することに集中するとのこと。

DeWolfeによると、MySpace MusicはiTunesと競合しないそうで、むしろMySpace MusicがAppleがもっとiPodを売るのを助けるだろうという。

Bronfmanが、MySpace Musicは才能を選り分け、育てるために最高の手段だという。才能を伸ばして、可能性のすべてを引き出すにはお金がかかる。アーティストをブレークさせるには、かつてないほどの努力が必要だ。なぜなら、人々の注目がバラバラに割れてしまっているから。

Bronfmanが、Radioheadの今年行った新アルバムでの実験について。無料で持っていったユーザーがあまりに多くてがっかりしたという。Battelleが、ダウンロードの大部分はお試しだったのではないかと言う。Bronfmanが、アーティストとは、キャリアを通じて、あるときはチケットを売るために音楽をタダで配り、イベントの宣伝のために音楽を売るように、彼らと共同作業することが重要だと言う。

Bronfmanによると、会社はどのアーティストと契約するときも、あらゆる収益経路について権利を取得しているという。これを360 rightsと呼び、所属アーティストの1/3以上がこうした契約を結んでいる。このような権利を持っていなければ、必要な投資をすることができず、動機の方向も揃わないという。

Facebookについての議論。Battelleが、Facebookが今年米国内トラフィックでMySpaceを超えた話をした。DeWolfeがこれを訂正して、MySpaceは今でもFacebookよりずっと大きいと言う。さらに、Facebookユーザーの70%が、MySpaceにも入っているという。DeWolfeは、Facebookの音楽は怖くないと言い、それはアーティストがいなくて、参入のバリアーは非常に高いからだという。MySpaceには、熱狂的な音楽好きと、強力な営業チームがいる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20081108360-music-deals-become-mandatory-as-labels-prepare-for-free-music/ Warner、“360”契約をアーティストに義務化―メジャー・レーベルも音楽の無料化に備え始めた

    [...] “360”音楽契約では、レーベルは、従来からのCDとデジタル・ダウンロード販売の売り上げだけなく、コンサートのチケットやグッズの売り上げ、CM出演料等、アーティストがアーティスト名ないしブランド名で行う活動のすべての売り上げからコミッションを得ることができる。1年前には、360契約は、賛否両論が戦わされる実験的な試みだった。レーベルは、この試みは長引くCDの売り上げの落ち込みから身を守るために必要なのだと釈明していた。しかし、現在では、この種の契約は義務化され始めた。Warner Music GroupのCEO、Edgar BronfmanはWeb 2.0 Summitで、Warnerは、現在、新規契約アーティスト全員に360契約への署名を要求していることを明らかにした。Warnerと契約している全アーティストの約3分の1が360契約を結んでいるという。激しく批判的な聴衆に対してBronfmanは「主要な収入源であるCDの売り上げが落ち込み続けている(ただし、デジタル・ダウンロードが今や収入の20%を占めているとも付け加えた)以上、このままではレーベルがアーティストのプロモーションに金をつぎ込む意味がなくなってしまう」と説明した。他の収入源がなければ、アーティストのプロモーションを止めるほかないというのだ。Bronfmanは、また、360契約によって、レーベルはコンサートその他のイベントやグッズの売り上げを促進するために音楽を無料で配布することができるようになるとも付け加えた。私の見るところ、まさにこの点がカギだ。最近まで音楽業界の外にいたBronfmanは、「壁に書かれた予言」をはっきり読み取ったのだと思う。音楽のダウンロードは最終的には無料になり、コンサートなど他の事業による売り上げを補強する程度の意味あいしかなくなるのだ。360契約は、新しいエコシステム内にレーベルの居場所を確保するためのものだ。レーベルが長期的にビジネスを続けるためにこのような試みを行うのは当然のことだろう。アーティストはレーベルについていくこともできるし、独自の道を歩むこともできる。すべてはアーティストからみて、どちらがいっそう利益になるかの判断にかかっている。もしレーベルが販売促進と宣伝の面で十分な利益を与えることを約束できればアーティストは360契約に署名するだろう。レーベルの奴隷になるには違いないが、(ごくわずかだとはいえ)大金持の奴隷になれる可能性はある。CrunchBase InformationEdgar Bronfman, JrInformation provided by CrunchBase[原文へ](翻訳:Namekawa, U) ShowListings(“arc3″); ShowListings(“arc2″); AddClipsUrl = ‘http://jp.techcrunch.com/archives/20081108360-music-deals-become-mandatory-as-labels-prepare-for-free-music/’; AddClipsTitle = ‘Warner、“360”契約をアーティストに義務化―メジャー・レーベルも音楽の無料化に備え始めた’; AddClipsId = ‘2CBE02C952CFE’; AddClipsBcolor=’#78BE44′; AddClipsNcolor=’#D1E9C0′; AddClipsTcolor=’#666666′; AddClipsType=’1′; AddClipsVerticalAlign=’middle’; 前の投稿へ トラックバック [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20081109about-that-myspace-music-device/ MySpaceのあの音楽デバイスの件

    [...] 先週木曜日(米国時間11/6)、John Battlleが、MySpace CEOのChris DeWolfeとWarner Music Group CEOのEdgar Bronfman両氏を招いて、音楽の未来について議論を交した。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20101118hell-freezes-over-as-myspace-fully-surrenders-to-facebook/ 天地はひっくり返る。MySpace、Facebookに全面降伏

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