ダヴォスで学んだこと: ネットワーキングとフィードバックループがより良い世界を作る
by ゲスト ライター on 2009年2月9日

以下は、ペンシルベニア大学ワートン校のOIM(Operations and Information Management)教授Eric Clemonsによるゲスト記事である。


ダヴォスの世界経済フォーラムから帰ったあと、私はずっと考えていた。意思決定を行う人間がこれほど明白に不完全である状態で、もっと完全な人間社会をどうやって築いていくのか。一般教養を十分に身につけた技術者なら、誰もがその答えを知っている。それは、フィードバックループによるエラー修正だ。市販の安い部品を使って、まあまあのB級アンプを作れるのも、まさにフィードバックによる修正(負帰還)のおかげだ。

でも、相手がオーディオアンプではなくて、社会の統治やハイテク部門の未来となると、話はどうなるのか? ダヴォスへ行く前は、いろんな“ダヴォスがなんぼのもんじゃ?!”の質問を受けた。「ダヴォスって単なるネットワーキングのイベントでしょ?」。私はダヴォスへ一度も行ったことがないし、よく知らないし、だから間違った答えをした。それは単なるネットワーキングじゃないよ、と説明しようとしたが、正解はもちろん「複数の活動がバラバラにならずに、それらを計画化し、一定の構造を与え、大きな富を作り出していくためには、ネットワーキングがずばぬけて重要である」だ。市民社会と商業的社会を統治していくためには、人びとが対話し、協働し、お互いを真っ正面から理解しようと努め、完璧に広い帯域でコミュニケーションしていくことが、何にも増していちばん重要だ。

では、私は、ハイテクの“真っ正面”から何を学んだだろうか?
〔以下はほとんど漫談。〕

  • Googleは、思った以上に怖い存在だ。彼らは、あらゆることに対して確信犯だ。無料の新製品のロンチから集団訴訟の決着の仕方に至るまで…。そして、彼らの目標はたった一つだ。彼らの成功は偶然でなく、失敗は投資だ、過失ではない。彼らは自分たちの目標を知っているし、それは誰にも推察できる。しかも彼らはgPhone、gDrive、Google Officeなどを同社のわずかばかり残っている慈善的社会奉仕として、マラリアやエイズなどアフリカを苦しめている医療問題をすでに解決してしまったビルやメリンダに対抗すべく、無償で余裕資金を投じているのでもない。
  • Microsoftは、今では思った以上にかわいらしい。今では昔以上に、この世間の集中砲火を浴びたRedmondのチームに愛情を感じる(おっと、彼らに愛情を感じるのはこれが初めてだが)。私が彼らに期待するのは、Googleに対する十分な対抗勢力であることだ。私は一極より二極世界が好きだ。少なくとも技術の分野では。
  • Facebookは平凡な表面の下に重要な二つの顔がある。Googleがこんなサービスをずっと考えているとしたら、Zuckerbergsがラッキーなのは最初だけだ。彼ら(MarkとRandi)は、見てて楽しい二人の子ども、理想家の兄と妹、一度に一人ずつフレンドを作って、その積み重ねで、より良い世界を作っている。もちろん、どこかにビジネスモデルもあるはずだ。彼らZたちのチームは、私のプライバシーを侵すことなくそれを実装するだろう。さらに、押しつけがましい広告への依存ぬきでそれができたら、もっといいのだが。
  • TechCrunchMichael Arringtonは馬鹿だと、ダヴォスに行く前は思っていた。今ではそれはほとんど、私の嫉妬心だったと分かった。間近で見ると彼は、この業界の誰よりも、素早く短い警句をひねり出す、物事の要点を一瞬でまとめる、そして即席の侮辱的な言い方を作り出すのがうまい。彼は書き方を変える…チェンジする…よりもむしろ、今後も肉体的に攻撃されるほうだろう。彼が馬鹿だとしても、彼は絶対に私と同じタイプの馬鹿だ。

有料検索の未来や広告の未来、SNSの未来とその市場に及ぼす影響、インターネットの普及とアメリカのビールの品質との関係、職場における小粒なデジタル知識人たちの未来、などなどについては、次回に書きたい。Arringtonがまた招(よ)んでくれたらね。

[原文へ]

(翻訳:hiwa)

  • iwatani

    訳者です。
    原文には2/10 JST朝現在、35のコメントが付いていますが、記事の後半の「Googleは」以降が漫談ないし冗談的な語り口であることを理解していない人が多いのに驚きます。「冗談が通じない人」が多いのか?

    訳では最初から、
    〔以下はほとんど漫談。〕
    という訳注を入れておきましたので、この種の誤解は起きないと思います。