クラウドにデータを保管する危険性について―シリーズ第N回。Boston Globeが先週末に探り出したところによると、VCが後援するデータ・バックアップ・サービスのCarboniteが、そこにファイルを預けていた7500人以上のクライアントのデータを失ったという。
(下記アップデート参照。われわれは現時点では本当にデータが回復できない状態で失われたのかどうか判断できない)。
Boston Globeはこの情報を訴訟記録から得た。先週、Bostonのスタートアップ、Carboniteは同社に対して$3M(300万ドル)以上のハードウェアを販売したベンダーら2社に対し、「欠陥のある機器を納入したことによって、当社は顧客のデータを失い、業務と評判に多大な損害を被った」として損害賠償を求める訴えを起こした。
Carboniteが訴えている相手は、サーバを販売したPromise Technologyとシステム・コンサルティングを行ったInteractive Digital Systemsだ。Rromiseに対しては、不公正かつ欺瞞的商行為、詐欺、契約違反で、Interactiveに対しては、保証の不履行で、それぞれ額を指定しない損害賠償を求めている。InteractiveはPromiseTechnologyのシステムに正常なシステム運用を保証するため複数のハードディスクをモニタする機能を組み込んだはずだったが、これが機能しなかったとされる。
もし、実際に顧客のデータに実質的な損害が出ているとして、その原因が納入されたサーバにPromiseの技術者が修正できなかったソフトウェアのバグがあったせいだったら(Promiseの幹部は断固として否定しているが)、Carboniteは被害者といっていいだろう。しかし、もちろん本当の被害者は顧客だ。こういう目に遭っては、今後は大切なファイルを独自システムのクラウド・サービスに預けることをためらうようになって当たり前だ。さらに、指摘しておくと、Carboniteは今年に入って、Amazonのレビューにやらせの口コミを掲載していたことをニューヨークタイムズのDavid Pogue記者に暴露されている。
アップデート: CarboniteのCEO、David Friendはこうコメントしている。
Promise製サーバの故障は主に2007年に発生した。われわれはPromiseサーバの購入を中止して別のベンダーに乗り換えた。当社はPromiseサーバにはファームウェアに欠陥があり、Carboniteの使用目的のために必要な信頼性を欠いていたと主張している。当社はPromiseが欠陥製品の代替にかかった費用を補償するよう要求している。7500人の顧客のファイルに関しては、新しいサーバの立ち上げと同時にバックアップから自動的にリストアされている。
アップデート2: Friendはその後、再びコメントして「本当に失われた顧客データはない」と主張している。しかし別の読者はコメントで自分のデータが失われたと述べている。(われわれはこの問題の体験者からの情報をさらに求めている)。
私は実際にここの顧客だった。私は本当にデータを失った。(この事故が起きたとき私はHDDを書き込み禁止にしていた)。私は家庭のパソコンのバックアップ用にこのサービスを使っていて、1年分の写真を失ってしまった。CEOが自分で電話をかけてきて謝り、無料の利用期間を少しくれた。しかし、私はそれから絶対に複数のバックアップを忘れないようにしている。
この事故はわれわれが報じるデータ消失にまつわる最初のホラーストーリーではないし、最後のものでもないだろう。
余計なお世話だが、私がCarboniteの経営者だったら、もう少し事態が収まるまで、トップページのデザインは変えておくだろう。

(Via Cloud Computing Journal, hat tip to Marco Trombetti)
[原文へ]
(翻訳:Namekawa, U)
