
ティモシー・ガイトナー米国財務長官が、あらゆる種類の民間投資に対して規制を強化する計画の中に、ベンチャー投資会社を含める計画であることに対して、ベンチャーキャピタル業界が激高している。ウォールストリートジャーナル(WSJ)は今日の社説で、ヘッジファンドやウォールストリートのマドフ軍団のように、われわれをこの経済苦境に追い込んだ張本人たちとベンチャーキャピタルを一緒くたにすることに反対する論陣を張っている。
WSJは、ベンチャー投資企業が世界経済に対してシステミックリスクを殆ど与えないことを正しく指摘している。その理由は(A)毎年ベンチャーキャピタルに投資されている$30B(300億ドル)は、米国の金融取引額全体の0.1%以下にすぎず、取るに足らない額である。(B)ベンチャー投資企業の負債はゼロに近く、他のセクターで過度の借入が引き起こしたような複合作用がない。よって、システミックな脅威はないとWSJは主張し、ガイトナーに撤回を求めている。
大いに賛成だ。ただし、そこまで激しく弁護するに至らせたガイストーは、実際何を言ったのだろう。実は、3月26日の議会前の言明を振り返ってみると、同氏がベンチャーキャピタルに言及したのは一度だけで、しかも本題としてではない。
したがって私たちは、資産額が一定以上のヘッジファンド(およびプライベート・エクイティ・ファンドやベンチャーファンドを含む民間資金)のアドバイザーは、SECへの登録を必須にすることを推奨する。
果たして彼は、本気でベンチャーキャピタル業界を追求するつもりなのか。単にヘッジファンドをはじめとする民間ファンドが、資産をベンチャー投資に再分類することによって情報公開を逃がれようとする抜け穴を、塞ごうとしているだけなのではないだろうか。同氏は、そのような報告は機密扱いとし、目的は「当該ファンドまたはファンドファミリーの規模やレバレッジが大きすぎて、金融不安を引き起こす恐れがないか」を確認するするためであると、はっきり言っている。そうだとすれば、ベンチャーファンドの98%にとって、心配することは何もない。資産額の基準が十分高く設定されてさえいれば(管理下の資産が数十億ドル以上の企業)、報告義務は大部分の企業に影響を与えないし、監視対象となるほどの規模の会社でも、それほど厄介なことにはならないはずだ。それでも、基準値がどうなるのか、もう少しはっきりさせてもらえると有難い。
ガイトナーのヘッジファンドおよびベンチャーキャピタル規制に関する意見の準備原稿全文は以下のとおり。
ヘッジファンドおよび他の民間資金プール
米国法においては通常、ヘッジファンドまたはその他の民間資金プールは、連邦金融規制当局に届け出る義務はない。ただし、コモディティデリバティブ取引を行う一部のファンドはCFTCに届け出る義務があり、多くのファンドが自主的にSECに登録してはいる。このため、そのようなファンドが個々にあるいはまとまった結果、金融の安定を脅かす恐れがあるかどうかを判断するための信頼に足る包活的データは存在していない。しかし、Madoffの事件を受け、投資家を保護するためには、投資アドバイザーおよび彼らが管理するファンドに対する規制の抜け穴と弱点をなくす必要があることは明らかである。したがって私たちは、一定額以上の資産を持つヘッジファンド(およびプライベート・エクイティ・ファンドやベンチャーファンドを含む民間資金)のアドバイザーは、SECへの登録を必須にすることを推奨する。SEC登録投資アドバイザーからアドバイスを受けている全ファンドは、投資家および取引先の情報公開要件および報告義務規約の対象となる。当該ファンドに対する報告義務規約では、当該ファンドが金融の安定に脅威を与えるほど大規模または高レバレッジであるかどうか評価するのに必要な情報を機密扱いで報告する必要がある。SECはファンドから受け取った報告書を、システミックな影響力のある企業を監視する組識と共有し、そこでヘッジファンドがシステミックな脅威を及ぼし、上に概説した慎重な基準の対象となるかどうかが判定される。
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(翻訳:Nob Takahashi)




