オンラインビデオの広告料金は下がる一方だが、これは良いことでもある。ビデオ広告ネットワークのBrightRollが、まもなく2009年第1四半期のデータを公開するが、そこには1000回表示当たりコスト(CPM)による広告料が年間12%下落したことが示されている。この下落率は、2008年第4四半期のビデオ広告CPMが25%減少した時と比べれば緩かではある。しかし、もっと落ちるものならそれも良い。
米国広告会社幹部150名を対象に行った調査によると、半分以上(53%)が、1年後のビデオCPM価格を「わずかに下がる」と予測しているが、20%は半分に下がると考えている。ビデオCPMの価格は、多数のビデオ枠を持つサイトが直接売る場合と、広告ネットワークが売る場合とで大きく異なるが、CPM $20というのが概ね業界平均だ。広告主がテレビCMに払っている平均金額(プライムタイムで$15、ニッチなターゲットされたケーブルTVで$50程度)に対抗するには、これが$7から$9の間まで下がる必要がある。CPMのこうした下落傾向は、これから始まるであろうビデオ広告収益予測の下方修正と何らかの関係があると思われる。
しかしオンラインビデオ広告の料金が高いことは、成長を阻害している要因の一つにすぎない。他にも、ターゲット力の弱さや、企業が広告を載せたいプロ製作によるビデオのリーチが未だに少ないことなどが挙げられる。この調査でみられた最大の限定要因は次のようなものだ。
あなたの視点から見て、現在オンラインビデオ広告の成長を妨げている要因にはどんなものがありますか。
・ターゲット機能の不足:31%
・ビデオの価格が高い:27%
・オンラインビデオのリーチ不足:18%
・広告フォーマットの制約:12%
・広告枠の質が低い:7%
・その他:5%
次に、クライアント企業が心配している点である。ここにもターゲティングが出てくる。企業は広告会社幹部ほどには価格を気にしていないようだが、概ね同じような懸念を抱えている。
オンラインビデオ広告について、あなたのクライアントにとって最も大きな問題は何ですか。
・ターゲット能力:28%
・リーチ:24%
・TVと比較した価格:17%
・その他:15%
・クリエイティブ再利用の可能性:9%
・広告ユニットのフォーマット:7%
ここで価格の下落に話を戻そう。これがどう展開するかを理解することが実際重要だからだ。価格が下がるほど、広告主はオンラインビデオ広告枠をまとめ買いしやすくなり、仮に価格がテレビCM価格と同じ水準になれば、テレビCMとオンラインビデオCMを同列に考えることができるようになる。実際、回答者の71%が、オンラインビデオ広告をテレビCMを補完するものであると考えている。広告幹部もみんなと同じく、自分が買うものに親しみを感じていたいようだ。オンラインビデオ広告がテレビCMに似てくればくるほど、広告業界もそのクライアントたちも抵抗がなくなるのだろう。
この硬直さが、プレロール広告がこれまでになく主流をなしている理由を説明している。この第1四半期に、プレロール(目的の映像が始まる前に流されるビデオ広告)は広告キャンペーン費用の81%を占めたが、1年前は63%だった。調査によると、広告会社幹部らはプレロールを、他のビデオ広告ユニットよりも反応がよく「テレビの30秒スポットと対等に比較しやすい」と考えている。また、テレビCMをウェブ用に再利用できる点も気に入っている。言い換えれば、メディアに合わせて自分たちの広告を作ることによるメリットを全く学んでいない。
広告業界ではみなさんプレロールがお好きなようだが、プレロールもそれ以外のビデオ広告についても、その効果を測るための試験は殆ど行われていない。BrightRollの調査によると、87%がオンラインビデオの効果についての社内調査を行って〈いない〉。しかし56%が、効果を証明できるデータがあればクライアントはもっとオンラインビデオ効果に金を費やすと考えている。彼らが調査をやるとしたらこんな項目を聞きたいと思っている。
オンラインビデオ広告のどの領域について、さらに調査を進めるべきだと思いますか。
・オフライン購入行動に及ぼす影響:39%
・購入意欲とブランド相関の変化:36%
・テレビCMに対する比較効果:25%
どれをとっても重要で、測定を始めるに値する内容だ。いったい何が邪魔をしているというのか。
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(翻訳:Nob Takahashi)




