
私が経験したなかで、もっとも印象に残ったソーシャル・ビデオ体験は、Facebookの友達のコメントを流しながらCNN.comでオバマ大統領の就任式を見たときだった。これはアメリカ全土に広がる巨大なリビングルームに座って事件の展開を見ているような印象を与えた。
もっと小さなスケールだが、FacebookとMySpaceで人気テレビ番組を見ながらこういった体験を可能にするサービスが現われている。Splashcast Mediaは20種類のテレビ番組のアプリケーションを作っているが、2週間前にChatterという新機能をエンベッド・プレイヤーに追加した。たとえばFacebookではThe Simpsons、The Office、Family Guyなどが利用可能だ。ユーザーがそれぞれのアプリケーションをインストールすると、番組をストリーミング(多くはHuluを通じて)で視聴できる。SplashCastによると、全番組をトータルして、月間100万人のユニーク視聴者によって700万回再生されている。中でもHuluビデオを通じた部分がもっとも急速に成長しているという。
新たに付加されたChatter機能で、ユーザーはリアルタイムでも非同期でもコメントをつけることができる。いっしょに見ようと友達を誘い、横のウゥンドウでチャットを続けることもできる。またFacebookの他のメンバーがその番組について前に何を言っていたか読むこともできる。(そのコメントがなされたちょうどその時点でコメントが表示される)。当然ながら、ほとんどのコメントは無意味に近いが、それでも番組を見る楽しみが増す。
またChatter機能はユーザーを番組に集中させる効果もある。SplashCastによると、チャット機能を付加すると番組を視聴する時間が長くなるという。Chatterを導入して2週間の間に、SplashCastの平均視聴時間は50%もアップして、14分間になった。また番組を最後まで見る視聴者の数は42%もアップした。これはたぶん、番組を見ているというより、他の視聴者が書き込んだコメントを読んでいる結果なのだろう。SplashCastではそのように想定して、チャットのストリームの中に混ぜて広告を表示している。
CEOのMichael Berkleyは「われわれの広告枠は100%売り切れた」と述べている。広告の単価はクリック当たり$3だが、これはFacebook、MySpaceアプリ上の広告としては十分高い。クリックスルー率は約3%ということで、これも業界平均より上だ。この勢いが今後も維持できるか、注目だ。クリックスルー率は新しいタイプの広告が導入されると物珍しさで一時的に上昇するものの、普及が進むにつれて下落する傾向がある。しかし、こうしたテレビ番組のソーシャル視聴が一般化するようなら、当然広告需要もそこに生じるだろう。
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(翻訳:Namekawa, U)




