iPhoneは好きだが、あの内蔵のメールアプリケーションだけは、いただけない。メッセージのダウンロードや表示がときどきおかしくなるからではなくて、メールアプリケーションなのに検索機能がまったくないのが困る。電話番号や搭乗便の予約確認など、インボックスに重要なデータが入っている人は世の中に多いから、誰もが、検索できないことにいらいらしているだろう。
本日(米国時間5/11)、問題は解決した: Y Combinatorの新人スタートアップReMailがApp Storeでリリースしたアプリケーションは、iPhone上でメールの全文検索をする。現在はベータなので無料、ここで入手できる。
でも、もうすぐiPhone 3.0にアップデートすれば、メールの検索がSpotlightという新機能の一環として導入されるじゃないか? それはだいたい正しいけど、でも3.0の検索はメールのヘッダだけだ…件名、差出人、宛先など。それじゃあ中途半端だ。Spotlightはメールの本文を無視する。メールの内容の大部分が本文なのに。
では、ReMailはAppleにできないことをどうやってやるのか? 同社は高速なメール検索用に最適化したサーバを動かし、そこにiPhoneのクライアントが接続して数秒で検索結果をもらう。クェリをタイプするときにはサジェッション(提案)が出るし、結果はスレッド化されるので、どんな文脈でそれが見つかったかが分かる。検索アプリとして上出来だ。また、”Jason inbox”で検索すると、Jasonという人の”inbox”フォルダを探すことだと理解する。なかなかお利口。
インボックスの全体を検索するためにはインターネットに接続していなければならないが、ReMailは過去2週間のメール本文と、前に検索した本文をローカルにキャッシュするので、ほとんどの検索はオフライン状態でできる。メールの検索は、前と同じメールが対象になることが多いのだ(電話番号などを知りたい場合)。

このアプリケーションは確かにグレートだけど、3.0のファームウェアには全文検索が含まれるらしいから短寿命で終わるのでは? しかし、CEOのGabor Cselleによれば、iPhoneは今の形のメールを扱えない。仮にローカルに保存されているメールのインデクスを作れたとしても(ストレージを相当食うが)、Cselleによれば、iPhoneの貧弱な処理能力では数ギガバイトものメール本文を高速にスキャンすることはできない。
ReMailで新たに会社を作ったGabor Cselleは、修士論文がGmailのチームと共同研究したメールの組織化だった。その後Xobniの技術担当副社長になったが、彼は昨年そこを辞めて今度の自分の会社を作った。支援者はPaul BuchheitとSanjeev Singh、後者はGmailの作者だ(二人はFriendFeedの協同ファウンダでもある)。とにかく、メールをよく知っている技術者たちなのだ。
ただし現状のReMailには不備な点がいくつかある。UIにおかしな部分があるし(クライアントがHTMLを正しく表示しない)、インボックスの最大サイズが1万通だから、人によっては足りないだろう。むしろ、Appleのメールアプリケーションをそっくり置換できるアプリケーションだったほうが、よかったのではないか(ReMailの中でメールの転送や返信はできるが、なぜか作成はできない)。
しかし最大の問題はプライバシーだ。ReMailはユーザのIMAPサーバからメールメッセージを吸い取って自分のサーバ上でホストする。サーバは高速検索用に最適化されている。Cselleによればサーバはセキュアであり、メッセージはすべて暗号化されているそうだが、とにかくReMailがユーザのメールにアクセスすることは事実。サポート業務などのためにユーザが許可した場合以外はメールにアクセスしたり読んだりしないと誓っているが、それで納得しないユーザもいるだろう。毎日のように機密情報を扱うユーザなど、とくにそうだ。ただし、ふつうのユーザは、あまり気にしないかもね。そもそも、ユーザの非公開データをホストするスタートアップは、どこでもこの問題を抱えているのだし。
アプリケーションは、ベータの間は無料、そしてその後は、月額3ドル99セントの会費制になる。
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(翻訳:hiwa)





