AmazonのCEO Bezosも書籍に関するGoogleの調停に納得していない
by Erick Schonfeld on 2009年6月16日

書籍をめぐるGoogleとAuthor’s Guildとのあいだの調停は、異例なほどたくさんの批判と、さらに司法省による独占禁止法関連の調査まで招いてしまった。AmazonのCEO Jefrey Bezosも、批判者の一人だ。

今日(米国時間6/15)、Wired誌主催のDisruptive By Design Conferenceで調停に関する考えを聞かれたBezosは、こう答えた:

私の考えでは、あの調停は再考する必要がある。大量の著作権侵犯をする者が得をするような取り決めは、正しいとは思われない。集団訴訟のようなやり方が、今後有効とも思えない。

その調停は、いわゆる孤立作品(orphan work, 孤児的作品)(著作権はあるが請求者がいない作品)のテキストなら何でも表示してよいという権利をGoogleに与える。本の大多数はこのカテゴリーに当てはまるから、調停は実質的に、これらの本を見せたり売ったりする独占的な権利をGoogleに与えることになる。Amazonは今や世界最大の書店だが、この調停の当事者ではないから、これらの同じ本を著作権違反に陥らずに合法的に売る手段がない。

私(Erick Schonfeld)が前に提案した解決策はこうだ:

Googleは調停を修正してその適用を非独占的とし、Author’s Guildは同じ条項を孤児本をデジタイズしたいと欲するすべての企業や組織に拡大適用する。

言い換えると、Googleは孤児を解放する必要がある。これは著作者とGoogleとのあいだの閉じた契約であってはならない。著作者と、既存および将来のすべての書籍デジタイズ者とのあいだの契約にせよ。

Bezosは、このほか、起業家たちに向けてこんなアドバイスをした: “大きなことには頑固であれ。細部については柔軟であれ。”

失敗について彼は、失敗のコストのほうが何もしないことのコストより大きいことはめったにない、と指摘した:

企業が実験を避けるのは、失敗の費用を過大評価しているからだ。

失敗が、そこまで高価であることはない。何かをトライして失敗して批判される企業なんて、聞いたこともないだろう。

無謀な賭けのような場合以外は、たいていの企業が失敗しても生き延びる。たとえばAmazonはオークションと検索では失敗した。しかし今はWebサービスに賭けているし、Kindleはうまくいっている。失敗は、その後の成功で埋め合わせられる。このことを、よーく覚えておきなさい。

[原文へ]

(翻訳:岩谷 宏(hiwa))

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20090702as-the-doj-pounces-google-makes-book-search-even-better/ 司法省がいよいよ調査を開始, しかしGoogleは書籍検索の改良にはげむ

    [...] Googleは今日(米国時間7/2)、悪いニュースを聞いた。合衆国司法省が、Googleが昨年、作家協会(Authors Guild)と交わした1億2500万ドルの和解の調査を、公式に発表したのだ。この和解(調停ないし示談)によってGoogleは、同社がスキャンしてWeb上で公開する著作権付きの作品に関して、その作者にわずかばかりの金額を払うことになる〔というより真の問題は権利者不在の有権作品の取り扱い〕。この和解は当然のように多くの批判を浴び、GoogleトンビにあぶらげをさらわれたAmazonのJeff Bezosも、もちろん批判者の側だ。でもGoogleはへこたれずに、今も書籍検索(book search)の改良に邁進している。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20091015the-google-book-store-coming-soon-to-a-browser-near-you/ Google Book Storeは、お近くのブラウザーで近日開店

    [...] [Amazon CEOの]Jeff BezosがGoogleの書籍デジタル化に関する調停を阻止しようとするのも当然だ。Googleは、BezosがAmazon専用のKindle端末でデジタル書籍業界を牛耳ろうとする手を緩めさせたいのだ。同時にGoogleは、この書籍デジタル化調停を縮小して大量の「みなし子」作品を利用するべく、戦いを受けて立ち、さらに他の分野にも力を入れている。 [...]