
Mochi Mediaは、今急速に伸びているFlashゲーム用の広告ネットワーク兼支払いプラットホームで、先週本誌も記事にしたが、現在、社運を賭(と)した内部抗争の渦中にある。
同社には今、買収のオファーがあり、成立すると投資家のAccel PartnersとShasta Venturesには最初の投資額である$14M(1400万ドル)が戻るが、ほかには何も得られない。ファウンダも社員も、会社を売って得るものはない。
ふつうならこれは、あっさり断るようなオファーだ。同社の経営は順調だし、銀行にはたっぷりお金があると情報筋は言う。ファウンダたちは当然このまま成長を続けてさらに良い結果を出したいと願っている。
ところが少なくとも一人の投資家、AccelのPing Liが、何らかの理由で買収の成立と自分の最初の投資の取り下げを求めている。彼はファウンダたちと経営陣を口説いて、オファーの条件を飲むよう迫っている、と複数の情報筋が言っている。
ファウンダたちは納得しない。なにしろ彼らは1年前に、Time Warnerからのおよそ$65M(6500万ドル)の買収オファーを、どうやら断ったらしい強者(つわもの)たちだ。しかもそのときは、Liはファウンダたちに、会社を売るなと説得し、“ホームラン”をかっ飛ばすために資金調達を図った。その1年後の今、Liは$65M(6500万ドル)に遠く及ばないはした金で会社を売りたがっている。
Mochi Mediaの場合のように会社がうまくいっていて倒産の恐れもないなら、一般的にベンチャーキャピタリストたちは資金を引きあげようとしない。誰に聞いても、なぜLiが会社を売ろうとしているのか、誰も説明できない。
Liは、よく問題を起こすベンチャーキャピタリストだ…昨年のBitTorrentに対する$17M(1700万ドル)の資金提供の取り消しという異常事態は、彼(または彼一人)が黒幕だった。そのとき本誌は、投資撤回によってLiが会社に対する信託義務を怠ることにならないかと問うた。
ベンチャーキャピタリストが起業家に敵対している光景は、見てて気持ちの良いものではない。それに、このような醜悪な状況では、Ping Liだけを悪者にすることはできない。彼が投資をした企業の経営者の中には、彼をべた褒めする人が多い。たとえばDennis Fongに今夜(米国時間6/29)会って話をしたが、彼はLiは投資家の鑑(かがみ)だと言っている。
この状況は、どちらかというと、よくある傾向の一つだろう。投資家の目標と起業家の目標に、食い違いが生じるのだ。それは、起業家一般にとって危険信号でもある。ベンチャー資金側のニーズが、会社にとってまずい意思決定を招くこともありえるのだ。そういうこともあると自覚して、契約の内容をできるかぎり明確にし、また、慎重に投資家を選ぶべきだ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))




