リアルタイムWebをめぐるCrunchUpカンファレンス: 最終総括パネル–リアルタイム機能の相互運用性はどうなる?
by MG Siegler on 2009年7月16日

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さて、いよいよこいつだ(米国時間7/10)。リアルタイムWebをテーマとするCrunchUpカンファレンスの最後のパネル(の実況速記)。豪華なメンバーだから、きっと良いお話が聞けるだろう。こんなパネリストたちだ:

Iain Dodsworth(ID), TweetDeck
Nick Halstead(NH), Tweetmeme
David Hornik(DH), August Capital
Bret Taylor(BT), Friendfeed
George Zachary(GZ), Charles River Ventures
Loic LeMeur(LL), Seesmic
Dan’l Lewin(DL), Microsoft
Craig Walker(CW), Google
Andreas Weigend(AW), people & data, and Stanford University(スタンフォード大学人間情報学)
Kevin Marks(KM), 元Google
Erick Schonfeld(ES), TechCrunch
Steve Gillmor(SG), TechCrunchIT(司会)

以下がぼくの実況速記だ(発言そのままではなく概要)。ライブのストリームはこれだ。

SG: このリアルタイムWebというやつは、一体何であり、どこへ向かおうとしているのか?

ID: TweetDeckは最初、自分のために作ったんだ。Twitterからやってくる情報の洪水を、なんとかしたかったからね。それはたいへんな量だから、もうふつうのWebページへ行くヒマなんかないね。毎日、リアルタイムのデータだけを消費しているよ。

DL: 生活がリアルタイムだから、それは生活の一部だね。

GZ: 人間のための情報空間か、Webサイトのための情報空間か、という違いだね。この15年間やってきたことは、それぐらいエキサイティングだし、ラジカルなんだ。

DH: まだそれは、進化の真っ最中だと思う。RSSが登場したときも、そんな感じがした。そのときは、未整理のデータの山だけがあった。今は、リアルタイムデータというものがある。

SG: Googleはバスに乗り遅れたのか?

CW: そうは思わない。Google Waveのリアルタイム機能は、すばらしかった。

ES: Chrome OSは、どう絡んでくるのかな?

CW: Chrome OSは、Webアプリケーションがすべてだ。まだ情報が少ないから、あまり言えることはないね。

DL: ぼくもぜひ勉強したいね。いつまで待たされるのかな(笑い)。

BT: リアルタイムはどのサイトでも重要な機能だ。でもそれは、ユーザがこれまで持っていたWeb観を根本的に変えてしまう。メールとソーシャルネットワークとリアルタイム…これからは、これらすべてが一本化される。そのためのユーザインタフェイスは、まだわれわれ全員が格闘中の問題だ。情報が単純に時系列的に来ればいいのか、それともフィルタが必要か。一つのインタフェイスの中で、いろんな要素をどのように構造化するのか。これらの問いに答えるためには、大量の思考が必要だ。FriendFeedはなかなかすてきなサービスだが、まだユーザが必要とするもののすべてを構造化してはいない。

KM: リアルタイムという言葉は、誤解を招きがちだ。リアルタイム機能は、人間が求めるものの一部でしかない。テレビやラジオはリアルタイムだったが、今では保存〜再生されるデータになってる。そして今では、新しいリアルタイム成分がある。

ES: それを、これから発表するの?

KM: そう、ぼくはBritish Telecomでその分野を担当する。

AW: 今は、人間が作り出すデータの量がとても膨大だ。しかも急速に増えている。データをリアルタイムで欲しいという欲求も、増大している。

NH: リアルタイムというのは、ニュースをリアルタイムで集められることだ。Google FeedBurnerは遅すぎるが、Twitter上のTweetmemeなら瞬時に入手できる。ボタンを押すだけでTwitterに戻れるしね。FriendFeedにも感動した。Twitterの何かの投稿に対して発言すると、それも数秒後にはFriendFeedで見れるからね。これが、リアルタイムだよ。リアルタイムにフィルタリングを行う、ぼくにとってはそれがすべてだな。データを、それを求めている人に届けること、それだけさ。

SG: PubSubHubがFeedBurnerの問題を解決してるよね?

NH: ああ。

SG: では、ストリームのどこから価値を引き出すのかね?

NH: それはいろいろだ。どこのどんなシステムかによる。また、人によって見方が違う。たとえばうちの場合は、データがあまりにもライブなので、動的フィルタリングにはなじまない。

ES: 今強いのは、TwitterとFacebookだけかな? ストリームのプラットホームとして、ほかにどんなのがありえるかな?

LL: きみたちは、いい仲だからな(笑い)。うちもFacebookのAPIを1日に400万回ぐらい呼び出しているよ。Twitterは、やってないけど。

ID: (笑い)それは、初耳だ。

KM: Webという言葉は同じでも、みんな、見てるものが違うんだよ。各人が、それそれ違う部分集合を見てるんだな。

ES: たとえばMySpaceやYahooがTwitterと同じものを作ろうとしたら?

KM: ユーザが何百万人もすでにいるんだから、きっと作るだろうね。

LL: MySpaceやYahooがそれを作るのは、もうすぐだと思うね。TwitterとFacebookはそのきっかけだったにすぎない。

BT: リアルタイムシステムをAOLやCompuserveのようなものと思うのは間違いだ。ネットワーク上で誰かが誰かに話しかけるとか、それだけのものだと思ってはいけない。むしろYahooやGmailのように、ほかのいろんなネットワークに話しかけるものだ。そう定義すれば、非常にいろんなことができる。そういう連邦化の意義は大きいし、ユーザもそれを求めている。ユーザは、公開性が最終的に勝利すること、システムがオープンに操作されることを求めている。だからたとえばYahooにはそれができるし、成功するだろう。

ES: それは立派なお話だが、Twitterはその消火ホース(リアルタイムストリームの出力端)をGoogleに与えることはできないだろう。それが、Twitterの力の源泉だから。

CW: Twitterがうちにアクセスを与えないかどうか、それは分からないけど、でもIMのオープンな操作〔複数のIM間の相互運用性、互換性〕は、これまでに一度も実現したことがない。閉じたシステムにしておきたいという動機があるのだろう。

KM: ちょっと論点がずれてきたね。

GZ: それは、IM horse(I am horse)と同じだ。みんな、うちが最高!、そう思ってIMを作ってきたんだ。お互いに協力なんて、とんでもない。

SG: でも企業向けでは融合が起きつつある。消費者向けもそうなるのでは?

BT: どのIMにもRSSがあるわけじゃない、それはちょっと話が違う。うちではいろんなサイトといちいち契約するんじゃなく、フィードとAPIを使ったが、たいへんな作業だ。

ES: でもデベロッパたちは、TwitterやFacebookの上で何かをやりたがる。MicrosoftやGoogleは、そんな連中を使いこなせるかな?

DL: インフラはある。それはクラウド上の会話だから、データはどこかにある。単純にそう考えればいい。ただし標準性に基づくデータでないといけない。でないと、何億ものユーザを相手にする費用は相当なものになる。前に見たのと同じ映画でも、今度は標準規格に基づいて作られるのさ。

SG: 第一幕「Twitter篇」は終わる?

DH: ベンチャーの出口かい? 冗談だろ(笑い)。なんでも同じだよ。ネットワークじゅうに広がっているデータの量は、意味のある量でなければならない。それを支える複数のプラットホームが存在して、勝者はそれらのプラットホームになる。ポルノでもなんでも、とてもおもしろく便利になる(笑い)。今のWebに投資して7か月辛抱できるか? ノーだ。投資するとしたら、これから出てくるものに投資したい。

SG: では、何がおもしろそう?

DH: これから本当におもしろいのは、情報の管理だ。Aardvarkに投資したのも、そう考えたからだ。今日ここに集まった人は誰もが、次の時代のおもしろいものを作ろうとがんばっている。FriendFeedが勝のか、TweetDeckが勝つのか、誰が勝者か、それはまだ分からない。

AW: 変わらないものについて考えてみるのもいいね。新しいもののために、何を犠牲にするのかを、そのトレードオフをはっきりさせよう。たとえば、プライバシーはこれからは積極的に犠牲にしてよいものなのか。

—-ここで、WiFiの故障のために最後の2分間が聞こえなかった。その要点は: とにかく将来性は大きいし、今後ますます大きくなる分野だ。このカンファレンスの参加申し込みの多さが、すでにそのことを物語っている。

データの相互運用性が、今後の大きな問題/課題として残されている。その実現の可能性については、賛否両論がある。相互運用性がリアルタイムWebの繁栄の鍵だと言う人もいれば、実現したら大きなプラットホームの有利性が失われると言う人もいる。まだまだ、議論が必要なテーマのようだ。

[原文へ]

(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

  • Kenose

    このリアルタイムWebみたいなものは、既に日本には存在していますね。携帯メールです。
    若い子はメールにすぐ返信することが必須マナー化しており、常にメールに追いかけられて、悲壮感すら感じます。願わくば、Twitterがどこかで引き返せますように…