
5年間Googleの技術部長を務めたMark Lucovskyが、このたびVMwareに移籍するそうだ。LucovskyはGoogleのAPI、とりわけSearch API(検索API)の中心的人物だった。
Lucovskyは、最初はDEC、それからMicrosoftに16年在籍した。最後にはMicrosoftの”Distinguished Engineer”〔仮訳: 殊勲技士〕の称号をもらった。彼は、のちにWindows XPへと進化したWindows NTの基本設計者*の一人で、”カーネルの実行部であるkernel32とWindowsのAPIのほとんどを自分が書いた”と2年前のインタビューでStoneTemple Consultingに語っている。〔*: Windows NTの主席設計者は1988年にDECからスカウトされたDave Cutler(VAX VMSを設計)。NTの実装者としてCutlerはLucovskyをスカウトした。〕
Lucovskyは、Microsoftの古い製品を.NETに移植するHailstormプロジェクトを設計した人でもある。それは、現在のオープンWebの進展のきっかけとなったプロジェクトだ。
しかしLucovskyを一躍有名人にしたのは、MicrosoftのCEO Steve Ballmerが彼の前で完全にキレてしまった事件だ。LucovskyはNTの設計者なので、Microsoftにとっても当然重要人物だった。彼は2004年にBallmerに会って辞意を伝えた。今でも十分想像できると思うが、CEOはそのときかなりピリピリしていた。
“Googleに行くんじゃないだろうな”、その後Googleが別のMicrosoft社員を引き抜いたときの裁判記録によると、BallmerはLucovskyにそう言ったらしい。LucovskyがGoogleへ行くと言うとBallmerは、椅子を持ち上げて部屋の壁に投げつけたそうだ。
そして次に言った言葉が、インターネットの歴史に永遠に残ることになった。
“Eric Schmidtのくそったれは、女の腐ったようなやつだ。あんなやつは息の根をとめてやる。前に一度墓に埋めてやった*が、もう一度やってやる。くそったれGoogleを殺してやる。”〔*: SchmidtはネットワーキングOSでMicrosoftに敗退したNovellのCEOだった。〕
Schmidtとは、もちろんGoogleのCEOのことだ。Lucovskyが辞意を翻さないのを見たBallmerは、こう言ったそうだ: “Googleはまともな会社じゃない。トランプカードで作ったような、すぐに壊れる家だぞ。”
その、カードで作った家はまだ立っている。Lucovskyがいなくなったあとも、たぶんずっと立っているだろう。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))
