
最近のAppleは頭がオカシクなったのかな? そう思ったのは、Appleのアホな主張*(“Appleはjailbreaking(脱獄, 牢破り)を非合法化したい。なぜならそれは我が国のモバイル網のインフラを危険にさらすおそれがあり、したがって国家の安全にとって脅威となるからである。”)に対して、賛同の声は一つもなく、Appleに対する合理的で正しいと思われる罵倒の言葉ばかりを、随所で目にするからだ。いったい、何がどうなってしまったんだろう。〔*: このリンクはAppleの主張を報ずるWiredの記事に対する–大量の!–コメントの冒頭を指している。〕
きっかけは、何だったのか? Electronic Frontier Foundationは、iPhoneのjailbreakingを完全に合法化したいと考えている。自分の電話機だから、何をインストールしたっていいはずだ。自分のパソコンに、何をインストールしていいとか、いけないとか、言われたおぼえはないぞ。まさにその通りだが、しかしAppleはどんな形であれ、jailbreakingを認めたくない。なぜなら、AppleにはAppleのやり方があるし、Appleのドジな共犯者であるAT&Tは、この件に関して口をつぐんでいる。Google Voiceの一件だってそうだ。Appleがダメと言ったものはダメなんだよ。
Appleは著作権局に提出した文書で、jailbreakingがイケナイ理由を説明している:
…国内または海外のハッカーが、DoS攻撃などの悪質なコマンドを発行して我が国のモバイル網を完全に麻痺させてしまうことがありえる。BBP(baseband processor, 電話機とモバイルインフラ*との接続を担当するソフトウェア)に対する妨害は、企業のコンピュータのファイウォールを破ることと等価である。どちらも、壊滅的な結果を招く。iPhoneに組み込まれている保護的技術は、まさにこのような悪質な行為を防ぐためであり、jailbreakingの放任はこれらの行為に対し門戸を開くことに相当する。
〔*: cell tower or cell site〕
これに対しMSNBCのニュースキャスターChris Matthewsは、ただ一言、「え!」と言った。〔絶句を意味する。〕
Appleのこの声明のとんでもないばかばかしさを、さらによく理解するために、上のリンクが指しているWired誌のコメントからいくつか引用してみよう。これらのコメントには、このところへんなことばっかしやっている凸凹コンビAppleとAT&Tに対する、恨み辛(つら)みも込められている。最近のAppleは、ほんとにどうしちゃったんだろう?
以下がWiredからの引用だが、同誌の読者はふだんなおとなしい人が多くて、こんなに口角泡を飛ばしているのは、珍しい光景なのだ。
Appleの言うことが本当なら、合衆国のモバイルインフラには欠陥がある。それを直すべき。SQLインジェクション攻撃でも、悪いのはユーザではなく、サーバ側のソフトのうかつな脆弱性だ。しかもそれは明らかに、直せる問題だ。
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悪質なハッカーはAppleがjailbreakingを認めようが認めまいが、やりたいことをやってしまうだろう。Appleが認めてないからやんない、という礼儀正しい悪人がいるのかね? だから、Appleの主張は無意味。Appleが認めてないjailbreakingをやったからといって、そのぶん彼らの罪が重くなることもない。
Heavy MetalのCaptain Stearnも、“…悪事はどこへでも潜り込んで行く”と歌ってるよ。
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Appleの言うことがほんとなら、それはとっくに起きてるはずだろ?
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信じられないね。AppleはiPhoneが国の安全を脅かす欠陥製品だと告白して、今後無事に会社が存続すると思ってるのかね? Appleの言うことが本当に本当なら、政府は今ただちに、iPhoneの使用を全国的に禁じるべきだ。jailbreakingは、Appleが認めようが認めまいが、合法化しようがしまいが、やろうと思ったら今すぐ誰にでもできる。Appleが認めないことが、その防止にはならない。やり方を知らない人は、YouTubeでビデオを見ればいい。Appleが何を言っても、無関係/無効果だ。
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Applegがまともな電話機を作ればそれで済むこと。Nokiaやそのほかのスマートフォンは、これまでに何度もアンロックされているが、DoS攻撃は起きていない。Appleの真意は何だろう? 会社を法律に守ってもらいたいのか?
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えっ?、iPhoneではDoS攻撃ができて、jailbreakingを非合法化すればどんなテロリストや麻薬業者でもそれをやんなくなるの? ほんまいかいな。モバイルのインフラを破壊しようとするテロリストが、「ちょっと待った。これをやるとDMCA違反だからやめとこう」なんて思うの?
Appleの法務は全員アホ。
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悪質なハッキングは、ほかの電話機でもできるし、電話機がなくてもICと半田ごてがあればできる。iPhoneとjailbreaking云々は、無関係だ。
技術音痴のお役人たちを、おそろしげな話で脅す、いつもの手口。
政府関係者も、この手の話には、そろそろ乗らなくなるだろう。
以下は、Slashdotのコメントだ。これも、かなりまともだとぼくは思うが。
クライアントに対して何かを禁じればそれが起きない、と考えるのは愚か者だ。Steveの大切な赤ちゃんだけでなく、すべての携帯電話にベースバンドへのインタフェイスはあり、それらをハッキングするための情報はいつもあちこちに漏れている。モバイルインフラのセキュリティを個々の電話機のレベルで確保しようとすることは、インターネットの安全を確保するために公開IPのあるすべてのデバイスにSymantecのEndpoint Securityの搭載を義務化するのと同じだ。
これはAppleが自分自身を“セキュリティ”のイメージで包もうとする試みにすぎない。そのうち、iPhoneのjailbreakingとテロリストに関するPSAでも作る気かな?
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Appleが言ってることは間違っている。システムの知識のある人なら誰でも、それが間違いだと分かる。モバイルのインフラに仮に欠陥があったとしても、jailbreakingによって電話機上のベースバンドソフトに触ることはできない。Appleも、間違いを承知でそんな主張をしているのだと思う。著作権局のお役人には正しい技術知識がないから平気、と思っているのだ。つまりそれは、お役所に対する嘘。
嘘はむしろ、Appleにとって法的に不利になるはずだが。
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今のiPhoneのようにユーザ側を無差別にロックするのでなく、ベースバンドプロセッサ(インフラの基幹ソフト)をロックすればいい。そうすれば、誰もが自由に自分の好きなアプリケーションを使えるようになり、jailbreakingの必要もなくなる。ベースバンドプロセッサのことなんか、誰も気にしなくなる。接続を提供しているAT&Tにとっては、今後も問題だろうけど。
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jailbreakingはAppleが合法化しようがしまいが、周知のテクニックによって誰にでもできるから、それでDoS攻撃ができるなら、すでに誰かがやってるはず。言い換えると、jailbreakingの合法化はモバイルインフラをハッキングすることの合法化ではない。例によってこれはAppleの取り越し苦労だが、短時間でAppleに対する悪評が世界中に氾濫するから、Apple自身が信用を失う。今後数週間Appleは、じっとおとなしくして、黙っていたほうがいいよ。
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これは馬鹿げている。理性のある人なら誰もこんな議論には与(くみ)しない。
モバイルのインフラをダウンさせようと企む人は、その行為の合法性を気にしたりしない。これまでにも、携帯用無線のベースバンドソフトウェアに介入するよりも、もっとひどいことを、連中はやろうとしていた。
Appleがこの件でセキュリティを言い訳にするのは欺瞞であり、本当の狙いは利益だ!
しかも、私の知る限り、携帯のネットワークはたった1台の電話機からのいたずらでダウンするほどもろくはない。AT&Tがあくまでも自説を主張するなら、それはFCCが全面的に調査すべきほどの、深刻な問題ではないか。彼らが勝手にねつ造したインフラの脆弱性説の正体は、彼らのサービスと資源(彼らに割り当てられている無線周波数帯域)管理の劣悪性である。国家の安全を脅かしているのは、まさにそれだ。
さて、これらの引用はユーザからの署名集めというにはほど遠いものだが、でも、全能のApple、ないし「Apple無謬説」に疑問を呈する人たちがいるという事実は否定できない。
ぼくはこの記事をMacBookでタイプした。ぼくは決して、根っからのアンチApple人間ではない。でも今日(米国時間7/29)は、ちょっとそのふりをしてみたくなったんだ。
写真: Flickr
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))




