オンライン広告の景気後退は続く。再浮上のための「底」はどこだ?
by Erick Schonfeld on 2009年8月3日

オンライン広告業界の景気後退は2009年第1四半期に始まり、第2四半期にもこの傾向は続いた。TechCrunchでも、オンライン広告の利益を分け合う大手4社(GoogleYahooマイクロソフト、およびAOL)の四半期毎収益を追いかけているが、この4社の状況を見れば業界の様子も分かるというものだ。2009年第2四半期は、4社合計の広告収益は$7.864B(78億6千400万ドル)だった。これは1年前と比べて3.4%の下落となっている。

経済界に於いては、2四半期連続して成績が落ちれば「後退」ということになる。前四半期には前年比でマイナス2.1%と、初めての下落を示した。そして今期、マイナス幅は多少大きくなってしまった。ただ、前期と比して期毎の下落幅は減少している(とは言っても0.18%の減少ではある)。

この景気後退は今四半期にも継続するのだろうか。あるいはSteve Ballmerが好んで口にするように、抜本的な「リセット」を目にすることになるのだろうか。現在の兆候は、オンライン広告収益は低レベルながら「リセット」に成功し、ここからは再度持ち直しそうな気配を示している。第3四半期の数値はそのうちに判明するわけだが、広告を扱うスタートアップからの話を聞くと、どうやら最悪の状況は脱したという見方が一般的なようだ。

このような見方は希望的観測に過ぎないのだが、さらなる経済的カタストロフに襲われない限り、ここ2四半期にて広告出稿は底を打ったと見ることもできそうだ。ただそこから再成長に向かうまで、どの程度の期間が必要なのかは予断を許さない。

ここまでに述べてきた数字は全世界規模の広告収入と、AdSenseおよびYahooの広告ネットワークによって支払われたアフィリエイト費用をまとめたものだ。GoogleのGoogle Enterprise Appsのライセンス費用は含まれていない。他の企業については発表された四半期決算に基づいて、全収益中に占める広告費の割合を計算している。

以下に、これら数値をまとめた表を掲載しておく。

Online Advertising Revenues (in millions)

4Q07 1Q08 2Q08 3Q08 4Q08 1Q09 2Q09
Google $4,758 $5,086 $5,185 $5,352 $5,504 $5,331 $5,336
Yahoo $1,590 $1,572 $1,587 $1,563 $1,594 $1,383 $1,378
Microsoft $860 $840 $840 $770 $866 $721 $731
AOL $620 $552 $530 $507 $507 $443 $419
Total $7,828 $8,050 $8,142 $8,192 $8,467 $7,878 $7864
Sequential Growth Q/Q 2.84% 1.14% 0.61% -7.00% -0.18%
Annual Growth Y/Y 8.21% -2.10% -3.41%

原文へ

(翻訳:Maeda, H)

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20090805q2-takeaways-search-revenue-down-display-down-but-google-and-amazon-gained-share/ 2009第二四半期概要: 検索とディスプレイ広告は減少, GoogleとAmazonはシェアを伸ばす

    [...] インターネット上の公開企業の第二四半期の決算報告がほぼ出そろった。J.P. Morganが今日(米国時間8/5)顧客に送付した調査報告書は、本四半期でとくに目立つ傾向をいくつか挙げている。オンライン広告で後退が続いていることはすでに本誌も報じた(右図参照)が、いつも優等生の検索の収益も今四半期はダウンした。またディスプレイ広告は“回復の兆しが見えない”。とくに、旅行、金融、およびエンタテイメント分野の広告が大きく落ち込んでいる。 [...]

  • http://d.hatena.ne.jp/yasuhikomasuda/20090807 An Egg of Web Communication Analyst

    オンライン広告も、対前年比でマイナスに。…

    オンライン広告の景気後退は続く。再浮上のための「底」はどこだ? オンライン広告も、対前年比でマイナスに。 各期の推移グラフは、縦軸の最小目盛が$7,500になっているので、劇的に…

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20090813will-the-online-advertising-recovery-be-led-by-retail-and-mobile/ オンライン広告は、小売業とモバイルが再生するのか?

    [...] オンライン広告の売上げは、2期連続で下落しているが、復旧か少なくともリセットされそうな兆しは見えてきた。Citi Internetのアナリスト、Mark Mahaneyが今日(米国時間8/13)、なぜ彼がGoogleを楽観視しているのかを解説したメモで、慎重な楽観論を語っている。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20091005u-s-internet-ad-revenues-decline-5-3-in-first-half-2009/ 米国インターネット広告、今年上半期は5.3%ダウン

    [...] 今日(米国時間10/5)、IABとPricewaterhouseCoopersは2009年上半期のアメリカのインターネット広告の現状に関するレポートを発表した。 これによると、総額は$10.9B(109億ドル)で、対前年同期比で5.3%の減少となっている。これはこの上半期にウェブにおけるトップ4社の全世界での広告収入が3.4%減少したのと軌を一にしている。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20091111online-advertising-stops-falling/ オンライン広告の落ち込み止まる–もっぱら検索広告の好調が貢献

    [...] 二期続けて落ち込んだオンライン広告(2009年の広告恐慌とも呼ばれる)は、第三四半期(7〜9月)に持ち直した。Google、Yahoo、Microsoft、AOLの4社を合わせて広告収入は1.2%、$8B(80億ドル)増加した。オンライン広告の業界はまだ危機を脱してはいないが、とりあえず落ち着いてはきたようだ。 [...]

  • http://lusty.sakura.ne.jp/senior/%e3%82%aa%e3%83%b3%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%b3%e5%ba%83%e5%91%8a%e3%81%ae%e8%90%bd%e3%81%a1%e8%be%bc%e3%81%bf%e6%ad%a2%e3%81%be%e3%82%8b%e2%80%93%e3%82%82%e3%81%a3%e3%8 オンライン広告の落ち込み止まる–もっぱら検索広告の好調が貢献

    [...] 2009年11月12日 · コメント(0) · 新カテゴリ, 未分類 二期続けて落ち込んだオンライン広告(2009年の広告恐慌とも呼ばれる)は、第三四半期(7〜9月)に持ち直した。Google、Yahoo、Microsoft、AOLの4社を合わせて広告収入は1.2%、$8B(80億ドル)増加した。オンライン広告の業界はまだ危機を脱してはいないが、とりあえず落ち着いてはきたようだ。 と言っても4社中増加したのはGoogleだけである。同社の第三四半期のオンライン広告収入は前期に比べてほぼ$400M(4億ドル)7.8%増加した。Yahoo、AOL、Microsoftの3社は前期比と前年同期比の両方で減少した(下表参照)。Googleは、検索広告が多くディスプレイ広告が少ないことが貢献している。検索広告に生じている回復が、そのうちディスプレイ広告にも見られるのだろうか。 4社がインターネット広告全体に占めるシェアはきわめて大きいから、その数字はオンライン広告全体の指標と見なすことができる。だから4社の広告売上を今後も注視していきたい。 数字は世界全体での広告収入であり、AdSenseやYahooの広告ネットワークから支払われるアフィリエイトの広告料金も含まれている。GoogleのGoogle Enterprise Appsからのライセンス収入は含まれていない。MicrosoftとAOLに関しては、2社の決算報告から広告収入だけを抜き出した。Microsoftはオンライン部門の前期売り上げを後日修正したが、それは主にRazorfish売却によるものであり、そのため私の前回の記事より数字がやや変わっている。 以下が、各社の数字を示す表である: オンライン広告の売上(単位:100万ドル) [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20100820idc-u-s-internet-advertising-rose-15-percent-in-second-quarter/ IDCレポート:第2四半期における米国のインターネット広告の収益は15%の伸び

    [...] インターネット広告は、昨年の徹底的景気後退から復活を遂げつつある。IDCのアナリストであるKarsten Weideの調査によれば、アメリカ国内における第2四半期のインターネット広告収益は15%の成長を遂げ$7.2B(72億ドル)に達したとのことだ。3期連続で前期を下回ったのち、3期連続で前記を上回る結果となった(2010年1Qが10.5%、2009年4Qが2.2%となっている)。 [...]