
今日(米国時間8/24)の午前、音楽購読サービスのRhapsodyが、新しい音楽ストリーミングアプリを承認するようAppleに圧力をかけるべく、プレスに直接訴え出た。既にiPhoneで動いているPandora、Slacker、AOL Radio、imeem、Sirius XMなどのストリーミング音楽アプリと異なり、Rhapsodyでは800万曲からなるカタログの中から、オンデマンドで自由に曲を選んで聴いたり、自分専用のストリーミングプレイリストを作ることができる。他のサービスでは、ランダムに選曲された曲をラジオっぽく聴くことしかできない。同種のサービスにSpotifyがあり、こちらも音楽ストリーミング用iPhoneアプリの承認を待っているところだ。
Google Voiceアプリの拒否や永遠に続く審査問題と、その結果行われたFCC調査の後だけに、Rhapsodyとしては、このアプリがiTunesと直接競合するものであっても、Appleは拒否しないだろうと踏んでいる。RhapsodyのVP、Neil SmithがNYTにこう語った、「このアプリをApp Storeで承認しないということは、ユーザーに対して『私はiPhoneを買らない』と言える理由を与えることです」。
これは贔屓のしすぎというものだ。誤解してほしくないのだが、Rhapsodyはすばらしいサービスだ。しかし、Rahpsodyのウェブジュークボックスを無制限に使うために、毎月$15払うというのがアピールするのは、かなりニッチなユーザーだけだ(iPhoneアプリは名目上無料だが、Rhapsodyの$15プラン契約がなければ使用できない)。Rhapsodyの親会社、Real NetworksとMTV NetworksとのジョイントベンチャーであるRhapsody Americaの購読ユーザー数は、6月末時点でわずか75万人で、3月末から5万人〈ダウン〉している。8月の始めにRhapsodyは、従業員の9%にあたる12名を解雇した。今や会社はこのモバイル事業に賭けているに違いなので、iPhoneに載ることはかなり重要である。
しかし、Sirius XMのアプリと同じようにはいきそうにない。Siriusは既にスタートを切っており、こちらも、事前にサービスの有料購読が必要であるにも関わらず、現在App Store音楽アプリ部門の第3位にいる(上にはShazamとPandora Radio)。Sirius XM Radioには1840万人の購読ユーザーがいる。これだけを対象にするとしても、iPhoneアプリを作ることは十分理にかなっている。しかし、既存Rhapsodyユーザー75万人のためにiPhoneアプリを作っても、何かが変わるとは思えない。
すでにRhapdodyの購読ユーザーでない限り、このアプリをダウンロードしても無駄だ。使えないから。しかも、無料の音楽ストリーミングサービスが他にいくらでもある(Pandora、Slacker、imeeme、AOL Radio等々)。Rhapsodyはたしかにフル装備のサービスだが、この違いに月額$15を払う価値があるだろうか。大多数のウェブユーザーは、価値がないと判断した。バックアップ用のダウンロードがないモバイル版で、違いが出るとも思えない。しかも、このアプリはネットワーク接続が必須なので、電波が途絶えたり圏外に出ればそれまでだ。
つまり、iTunesにとってもiPhoneのiPod機能にとっても、大した脅威ではないということだ。むしろ、Pandora Radioが証明したように、iPhone上のストリーミング音楽は、音楽のダウンロード販売を促進している。もちろんRhapsodyには、独自のMP3ダウンロードミュージックストアがあるので、それはAppleも気に入らないだろう。
しかし、くどいようだが、どうせこのアプリを使う人はいない。だからAppleはさっさと承認して、今度FCCに呼ばれた時に、同社が競争重視の会社であることの事例に使えば良い。実質的なリスクは無いに等しいのだから。
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(翻訳:Nob Takahashi)




