編集部注記: この記事を書いたDon Dodgeは、ブログDon Dodge on The Next Big Thingの筆者で、Microsoftの企業向け開発部門の役員だ。TechStarsは起業家支援事業で、およそ10の企業に各18,000ドルの資金を提供し、無料のオフィススペース、業務サポート、有力な投資家や起業家や経営者からの個別指導も付く。TechStarsは各年に、コロラド州ボウルダーとマサチュセッツ州ボストンで行われる。
TechStarsは今年で3年目だ。2007年の10企業のうち3つはすでに買収されている(SocialThingはAOLに、Intense DebateはAutomatticに、そしてBrightkiteはLimboに)。2月に本誌は、TechStarsがボストンに進出することを報じた。今日(米国時間9/10)TechStarsは、ボストンでの初めてのクラスから9つの新進企業をデビューさせた。彼らが200社ものVCやエンジェル投資家たちに紹介されるのは、これが初めてである。どの企業も社歴3か月、2〜3人のファウンダ兼社員がいる。Donが書いたこの記事は、MicrosoftのNew England Research and Development Center(MS-NERD)でプレゼンされた。
TempMineは、臨時社員のマーケットを変えたいと願っている。同社は、求職者と雇用者とエージェントの3者が一致して納得できる方式を提供できると信じている。臨時雇いを志向する求職者はTempMineでプロフィールを作り、それは斡旋が生ずると更新されるので、求人求職過程に透明性と追尾可能性が備わる。雇用者は複数のエージェントが抱える求職者の目録を閲覧して最適の人材を見つける。エージェントは自分が抱える最良の求職者たちへの斡旋を一貫して制御できる。エージェントが関与するのは、雇用者が目的の人材を見つけた後である。雇用者と求職者はTempMineを無料で利用するが、エージェントは1%のコミッションを払う。人材斡旋業は$86B(860億ドル)の業界なので、1%でも収益として十分である。
LangoLabは、字幕入りの人気テレビ番組やビデオを見ながら楽しく英語を勉強しましょうというサイトだ。LangoLabは毎日優れたエンタテイメントを量産しているアメリカのメディアをうまく利用して、参加性のある“見て学ぶ”経験をユーザに提供する。それは、会話の翻訳、言葉の定義、ユーザが書く学習記録、自己テストなどから成る。これまでにも、字幕付きのテレビ番組を見て英語を学ぶ人は多かったが、これはそのオンラインバージョンだ。第二言語としての英語の学習は、外国語学習の中でも最大の市場だ。たとえばRosetta Stone の昨年の売り上げは$250M(2億5000万ドル)、市場規模はほぼ$30B(300億ドル)だ。
Localyticsはモバイルアプリケーションの利用分析データを提供する。その点ではFlurryやMedialetsに似ているが、Localyticsによれば、競合他社と違ってリアルタイムの“より深い”分析を行うので、さまざまな角度から細かくアプリケーションの利用状況を見ることができる。主要部分はオープンソースなので、デベロッパが自分のアプリケーションに必要な部分を組み込むこともでき、またモバイル向けに高度に最適化されているのでパフォーマンスも高い。Localyticsはクロスプラットホームで、すでにBlackberry、Android、およびiPhoneのアプリケーションをサポートしている。近く、Windows Mobile、Symbian、そしてPalmのサポートも提供される予定だ。Localyticsはフリーミアムモデルを採用して、基本サービスは無料、より高度なサービスは有料としている。まだ立ち上げほやほやの企業だが顧客はすでに60あり、毎週10ずつ増えている。
AmpIdeaは赤ちゃんを監視するWebサービスで、監視ビデオ、睡眠追跡、データ分析、統計的な比較、音楽のストリーミング、それに、赤ちゃんの年齢別に寝かせるコツを教える「赤ちゃん110番」まである。ビデオやオーディオはWiFiで提供されるので、従来の類似サービスにあった到達域の問題がない。赤ちゃんの安全と良い睡眠を重視する親にとって、費用は問題にならないだろう。睡眠モニタは、赤ちゃんが寝ている時間と起きている時間を一日中記録する。親はこの記録を見て、寝かせ付ける時間の見当がつく。AmpIdeaを利用するためにはハードウェア一式を購入し、追加的サービスには利用料を払う。
HaveMyShiftは、シフト制で働いている労働者がオンラインでほかの人とシフトを入れ替えるサービスだ。同社のやり方は草の根方式で、労働者自身がこのサイトに登録し、会社の同意はあってもなくてもいい。シカゴでは口コミで広がり、たとえばStarbucksのお店の従業員の80%がこのサービスを使っている。シフトの“代打”には謝礼が付くことが多く、ギリチョンで引き受けた人の時給を高くするケースもある。HaveMyShiftの収益は、こういう謝礼金などの一部だ。代打で埋まらない欠勤の被害額は合衆国全体で1日2億ドルである。合衆国の時給労働者数は7400万人だ…その総シフト数は8億8800万と言われている。HaveMyShiftによれば、こんなサービスを使わなくてもシフトの交代はできるが、使ったほうが楽だと。
onefortyは、Twitterアプリケーションのアプリケーションストアだ。デベロッパなら誰でもここで自分のTwitterアプリケーションを売ることができる。アプリケーションは種類別に分類され、格付け評価やメディアの取り上げ度、アプリケーションのプロフィール(どんな使われ方をしているか)、そしてeコマースのインフラが付く。onefortyは、売り上げの歩合を取る。TechStarsの開始からわずか15日後に、エンジェル投資家たちが投資を申し出た。また、Guy Kawasaki曰く、onefortyのファウンダLaura Fitton(@pistachio)は彼にTwitterの使い方を教えてくれた人である。LauraはHarvard Business SchoolでTwitter for Business(Twitterのビジネス利用)を教えたこともある。
AccelGolfは、立ち上げからまだ13か月だが、すでに3万人のゴルファーがストローク分析やレンジ発見など、自分のゴルフの改良のために利用している。BlackBerryとiPhoneのアプリケーションだが、同社によれば、このシステムはむしろゴルファーたちのコミュニティであり、彼らの力で構築されていくソーシャルネットワークだ。AccelGolfは、ユーザよりも上手なゴルファーのプレーを分析して、フォーム改良のヒントを教えてくれたり、また過去の戦績を分析してユーザの欠点を探ったりする。また、クラブの選び方やショットのねらい方なども、ユーザが過去にプレーしたコースでの成績に基づいて教える。今回のデモでは、iPhoneアプリケーションが、某コースでのユーザの成績に基づいて、左ドッグレッグ上のサンドトラップ越しのリスキーなショットの成功確率を計算した。AccelGolfには合衆国の70%のゴルフコースのデータがある。ユーザがコースに立つと、GPSが位置を判断し、ピンまでの距離を計算してくれる。
Baydinはメールの中の言葉をキーワードとして、関連情報を見つけてくれる。Xobniに似ているが、探す対象がメールだけでなく、ユーザのハードディスク全体や会社のネットワーク全体だ。ユーザがメールを読んでいるときに自動的に検索を開始し、Outlookのサイドパネルに結果を表示する。デモでは、ファウンダがUSBの回路基板を設計したときの例が紹介された。検索によって彼は、社内の5箇所で類似の開発がすでに行われていることを知った。おかげで彼は、他と重複する開発をしなくてすんだ。BaydinはOutlookのプラグインなのでXobniと比較するのも容易だが、Xobiniがユーザの既存の受信メールを検索するのに対し、Baydinは会社の中の隠れた知識をこじ開けてくれる。
Sensobiは、自称「人間関係管理サービス(personal relationship manager(PRM))」だ。ここでもまたXobniを思い出してしまうが、Sensobiはメールだけでなく電話の記録も調べる。BlackBerryの上でアドレス帳の代わりに使うアプリケーションで、誰々に最後にメール/電話したのはいつか、音信不通になっているのは誰か、すぐに返事をしないとやばいのは誰か、などなどを教えてくれる。ユーザは各コンタクト(連絡相手)にリマインダーを付けておき、アプリケーションはそのリマインダーに基づいて「今日中に返事をしろ」などと教えてくれるのだ。Sensobiは、各コンタクトごとに過去の通信の記録(メール、電話、SMSなど)を保存し、ユーザは必要なときにそれを一覧できる。またチームバージョンを使うと、各コンタクトとの通信履歴を同僚たちと共有できる。Sensobiもフリーミアムで、有料サービスは年間50ドルから100ドルまで。まだベータだが、6週間で6000本ダウンロードされた。
TechStarsはボウルダーとボストンの計19社から12を選んで、9月30日にサンフランシスコで<ベストオブTechStars>大会を開催する。昨年サンフランシスコで行われたTechStarsのイベントは、本誌のこの記事に報じられている。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))







