
シリコンバレーのベンチャーキャピタリストたちが、彼らとスタートアップたちの仲良しパーティーは終わりだ、と宣告したのは今からちょうど1年前だ。その口火を切ったのはSequoia Capitalで、同社は傘下のCEOたちにR.I.P. Good Times〔仮訳: お楽しみは終わった〕と題する56枚のスライドを見せた。その中で同社は、“時代は変わった。変化に素早く対応する者だけが生き残る。徹底的な経費節減をやれ”、と説いた。
Benchmark Capitalも傘下のCEOたちにこう語りかけた: “冷静に、そして現実的な対応を。事態はみなさんが理解している以上に、急速に悪化している”。偉大なエンジェルRon Conwayも、彼が抱える企業たちに警告して、今拡大している金融危機は“間違いなくわれわれにも襲いかかる。無事では済まない”と述べた。
そしてこの1年は、大量レイオフの年でもあった(本誌の記録では2008年8月以降34万人)。経費節減と言われて真っ先にやることは、人減らしだ。
しかし、この1年にありそうでなかったことは、新規投資の完全な枯渇だ。また、スタートアップたちの大量廃業(英語)(日本語記事)もなかった。VCたちの忠告が的外れだったのか、それとも、みんながんばって経費節減にはげんだためか。
たぶん、その両方だろう、ある程度は。
今朝(米国時間10/6)Ron Conwayに会って、この1年に関する彼の見解を聞いてみた。彼曰く: “リアルタイムデータのスタートアップが爆発的に増えて、シリコンバレーの沈滞を救った。今でも1日に5〜6件の取引があり、市場の活気を物語っている。どうやらわれわれは、嵐をうまく切り抜けたようだ。それに昨年は、資金が必要な企業の多くが迅速に資金を調達できたし、あるいは経費節減により生き延びた。だから被害は、最初に想定したよりも軽かった。”
今日はSequoiaとConwayの両方が資金を出しているTruliaのPete Flintにも話を聞いた(彼は昨年、二つの投資家からお説教を食らったわけだ)。不動産サービスを提供しているTruliaは、1年前の社員数が80で、Flintによればレイオフはまったくせず、現在の社員数は90だ。それに今ようやく、採算ラインに達しつつあるという。彼によれば、過去12か月で売り上げは大きく伸びた。売り上げの額は公表しなかったが、90名の人件費が1か月に100万ドルぐらいだと言った。不動産市場は過去12か月で一層厳しくなっているが、業界のプロたちからの会費と広告が主な収益源であるTruliaは、苦労しながらも採算線に到達している。Flintによれば、同社が昨年行った重要な経営決断は、広告を「少数の大型広告主」から「多数の小型広告主」に切り換えたことだ。Truliaは今日まで$33M(3300万ドル)を調達し、前回の資金調達は2008年の第二四半期(Q2)に行われた。
でも確かに、困難な時期はあった。今年の初め、ベンチャーの投資と流動化イベントはは急激に落ち込み、とくに2007年Q4のピーク時と比較すると落ち込み幅の大きさが分かる。
しかし今のシリコンバレーは、安定しているようだ。下のグラフで、2009年と2008年を比較してみてほしい。CrunchBaseでベンチャーの投資や買収を調べてみたが、2009Q3のデータのダウンロード提供(今週末または来週に提供開始)を準備している今、あらためてデータを見てみると意外なことに気づく。
2009Q3では645件のベンチャー投資があり、その総額は$7.7B(77億ドル)だった。これに対し2008Q3(前年同期)では660件$7.7B(77億ドル)だった(つまり実質横ばいである)。買収は、件数やや減ったが平均価額はアップしている。2009Q3では231件の買収がありその総額は$45.2B(452億ドル)。2008Q3では329件$25.9B(259億ドル)である。
これらの動向をグラフ化したものが下にある。今後は、もうすこし詳しい分析をやってみたい。でも、少なくとも今言えるのは、この世の終わりはまだ来ていないということだ。




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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))




