
今朝(米国時間10/7)、Googleの協同ファウンダSergey BrinとCEO Eric Schmidtが同社のニューヨーク市支社で、10数名の記者を前に長々とおしゃべりしていたとき、同じ市内のどこかで一人の判事が、Google Bookに関する調停のためのヒアリングを11月9日に延期すると発表していた。それは、GoogleとAuthor’s Guildに、調停案のいくつかの部分を練り直す時間を与えるためだ。司法省などの反対意見により、調停案はこれまでも修正作業が行われていた。
しかしGoogleの立場からは、もうこれ以上大きな変更を行う余地も意思もないようだ。今日の記者会見でSchmidtは、今の状況を次のように要約した: “弊社はずっと適正なことをやっていると思っていた。しかし多くの出版社から訴えられ、裁判沙汰になってしまった。弊社としては、とくに必要がないかぎり現調停の内容を変えたいとは思っていない”。
Brinは記者会見の冒頭で調停を話題にした。彼は、それを気にしていたのだ。そのとき彼は、ヒアリングは予定どおり行われると言った。彼は、”一般論としては、私はこれをやったことをたいんへん誇りに思っています。世界中の本にアクセスできるようになったんですからね”と言った。
Googleは百万冊の本をスキャンして、それらを検索できるようにし、その結果、著作権侵害でAuthor’s Guildに訴えられた。両者は和解に達した。しかし今問題になっているのは、現在の調停文書の中のいわゆる”孤児作品(orphan works)“に関する部分だ(孤児作品とは、絶版本だが著作権があり、しかし権利保有者が不明なもの)。現在の調停内容では、Googleはこれらの本に関する将来の著作権訴訟に対し、完全に免責となる(著作権侵害者にならない)。
Googleの競合他社は、これを不公平と考えている。”それはまるで、大量の著作権侵害を犯した者がごほうびをもらっているようなものだ。とうてい是認できない”、AmazonのCEO Jeff Bezosは6月の某カンファレンス会場でこう述べた。司法省もこれと同様の否定的な見解を持ち、現調停への反対を表明している。
要するに今は、調停案の承認を担当する判事を満足させるために、小さな変更をめぐってGoogleとAuthor’s Guildが再交渉をしている段階なのだ。Schmidtは今日、現調停は完全なものではないが、廃棄すべきではないと主張した: “目標は、すべての本をアクセス可能にして、著者たちが確実に報酬を得ることだ。現調停は全面的なソリューションを目指したわけではないが、現時点での最良解だ”。
彼は、消費者の利益にもなると主張した。”今われわれの目の前にあるものは、これまでのほかの方法では得られなかった情報を探している者にとって、おそらく最良の結果だ”。
Brinも同じく意気軒昂だった。彼は、Googleは相当な努力を払って何百万もの本をデジタイズしたが、それが気に入らない者は自分独自のやり方でそれをやればいい、とでも言いたげだ。彼曰く: “書籍に関する弊社のやり方に反対の企業は、MicrosoftにしてもAmazonにしても、絶版本に関して何もしていない。せいぜい、15冊ぐらいスキャンしただけではないか”。たったの15冊ということはないだろうが、しかし最大の争点は、Googleと違ってそれを営利目的(Googleの場合は検索→検索連動広告が収益源となる)で行っていないことだ。絶版本だから誰も買おうとしない。しかしそれでもなお、Googleの場合のように、大量の本が検索可能になることは、とても価値のあることだ。
Schmidtは、今度の調停案がGoogle側から見て気に入らなければ、”うちとしての代替案を提出しなければならない”とも述べた。
この調停内容が、Googleだけでなく本をデジタイズするほかの企業等にも一般的に適用されるのか、と尋ねてみた。Brinは答えて曰く: “法的にそれはありえない。みなさんはこれに対して、「すべてか無か」という見方をしておられるようだが、しかし実際は、今後、企業ごとにいろいろな調停があってもいい。今後の法制化も、そういう視点から行われるだろう。今苦情を申し立てている企業も、今後、われわれと同じように1千万の本をデジタイズしたいと思ったら、誰もそれをやめさせることはできないはずだ”。
司法省等はGoogleがある程度譲歩することを期待しているようだが、彼らのこんな言葉を聞くかぎり、どうやらその期待もむなしいようだね。
写真クレジット: Flickr/Rob Milsom
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))




