メディア王MurdochがGoogleをやっつけてネット上の権力を検索から奪い取る方法
by Michael Arrington on 2009年11月14日

Rupert Murdochが彼のニュースサイト〔複数〕に対してGoogleが行うインデクシングを禁ずる云々という話に対しては、一貫して傍観者の立場をとってきた。なによりもまず、彼は単純に無知な男だと思うからだ(大量のトラフィックを失うことが分かってない)。それに今日(米国時間11/13)は、Erick Schonfeldがこんな記事*を本誌に書いた〔*: Google拒否はニュースメディアの自殺行為だから誰もNews Corp./Murdochの煽動には乗らないだろう、という考察〕。

しかし突然この話は、いろんな理由でおもしろいと思えてきた。伝統的ジャーナリズムの自滅行為がおもしろいのではなく、検索をめぐる戦争が興味津々なのだ。

MahaloのCEO Jason Calacanis〔TechCrunch50の共催者〕は、AOLにいたころ、今はMurdochのデジタル部門を統括しているJonathan Millerと一緒だった。そのJasonが先週、あるビデオ(下に埋め込んだ)で単純な提案を述べた: MurdochはGoogleによるインデクシングを拒絶するだけでなく、Bingに有料で独占的にインデクシングさせるべきだと。しかもさらに、TechCrunch EuropeのMike Butcherが、すでにそういう動きがあるという記事*を今日載せた〔*: Bingのイギリス法人のトップがイギリスなどヨーロッパ各国の新聞社(や出版社)のトップを招いてインデクシング拒否技術とそのプロトコルに関する研究開発費の寄付を申し出た、というニュースとこれに関する考察〕。

多くのメディア企業がMurdochに同調したら、Bingにコンテンツで大差を付けられるGoogleは苦境に立つ。Wall Street Journalと、それに、そう、たとえばThe New York TimesのコンテンツがBingの検索結果にしかないとなったら、検索を日常的に使うユーザの多くが突然、Bingに移行したい気持ちになるだろう。

これによって、これまで検索エンジン側にあまりにも偏っていた‘ネット権力’みたいなものが、コンテンツサイト側にもやや、もしくは大幅に、傾くことになる…後者がうまくやればだが。コンテンツをインデクシングする権利をめぐる激しい競(せ)り戦争が、MicrosoftとGoogleのあいだで勃発するだろう。それはちょうど、過去に、サードパーティのサイトへの検索広告の掲出をめぐって、競り戦争勃発したのと似た状況だ。

Murdochがこの、インデクシングをめぐるメキシコふう決闘〔上の写真、どっちも先に引き金を引けない〕を最後まで戦い抜く気があるのなら、それを正しくやり抜いて、Googleの心に神への畏れの気持ちを植え付けることすらできるだろう。傍観者としては、その花火見物を楽しみたいね。

ここにはもちろん、前座の演(だ)し物もある。検索に関するMySpaceとGoogleの契約は来年までなので、再交渉が待っている。この契約はMurdochのNews Corp.に毎年$300M(3億ドル)をもたらしている。そして当然、その大金を払っているのはGoogleだ。

[原文へ]
[米TechCrunch最新記事サムネイル集]

(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

  • http://tyudon.com/blog/?p=5490 メディア王MurdochがGoogleをやっつけてネット上の権力を検索から奪い取る方法 « とっても! ちゅどん(雑記帳)

    [...] メディア王MurdochがGoogleをやっつけてネット上の権力を検索から奪い取る方… メディア王MurdochがGoogleをやっつけてネット上の権力を検索から奪い取る方法 [...]

  • http://www.appbank.net/2009/11/15/iphone-news/65742.php iPhone 美女 自画撮りSEXYショット150連発な朝刊

    [...] メディア王MurdochがGoogleをやっつけてネット上の権力を検索から奪い取る方… [...]

  • http://baseviews.com/column/bing_plan_and_google.html 新聞社連合の「グーグル外し」はありえるのだろうか? | Base Views

    [...] テッククランチによると、マイクロソフトは欧州の大手新聞社の代表を集めた会合を持った。さらにテッククランチでは、マイクロソフトの幹部が、グーグルによる記事のインデクシングを拒否し、金銭を支払うことを条件にビングへ独占的にインデクシングさせるべきだと述べたことを伝えている。 [...]

  • http://www.chinneng.com/archives/1368 寝る子はよく寝る » “差別化”につきる – マードック氏がGoogleのインデクスを拒否すると聞いて考えたこと

    [...] メディア王MurdochがGoogleをやっつけてネット上の権力を検索から奪い取る方… [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20091117murdoch-tablets-newspapers/ メディア王マードック:タブレット以外に「新聞が生き残る道はない」

    [...] どうやらマードックは、BingとGoogleを競わせて、検索エンジンに自社のニュースをインデックスする権利を買わせることにも興味がないようだ。「世界のニュースアグリゲーターやGoogleなどと、独占契約を結ぶつもりはないか」を聞かれ、マードックはこう答えた。 いえいえ、それはありません。彼らにそんなお金があるかどうかわかりませんし。もし彼らが、世界中の新聞から取ってくるあらゆる物について、全員に対価を支払うとすれば、全く利益が残らないでしょう。 [...]

  • http://neleus.wordpress.com/2009/11/18/%e6%a4%9c%e7%b4%a2%e3%82%a8%e3%83%b3%e3%82%b8%e3%83%b3%e6%88%a6%e7%b7%9a%e7%95%b0%e5%b8%b8%e3%81%82%e3%82%8a%ef%bc%9f%e3%80%80google%e3%81%ae%e6%a4%9c%e7%b4%a2%e 検索エンジン戦線異常あり? Googleの検索結果から新聞記事が離脱する日が来るかも « 水槽と家具

    [...] しかし、検索エンジン経由での利用者を無視できないため正面切った対決は避けられていた。そうしたGoogleをめぐる膠着状況に、現在新しい局面が生じつつあるかもしれない。TechCrunchに掲載された『メディア王MurdochがGoogleをやっつけてネット上の権力を検索から奪い取る方…』という記事は、ニュースだけでなく、今後のWebコンテンツの将来にとって試金石となるかもしれない。 Murdochのデジタル部門を統括しているJonathan Millerと一緒だった。そのJasonが先週、あるビデオ(下に埋め込んだ)で単純な提案を述べた: MurdochはGoogleによるインデクシングを拒絶するだけでなく、Bingに有料で独占的にインデクシングさせるべきだと。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20091122bing-tries-to-buy-the-news/ Microsoft、マードックと話し合い―本気でBingのためにニュースを札束で買おうとしているのか?

    [...] News Corp.グループのオーナー、Rupert MurdochはGoogleの頭に銃を突きつけているが、どうやらMicrosoftが引き金を引くのを手伝いに立ちあがったようだ。数週前、MurdochとNews Corp.の幹部はGoogleが無料でニュース記事を検索エンジンに取りこんでいることを声高に非難し、他のメディアにも一種のGoogleボイコットを呼び掛けた。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20091212social-media-message/ インターネット広告の未来: メディアはもはやメッセージではない, 人がメッセージなのだ

    [...] パブリッシャー*は自分の上質なオーディエンスを自分のサイトの外部に安売りしたくない〔*: publisher, コンテンツや広告の掲載者、ページのオーナー〕。代理店は彼らの貴重な…営業コストのかかっている…オーディエンスを、クッキーデータのばらまきなどによって、大量の広告在庫を抱える広告ネットワークにはした金で売り飛ばそうとするが、それはパブリッシャーにとってまったく割に合わない。それに対し上位100ぐらいの有力パブリッシャーは、クッキーの消去を要求する消費者保護団体と提携してユーザの匿名化を図るだろう。ESPNやWSJは、すべてのユーザがクリック直後に匿名化されることを喜ぶはずだ。これは、Googleのインデクスから自分のコンテンツを外したいと考えるMurdochの意図に似ている。情報の配布者がユーザのアイデンティティを情報の消費のコンテキストから切り離せるようになったら、“無料”配布の価値も大きく損なわれるだろう。 [...]