Oxford Dictionaryが選んだ「2009年の言葉」は動詞のunfriend–ほかにもあるぞ
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by Devin Coldewey on 2009年11月17日 append.gif この記事をBuzzurlにブックマークする

First recorded use of Tweet

New Oxford English Dictionaryが2009年: 今年の言葉(2009’s Word of the Year)はunfriend*だと発表した。ごく最近動詞としても使われるようになったfriendもunfriendと同じくあまり使われていないと思うが、でも動詞としてのfriendはすでにこの辞書に〔古語として〕載っているから、‘今年の〜’とは呼べないわけだ。しかしunfriendを取り上げたからには、その反対がfriend(動詞)であることを暗黙に示唆しているのだろうね。Oxfordの辞書編集者が、選出基準として‘新語であってかつ長寿命の可能性がある’を挙げているのは妥当だろう。でもこれまでの彼らが選んだ言葉は、本当に長寿命だっただろうか? テクノロジの世界や情報産業で生まれた言葉が一般社会に浸透し普及していく例を、Oxfordはもれなく取り上げているだろうか? それとも彼らが「その年の言葉」として選んだ言葉は、結果的に、一時的な流行語にすぎなかったのだろうか? それにまた、彼らが選んだ言葉は、本当に各時代のテクノロジを象徴している言葉といえるだろうか? 〔*: friend(動詞)は、誰かをフレンドにすること、unfriend(動詞)はフレンドだった人をそうでなくすること。〕

Oxfordの過去のブログを見て、各年の「今年の言葉」を調べ、それらについて、言葉に関するそのほかの情報もあたってみた。その結果を見ると当然ながら、新語の人気と持続性〜定着性は、それらの言葉が表しているテクノロジと同様、予測どおりにはなっていない。でも、辞書の編集者から見た世界は、私たちが過去を振り返るための参考にもなる、ユニークな視点を提供してくれる。

たとえばhypermiling2008年の言葉で、当時はよく使われたが、今では明らかに廃(すた)れてしまった。電気カーやハイブリッド車が徐々に普及し始めた今、hypermilingという言葉は、当時それが表していたかっこいい省エネ運転技術ではなく、古い技術に固執する狂信的で変人的な燃費向上マニアの意味になっている。コンピュータにたとえると、いまどきWindows 3.1のチューンナップに毎日熱中している変人ギークのようなものだ。これに対してWebsterの2008年の言葉はやや先見の明があって、oversharing*だ。それはわれわれみんなが見て知っている、パーソナルブロードキャスティングの時代を象徴している言葉だ。次位がhypermilingだが、それはoversharingほど長寿ではなかった。〔*: oversharing, 過剰共有, 個人情報の露出しすぎ。「個人が放送局になってしまった」時代。〕

しかし2005年に選ばれたpodcasting(ポッドキャスト)は、今やますます強力な言葉になっている。今のブログやWebサイトは、ポッドキャストがないと物足りないと思われるが、一方では、今すでに情報過剰なWebにまた新たな情報の層を加えることへの批判もある。しかし、これが意味のある便利な言葉であることは誰も否定しないし、これに代わる言葉が出てきそうな気配もない。2005年の次位だったrootkitは、かなり本格的な技術用語だから意外だが、今では技術世界に定着している。もう一つのlifehackは、ブログとしてはおもしろかったが、言葉としては気取りすぎの失敗作だった。〔2007年にはlifehackerという本まで出ている。興味のあるかたは、Amazonなどを見てみて。〕

AppleとFacebookにとって偉大な年だった2007年は、Oxfordにとってはやや不発だった。テクノロジ部門で選ばれた言葉は空振りが多く、たとえばbacn(ベーコン)は、“自分の意思で購読しているややましなスパム”を意味していたがすぐに廃れた〔ベーコンはSPAM(豚肉の缶詰)よりはましな食い物、という意味〕。cloudwareは、当時としては(ヘンな言い方かもしれないが)雲をつかむような概念で、ふつうの人がよく使う流行語にはならなかった。locavore〔食材の地産地消運動〕はそれほど流行(はや)らなかったが、それはたぶん、主に売る側が使う言葉だったからだろう。それは今、優れアプリケーションの名前として残っている。オンラインの人間関係と、そこにおける政治性みたいなものが、大きな話題になってきたのはこの年だから、unfriendはこのとき選ばれていてもよかったのではないだろうか。この年に選ばれたcloudは生き残ったが、しかし2007年を代表する言葉といえばiTouchだろう。そもそも、’i touch’(私がさわる??)は、意味のよく分からない不思議な言葉なので、逆にこのパーソナルメディアデバイスの急成長に貢献したような気がする。しかしiTouchはあまりにパーソナルな言葉/製品なので、ひとつの新しい大衆文化(meme)として永続し栄えるまでには至らなかった〔それはiPhoneまたはスマートフォン全般の時代に実現か?〕。

97, 98, 99年はそれぞれWAPto Google〔動詞としてのGoogle、‘ググる’〕、bloggerだが、まるでお互いに、前者が後者を生んだような関係すら感じられる。WAPは一般の人が使う言葉ではないから、Wi-Fiを選ぶべきだったかもしれないが、彼らの目の付け所はよく分かる。安全性と利便性と人気の増大とともに、1997年にはインターネットがパーソナルなものになった。そしてその大波のエネルギーを一箇所に集めたのが、その翌年のGoogleの利用(Googling)だ。そしてその波はさらに、猫も杓子もブログしている海岸に打ち寄せた。ノートパソコンとWi-Fi装備コーヒーショップと便利なインターネットアクセスとくれば、コンピュータ競馬の三連単の勝ち馬みたいなもので、中でもとくにブログは、まるで雑草のように(ゴメンなさい!)大量にはびこった。

さて、今年(2009)の言葉に話を戻すと、unfriendは今後ずっと生き残ると思うが、そのほかは弱い: intexticatedfunemployedsexting*、…どれもぼくにはピンとこないが、ぼくにもこれといった代案はない。ぼくにそういう能力があったら、辞書一冊ぶんぐらいの新語集を作れるかもしれない(言葉を作るほうの能力はあると思うんだけど)。むしろ関連する言葉の集まりに注目したほうがいいね。たとえば今回Oxfordは、Twitterの上のいまいましい鳥の鳴き声を集めている: TweepsTweetupTwittTwitteratiTwitteratureTwitterverse/sphereRetweetTwibeSweepleTweepishTweetaholicTwittermobTwitterheaTwitterheadか?)。〔*: intextication, texting(ケータイのメール)に夢中になって生活がいいかげんになること, intoxicate=酩酊, 薬物中毒からの造語; funemployed, 失業してるけど毎日楽しいことがある, fun + unemployed; sexting, 相手とセックスしたいがためにケータイメールに励むこと, sex + texting〕

これらの言葉は、tweetという一つの言葉のまわりにできている文化の、さまざまなおもしろい断面を見せてくれる(OxfordはObamaについても、同様の言葉集めをやっている)。Twitteratiなんかその好例だから、長寿が期待されるね。そのほかについては、読者におまかせしよう。

こういった造語や、いや、unfriendのようなややまともの言葉でも、その実際の普及度はよく分からない。たとえばfreemiumはみんな知ってると思うけど、それはpaywall*ほどに普及し定着するだろうか? 言葉も人の心も今後の時間の中でどんどん変わるから、今は何とも言えない。言葉を作る環境は、良かれ悪しかれ、どんどん民主的(非権威的)になっていく。ぼく自身は、古い本の中にぼく個人用の新語を見つけたりするが、この記事のように新語の世界をざっと見ただけでも、ぼくたちがふだんあまり意識しない言葉や、逆に特定性の強すぎるもの(iTouch, Twee…, etc.)がむしろ、時代を明確に表しているのかもしれない。〔*: freemium, フリーミアム, free(無料)とpremium(有料)の両方があるビジネスモデル; paywall, 有料サイト〜コンテンツ, カジュアルなネット閲覧者や検索エンジンのクローラにとっては「壁(wall)」になる。〕

なお、本誌の読者は技術系の人が多いと思うので、自分がこれだ!と思う言葉をコメントで挙げてみてほしい。たとえばぼくはtentacularという言葉が好きだが、実際にはあまり使わないね。これなんか、ごくふつうのありふれた形容詞だけど、とっても効果的に使える状況があったりするんだ。Oxfordの人がこの記事のコメントを見たら、その中から「2010年の言葉」を見つけるかもしれないぞ。

[画像: tweetという後の初出; chemheritageのFlickr]

[原文へ]
[米TechCrunch最新記事サムネイル集]

(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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