
Microsoftが数週間前に開催したPDCのイベントで、Microsoft Live LabsがPivotという新しい技術を紹介した。それはWeb上の複数のオブジェクトを意味のある結びつけ方で結びつける、というものだ。Pivotの基本的な考え方は、Web上には個別の情報の集まりがランダムにいろいろあるが、それらのあいだの関係を見つけましょう、関係を表示しましょう、というもの。Webの上のいろんなもの同士の関係は、それらのアイテムを個々に見ただけでは分からない場合が多いが、PivotはWeb上の大量のオブジェクトをクロール(crawl,這い回る)して、それらのあいだの結びつきを簡明に視覚化する。今回はMicrosoft Technical FellowでPivotの作者のGary Flakeと、MicrosoftのエバンジェリストBrandon Watsonに手伝ってもらって、このアプリケーションをやや詳しく見ていこう。Pivotは現在非公開ベータだが、本誌の読者500名までがコード”16FC 2946 0C4C 4CCB”を使って、ここからダウンロードできる。
Pivotはスタンドアロンのアプリケーションだが、Internet Explorerの描画エンジンに大きく依存している。Pivotの重要性を理解するためには、具体的な用例を見るのがいちばんいいだろう。たとえば、Wikipedia中のTechCrunchを指すリンクをすべて視覚化したいとすると、Pivotはまず当然、Wikipediaの全体をクロールして、TechCrunchに結びついているページのマップを作る。そういうページとはたとえば、WikipediaのMichael Arringtonという項のページだ。
あるいは、Facebookからデータを取り出すことを考えよう。PivotにFacebookをクロールさせて、フレンドをいろんなデータポイント、たとえば関係のステータス、大学、などで分類できる。Microsoftが作ったPivotのおもしろい用例では、Sports Illustrated誌の表紙だけを調べて、それらをスポーツの種類別、チーム別、選手別などなどで分類する。
Pivotのバックエンドは.NETフレームワークで構築され、Seadragonで駆動されるリッチメディアアプリケーションだ。SeadragonはSilverlight(Microsoft製のFlashのようなもの)の部品の一つでもある。Pivotのインタフェイスの、ズームや移動の機能はSeadragonが担当している。また、Excelにアクセスするプラグインもあるので、Pivotにデータをインポートすることもできる。
Pivotには、ユーザのブラウザ(ただしInternet Explorerのみ)の閲覧履歴を分析する機能もある。Pivot自身がいわばIEの一部をホストする形で閲覧履歴を調べ、それをいろんな基準で分類する。Pivotに本誌のデータベースであるCrunchBaseを取り込ませて、そのデータを視覚的に分類させることもできる。
Pivotは確かに、いろいろ遊んで楽しめるクールな大人のオモチャだし、スケーラビリティと視覚化の結果は見事だ。Web上のデータに深く入り込むだけでなく、視覚化がすっきりしているし、Seadragonによるリッチメディア機能があるので、ユーザの操作によるいろんな動きもスムースだ。
PivotはMicrosoftのLive Labsが世に送り出す初めての強力なテクノロジというわけでもない。Live Labsから生まれたPhotosynthも、なかなか見事な写真表示プロジェクトで、複数の画像を縫い合わせて3D的な世界を作り出す。
下の写真は、あるデベロッパがPivotを使ってFacebookのデータをデータマイニングした結果だが、きれいですっきりしていることが、お分かりいただけるだろう:
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))
