Facebookの新しいプライバシー方式は大惨事の序曲
by Jason Kincaid on 2009年12月10日

【抄訳】

今日(米国時間12/9)Facebookがついに、新しいプライバシー設定方法に切り換えた。何か月もかかって作ったこれら一連のツールは、このサイトのややこしくて嫌われ者だったプライバシーオプションを単純化することが目的だった。しかしそれと同時にFacebookは、”Transition Tool”(移行ツール)なるものを提供して、Everyoneアップデート(全員に公開)をこれからのデフォルトにしようとする。つまりFacebookは、これまでの評判を築いてきた‘プライベートな(一般公開しない)’ソーシャルネットワーク…デフォルトでは共有しているものにしかアクセスできない…という性格を捨てようとしているのだ。それは、Twitterに対抗するためだ。そしてそれは、7月にも書いたように、移行の過程で大惨事を招く可能性がある。

Facebookは、今回の新しい措置がユーザにとって有利だと宣伝している。ユーザは共有に関してこれまで以上にコントロールできるようになり、またその設定もやさしいと。でも、現実は違う。ReadWriteWebのMarshall Kirkpatrickがずばりこう言っている: これによってFacebookは一般公開をユーザに強制しようとしている。

FacebookがEveryoneアップデートを導入したのは6月だったが、それはTwitterと負けず劣らず、リアルタイム検索や、Google、Bingなどへの配信を可能にするためだった。しかしそれはユーザがわざわざ設定しないと有効にならないオプションなので、ほとんどの人がその存在すら知らない状態が続いた。そこで今日のビッグなチェンジによってFacebookは、Everyoneをデフォルトのしたのだ。

マスコミの多くはFacebookのプレスリリースをそのまま引用する形で今回の措置を肯定しているが、しかし、プライバシー設定に関するFacebookからの通知とか、新たに設けたPrivacy Centerとかは、まずユーザの目にも心にもとまらない可能性が大きい。これまでも、プライバシーの設定なんて知らんわ/めんどくさいわ、というタイプのユーザが80%を占めていたのだ。Facebookはこんなやり方で、“ユーザ自身が了承した”という主張を貫くつもりだろうか。

Electronic Frontier Foundationはこう言っている:

“これらの新しいプライバシー設定は明らかに、Facebookがユーザにより多くの情報を公開させるための措置だ。しかもまずいことに、今回の変化によって実際にはユーザが自分の個人情報に対して持ちうるコントロールの量が減るのだ。

【中略】

ユーザが自分のほんとの意図を超えた共有をしてしまっても、それによって起きた被害をFacebookは修復できない〔EFFが言うようにユーザにも修復できない〕。このことが、Facebookにとって今後大きなマイナスになるだろうか? たぶんならないだろう。でも、Facebookがプライベートな(一般に公開されない)サイトだというイメージは過去のものになる。それはそもそも、Facebookの人気の源泉だったのに。

〔訳者注記: この日本語ブログ記事に見られる、“新しいプライバシー観”説は、なかなか良いと思いました。〕

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[米TechCrunch最新記事サムネイル集]

(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20091230we-all-live-in-public/ すべてを公開しながら生きる生き方, それがふつうだと思おう

    [...] 無理やり作ったような新語はどうでもいいが、その背後にある考え方は合ってる。この変化は社会の構造も変えてしまうだろうが、しかしそれは、今始まったばかりの現象だ。2009年はプライバシー攪乱の年だったと感じている人は、2010年にはもっとひどくなると覚悟したほうがいい。Facebookのプライバシーに関する新しい方針は、情報の一般公開を奨励している。それが今年は、元々オープンであるTwitterのなお一層の普及とともに、プライバシーの崩壊を促進するだろう。しかもBlippyのような新興サイトにいたっては、個人の買い物の内容をリアルタイムで一般公開してしまうのだ。〔Blippyに関する最近の続報記事。〕 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20100107facebook-vitaminwater/ Facebookに独自フレーバーのVitaminWater:「Connect」。本当の話。

    [...] 一つ興味深いことを指摘しておきたい。ボトルのラベルには、目立つように指紋がデザインされているが、通常これは安全なオンライン環境や共有を連想させるものではない。Facebookのプライバシーに関する失態を思うと、ことさら奇異に感じる。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20100112ok-you-luddites-time-to-chill-on-facebook-over-privacy/ 落ち着け―Facebookのプライバシー方針に文句をつけても意味ない

    [...] しかしわれわれ一般人は何の問題もなくGmailを使っている。もちろん電話もだ。なぜかといえば、プライバシー漏洩のデメリットとサービスのメリットを比べるとメリットの方がはるかに大きいからだ。Facebookがひと月ほど前にプライバシーの設定機能を大きく変えたことについて、今だにIT系メディアでは議論が続いている。しかしFacebookについても同じことが言える。 [...]

  • http://agilecat.wordpress.com/2010/01/21/%e3%83%97%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%90%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%81%a8%e3%81%af%ef%bc%9f%ef%bc%88google-%e5%af%be-china-%e3%81%aa%e3%82%93%e3%81%a6-%e3%82%ab%e3%82%b9 プライバシーとは?(Google 対 China なんて問題外) by Nicholas Carr « Agile Cat — Azure & Hadoop — Talking Book

    [...] : http://twitter.com/tsureto さんが探してくれました!> Facebookの新しいプライバシー方式は大惨事の序曲 The Facebook Privacy Fiasco Begins [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20100313privacy-publicity-sxsw/ SXSWキーノート:Danah Boydがプライバシー、パブリシティーとテクノロジーについて考察

    [...] Boydが次に取り上げたケーススタディーは、昨年12月にFacebookが行ったプライバシー取り扱いの方針の変更だった。Facebookはプライバシー設定のデフォールトを「誰にでも公開」に変更した。TechCrunchではこの大失敗について詳しく報じてきた。これによってFacebookに生じた被害は向こう何年にも及ぶほど深刻なものだった。 [...]

  • http://agilecat.wordpress.com/2010/03/27/%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e5%9b%bd%e5%86%85%e3%81%ab%e9%85%8d%e7%bd%ae%e3%81%95%e3%82%8c%e3%82%8b%e3%80%81dns-%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%88%ef%bd%a5%e3%82%b5%e3%83%bc%e 中国国内に配置される、DNS ルート・サーバーが閉鎖された? « Agile Cat — Azure & Hadoop — Talking Book

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    [...] メディア、ブロガー、プライバシー保護団体は、この変更の発表と同時に「Everyone設定の意味についてユーザーに十分周知せずにトロイの木馬を仕込むようなもの」として強く批判した。FacebookのPRチームは「35%のユーザーがプライバシー設定を〔Everyone以外に〕変更した」として、ユーザーはプライバシー設定の意味を理解していると反論した。批判は数週間で下火になった。 [...]

  • http://www.appbank.net/2010/05/18/iphone-news/122635.php Facebookの使い方。第4回: 情報の公開には気を使おう。プライバシーの設定方法はコレ!

    [...] Facebookの新しいプライバシー方式は大惨事の序曲 [...]