私はサンフランシスコのDesign Centerに来ている。ここではFacebookが3回目となるf8デベロッパー・カンファレンスを開催中だ。われわれはここ数週間、Like Button、auto-Connect、Meebo Barのクローンを始め、Facebookが準備中の新しい機能について紹介してきた。
以下、Mark Zuckerbergのキーノートをライブブログする。ハイライトビデオを下にエンベッドしてある。Facebookのリンクからフルバージョンが見られる。
〔10:11 AM: Zuckerberg登場〕
今日はいくつか重要なテーマについてお話します。まずOpen Graphについて。今日のウェブは、さまざまページの間に張られた無構造でランダムなリンクによって成りたっています。Open Graph(オープンググラフ)は人々の間の関係を構造化します。
2番目のテーマは、このOpen Graphによって、ユーザーのウェブ体験をあらゆる場所で、しかも即座に、ソーシャル化し、カスタマイズする方法です。われわれはFacebookConnectの経験からソーシャル化がユーザーをサイトにつなぎとめるのに非常に有効であることを学びました。
われわれはソーシャル化をまったく簡単に実現できる新しい方法を提供します。
Facebookを利用することがいかに有効であるか理解してもらうために、簡単にアップデートしておきます。前回のf8の時点でユーザーは1億弱でした。現在は4億を超えています。モバイルからの利用者が1億を超えるのに3年しかかかりませんでした。1億人がConnectを使うようになるまでわずか1年でした。
われわれはConnectを使うための多数の許可ダイアログをたった一つの〔OAuthを利用した〕Permissionsダイアログに統合しました。デベロッパーのサイトをユーザーが訪問したとき、デベロッパーはたった一つのダイアログを表示するだけで必要な許可が即座に得られます。ワンクリックです。
2番目の改良。従来、われわれは規約で「サードパーティーのサイトはFacebookのユーザーデータを24時間を超えて保持してはならない」と定めていました。この制限は撤廃されます。〔Techcrunchは先月これを報じている〕
クレジットカード利用の改良:われわれのシステムには多くのデベロッパーが独自にクレジットカード利用のメカニズムを実装しています。われわれのcreditsプロジェクトは、単一のクレジットカード利用システムを提供する予定です。現在100を超える個別プログラムが開発され、非公開のベータテスを実施しているところです。
さてOpen Graphの話題に戻ります。コンセプトが発表されたのは最初のf8でした。ウェブにはさまざまなグラフ〔関係性〕が存在します。Yelpはユーザーとスモール・ビジネスの関係を保持しています。Pandoraは音楽のグラフをマッピングしています。われわれが現在別個に保持されているさまざまなグラフを統合することができれば、ウェブのソーシャル化、個人別のカスタマイズ化を大きく進めることになり、ウェブはセマンティックな関連性を高めるでしょう。これが今日のわれわれお話しする主要なテーまです。核心となるコンセプトはこうです:ソーシャルグラフは私と他の人との関係、私と私が関心を抱く物事との関係の総体によって成りたつ。
Yelpは私について〔しかじかの店のフライドチキンを好むなど〕多くのことを知っている。私がサイト訪問する際に、Yelpはそれに基づいて適切なカスタマイズを行う。今日、他の多くのサイトもそのようにしてユーザー体験を向上させる努力をしています。しかし、現在、Yelpのソーシャルグラフを他のサイトのソーシャルグラフと統合し利用することはできません。
われわれがOpen Graphで目的とするのは、ユーザーがウェブのどこへ行こうと、そのユーザーのソーシャルグラフが即座に呼び出せ、それに基づいてユーザー体験をカスタマイズできる機能です。
最初の要素は、新しいGraph APIです。2番目はエンベッドするだけで即座にサイトをオープンソーシャル化するSocial Pluginsです。
たとえばあなたがCNNを訪問してある記事を表示したとします。するとあなたの友達の3人がその記事を「Likeした〔Likeボタンを押して投票した〕」ことがわかります。ログインも何も必要ありません。CNNを今まで訪問したことがなくてもいいのです。それはCNNがわれわれのSocial Pluginを利用しているからです。Facebookのサーバが直接表示しているのです。CNNが何もしなくても、SocialPluginがユーザーの友達がその記事に投票したことを〔Facebookのデータベースを検索して〕ユーザーに表示します。
これがCNNのホームページです。いちいちConnectにログインしなくても、Recent Activityのウィジェットであなたの友達がどの記事をLikeしたかが即座に分かります。
〔プラットフォーム・プロダクトの責任者、Bret Taylorが登壇〕.
われわれはFacebookのプラットフォームを強力にすると同時に今までと比べ物にならないくらいシンプルで使いやすいものにしました。それがSocialPluginsです。Likeボタンはログインの必要なしに、ワンクリックでソーシャルグラフ情報を共有します。
Likeボタンはいくつかのソーシャル・プラグインのバリエーションを利用できます。ひとつはActivity Stream Pluginです。このプラグインはそのドメイン内の記事に関連するLike情報やコメントに限定して表示します。CNN.comのホームページがりようしているのがこれです。
われわれはまたReommendations Pluginもローンチしました。これは個々の訪問者に対して「オススメ記事」を推薦するものです。われわれは〔記事内容と訪問者のユーザー・プロフィールを比較して〕もっとも興味あると思われる記事を推薦します。単にいちばんたくさんメールされた記事を推薦するわけではない。.
Facebook Connectをログインに利用している場合、新しいLogin Pluginが利用できます。これは通常のログインボタンに加えて、サイトにすでにログインしている訪問者の友達のプロフィールアイコンを表示します。
最後にソーシャル・バーです〔Meeboのバーによく似ている〕。これは上記の機能をすべて一つのツールバーから利用できるようにしたものです。サイトの下部にドックし、チャット、Likeボタン、サイトにログインしている友達のアイコンを表示します。
さてFacebookユーザーがLikeボタンを押した場合、その情報はFacebook.comでどのように処理されるのか? Likesの情報はニュースフィードに数時間だけ表示されます。
次にわれわれはOpen Graph Protocolを公開したことを発表します。これは一連のメタ・タグで、皆さんのサイトの個々のページをマークアップするのに使えます。バンドのページであれば、名称、音楽ジャンル、本拠地などが定義できます。
Pandoraの場合であれば、このプロトコルでユーザーの好む楽曲とFacebookのユーザー・プロフィールを関連づけるのに利用できます。
本日、すでにLikeボタンはIMDBサイトのすべての映画紹介ページに設置されています。訪問者がIMDBでこのボタンを押すとFBストリームにその情報が表示されます。これはOpenGraphプロトコルの利用例です。たとえばゴッドファーザーのページでLikeボタンを押すと、Facebookのユーザープロフィールのお気に入りの映画セクションにゴッドファーザーが追加されます。
Open Graphプロトコルはローンチ現在、すでにCNN、ESPN、IMDB、Pandoraなど30のパートナーと提携しています。このプロトコルを利用すれば現実世界のさまざまな物事をソーシャルグラフにワンクリックで取り込める機能が簡単に実装できます。
何年も前からわれわれはFBはオープン・プラットフォームだと主張してきましたが、今日発表するLikeボタンによって、ユーザーの現実世界の物事に対する関心をFacebook.com以外の場所から取り入れることが可能になりました。私のアイデンティティーはFB内の情報に限定されなくなりました。ウェブ全体のさまざまな情報から私のアイデンティティーが構成されるようになりました。このソーシャルグラフ、すなわち私と私が関心を持つ人々/物事との関係性、は将来、ウェブにとってハイパーリンクと同じくらいの重要性を持つことになるでしょう。
3番目のプロダクトの発表は、Graph APIです。われわれは今回FBプラットフォームを安定性と利用の簡単さを優先事項としてゼロから新しく作り直しました。http://graph.facebook.com/
Graph APIを利用するには、ウェブブラウザとcURLだけがあればよい。FacebookからデータをダウンロードするにはもうSDKもドキュメンテーションも必要ありません。FB内のオブジェクトは、ユーザー・プロフィールだろうが、イベントだろうが、すべてユニークIDを付与されています。たとえば私のプロフィールをダウンロードするには、http://graph.facebook.com/btaylor にアクセスすればよい。するとJSONで表記された私のプロフィールを入手できます。同様に、
http://graph.facebook,com/btaylor/likes
http://graph.facebook.com/btaylor/friends
などにアクセスするだけで、Like情報や友達情報がダウンロードできます。
検索も改良されました。現在4億のユーザーが毎月250億のアップデートを共有しています。デベロッパーはこれらのうちパブリックなアップデートをすべて検索できます。
われわれはWebhooksを利用したReal-Time APIを開発しました。デベロッパーはFBにコールバックURLを登録できるようになりました。ユーザーがプロフィールをアップデートしたり、ウォールに新しく何か投稿するたびにその情報が配信されます。今までデベロッパーがユーザー情報のローカルコピーを常に最新の状態に保とうとすれば、われわれのサーバを頻繁にポーリングする必要がありました。今後はコールバックURLを登録するだけですみます。あるユーザーのプロフィールがアップデートされると、FBプラットフォームを利用したすべてのアプリの情報も即座にアップデートされます。
最後に、認証方式の改良について紹介します。他の主要なウェブサービスにならって、われわれもoAuth 2.0を採用しました。理由は高機能であり、しかも業界標準だからです。非常に普及している方式なので、oAuth2.0のための認証コードは多くの他のサイトでも同様に機能します。多くの便利が機能が利用できるようなるでしょう。
〔Zuckerberg、再び登壇〕
われわれはこの発表に先立って、すでに75社以上の多様なパートナーと密接に協力してきました。われわれは今日、この後、Lileボタンを公開しますが、24時間以内に、10億クリックされるものと予想しています。
ウェブは重要な曲がり角に来ています。最近までウェブ上でのほとんどのコンテンツはソーシャルではなく、そのアイデンティティーが確認できないものでした。最近、多くのスタートアップが、ユーザーにFBConnectを使ってログインするよう要求するようになっています。これはユーザーの現実のアイデンティティーと友達関係を把握してユーザー体験のカスタマイズに利用したいからです。新しいSocialPluginの登場でわれわれのソーシャルグラフを利用するサイトはますます増えるでしょう。ウェブのデフォールトがソーシャルとなる日は近いのです。
最後にもうひとつクールな話を―近い将来のプランです。われわれはユーザーがConnectを使わずに緊密なグループ活動をサポートできるかどうか考えていました。公開ユーザーについての公開情報をすでに持っている企業と提携すればよいのではないか? そこでわれわれはMicrosoftとDocs.comで提携しました。
Microsoftが発表したDocs.comはオンライン版のOfficeです。友達との間で簡単にドキュメントを共有したり、作成・編集などの共同作業をしたりすることができます。グループの1人がドキュメントを作成したら、Docs.comで共有ができます。他のグループメンバーは単にDocs.comを訪問するだけでよい。あらためて認証を受ける必要はありません。即座に共同作業が始められます。MicrosoftOfficeのパワーとFBがシンプルに統合されます。これはFacebookによって、現実のユーザーのアイデンティティーと友達関係が提供されることで可能になったものです。Docs.comは今日この後一般公開されます。
もう一つの応用例はPandoraです。ウェブのどこかでLikeボタンを押せば、Pandoraでその曲を聞くことができます。
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(翻訳:滑川海彦/namekawa01)
