告白しておこう。ここ数週間、ずっとKindleをほったらかしにしていた。久しぶりに触ってみたが、それもKindle 2.5へのソフトウェアアップデートが行われているかどうかを確認するためだった(まだ更新されていなかった)。開始されたソフトウェアアップデートは順次行われ、今月末までに完了する予定らしい。ただ、このアップデートも、楽しみは「いつ行われるだろうか」ということだけかもしれない。
少なからぬ額で購入したKindleを放り出してしまっていた理由というのは、みなさんきっともうお分かりのことと思う。もちろんiPadのせいだ。根強い懐疑論があるにせよ、iPadがKindleを時代遅れにしてしまったことは否めない。Kindleにはe-inkが実装されているが、だからKindleが優れているというような議論は目にしなくなってきた。個人的にはデバイスの重量の面からする擁護論のみがKindle最後の砦のようにも思える。そうした状況の中、Amazonはデバイスのアップデートを行って利用者を繋ぎとめようと努力している。
今回のソフトウェアアップデートには多くの新機能が盛り込まれている。最も大きな点はTwitterおよびFacebookの機能を取り込んだことだろう。アップデートページには「本にある文章をFacebookやTwitterの友人と直接共有することができるようになります」と記されている。確かに興味深い。しかし共有できる文章の長さはTwitterでやりとりできる長さである必要がある。文章の共有云々よりも、内蔵している通信機能を使って、データを送り出せるようにしているという事実の方が興味深い点だ。
また書籍を「コレクション」(フォルダのこと)に分類できるようになったり、ネットワーク上の他読者がどこにハイライトを入れているかをチェックする機能を搭載し、フォントの種類も多くなり、PDFの拡大縮小表示機能も搭載される。またKindleをパスワードで保護することもできるようになる。今更なのかという声もあるかもしれない。
iPadと伍していくためには次のような更新が必要なのではなかろうか。まずはタッチスクリーン化だ。そして次にカラー画面。対応メディアを増やしていくことも望まれる(現在のMP3対応は使い物にならない)。さらにきちんと動作するブラウザも欲しい(内蔵ブラウザはMP3対応よりさらに使い物にならない)。そして最後にアプリケーション対応が望まれる……否、これはだめかもしれない。
AmazonがiPhone上でKindleの本を読めるようにしたのは正しいことだった。iPad版も作成したのはさらに賢明な判断だったと言って良い(これはとてもよくできている)。問題はタッチスクリーン対応やカラー化を行ってもAppleとのハードウェア競争に勝てる見込みがないということだ。Appleのハードウェア上では200,000のアプリケーションが動作し、Amazonにはそうした資産がない。Amazon側のデバイス開発の意欲を削ぐ要因となっているだろう。
Amazonとしては書籍出版社が、AppleのiBookstoreに逃げ出してしまわないよう、十分にケアする必要がある。Apple側の準備は整いつつある。あるいは、少なくともBarnes & NobleのNookに負けている場合ではない。
ひとつの用途に特化している$259の端末(Kindleのことだ)と、$499の多目的デバイス(iPad)を比較するのはフェアではないという意見もある。確かに今回のソフトウェアアップデートくらいでは比較しようにもできないといったところかもしれない。ただ新たに導入されるフォントについて楽しみにしてはいる。
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(翻訳:Maeda, H)
