今朝(米国時間5/5)のWeb 2.0 Expoのキーノート講演で、オライリー・メディアのファウンダー、ティム・オライリー(Tim O’Reilly)は「インターネット・オペレーティング・システムの原状」について語った。インターネット・オペレーティング・システムというのはO’Reillyの造語で、Google検索のようなウェブサービス、ソーシャルグラフ、アプリに付属する支払いシステム(当初はデスクトップが主だったが、最近は次第にモバイル機器を対象とし始めている)などが渾然一体となった環境を指している。
この講演で彼はGoogle、Apple、Facebook、Microsoftなど主要なIT企業の成績を採点してみせた。Appleについては「Appleは世界制覇をもくろんでいる。App Storeプラットフォームを通じてSteve Jobsはウェブに根本的な変化をもたらそうとしている。しかしAppleには一点だけ欠けている分野がある。Appleはウェブベースのサービスの重要性を理解していない。たとえば(そもそもあまり魅力的でない)MobileMeサービスを有料化したことなどがその例だ。またソーシャルグラフを取得しようという努力もほとんど払っていない」と評した。
O’Reillyによれば「Googleは携帯デバイスの分野でAppleほどの支配力を持っていないが、インターネットOSの観点からするとAppleより総合的にはるかに優位な地位を占めている。たとえば音声認識技術へ巨額の投資を行ってきたが、現在は未完成のテクノロジーであるにしても将来この上なく重要な分野になるはずだ。Googleの弱点?’ それはGoogleであることだ。つまり誰もが(政府も含めて)目の敵にしようとする。もう一つの弱点はGoogleが利益を追い求めすぎることだ」。O’Reillyは昨日のDanny Sullivanのキーノート講演を引用して、Googleはユーザー企業からあまりに多くをむしり取ろうとする傾向があると指摘した。
O’Reillyはもう一つの主要プレイヤーとしてFacebookを挙げた。FacebookにはMicrosoft、Google、Appleのような多様な特長はない。しかし決定的に重要な資産を持っている―ソーシャルグラフだ。O’ReillによればFacebookはある時点で基本戦略を変えた。以前はクローズドな内向きのコミュニティー・サービスだった。Facebookプラットフォームは主としてFacebook自身の内部でアプリケーションを作動させることを目的としていた。しかし今やFacebookのサービスは外のサイトやサービスのために役立つ(それが最終的にはFacebook自身の利益になる)ことを目的とするようになった。
O’Reillyによれば、これは極めて重要な点だという。「企業は自らが得る利益よりも多くの便益をユーザーに与えなければならない。この点に関してFacebookは先頭を走っている」とO’Reillyは結論づけた。
詳しくはO’Reilly自身の以下の記事参照―The State of The Internet Operating System — Part I、Part II.
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦/namekawa01)
