Starbucks、Virgin、Levisといった世界的大企業がソーシャルウェブを使い始めたてからかなりの時間が経つが、スモール・ビジネスでの利用も着実に拡大している。最近のメリーランド大学の研究によると、スモールビジネスでのソーシャルメディアの利用はこの1年で12%から24%へと倍増したという。こうしたた企業がFacebookやTwitterを利用するうちに、どんな手法が高い成果を上げるか、自ずと明らかになってきた。
来る7月30日、TechCrunchはソーシャルメディアと企業の関係についてSocial Currency CrunchUpカンファレンスを開催する。
われわれは地域のスモールビジネスからグローバル企業まで、ソーシャルメディアを効果的に利用している例を集めた。焼きカスタード菓子の屋台からスターバックスまでいくつかの例を下に紹介する。そのうちいくつかの企業はわれわれのCrunchUpでその経験を語ってくれることになっている〔日本版注:6例のうち4例を訳出〕(CrunchUpのチケット購入はこちら)。
クレームブリュレ・マン: サンフランシスコでは街頭の屋台店が名物になっている。食べ物の屋台はさまざまな種類があり、それぞれ地域から地域へと移動しながらサービスを提供している。移動店舗が現在の位置を常連の顧客に伝えたいとすれば、どんな方法が有効だろう? 無論Twitterだ! Curtis Kimballはサンフランシスコで大人気のクレーム・ブリュレの屋台の主だ。彼は短期間に12,000ものフォロワーを集めた。Kimballによると、現在の客のほとんどはTwitterのフォロワーだという。彼の屋台が今どこを回っているか知るにはTwitterのアカウントをフォローするしかない。Kimballは以前は建設労働者だったが、今は人気クレーム・ブリュレ屋台のシェフだ。「おいしいクレーム・ブリュレを食べるには私をフォローしなくちゃならないんです」とKimballは説明する。Twitterで彼はまた本日のクレーム・ブリュレのバリエーションを紹介している。Twitterはお客とKimballの間に親しい個人的関係を作るのに大いに役立っている。「フォロワーにどんな風味のカスタードがよいかTwitterでアンケートします。それといつもユーモアを心がけています」
KimballはTiwtter以外にはいっさい広告その他のマーケティングをしていない。Twitterはファンを集めるのにすばらしい方法だとKimball。ただし彼はFacebookにはそれほど力を入れていない。「私の場合Twitterの仕組みの方が効果的と思います。“TwitterはFacebookよりシンプルなので、ほんの少しの努力で大きな効果を上げられます」。 Yelpもまた地域ビジネスの起業家のために価値あるコミュニケーション手段だ。Kimballの屋台にはYelp上で224件のレビューが投稿されており、星を4つ半もらっている。
Joie De Vivre: Joie De Vivreはカリフォルニアで23件の豪華ホテルを運営している企業で、ホテルのマーケティングのために多様なソーシャルメディアを活用している。FacebookのファンとTwitterのフォロワーに対してホテルのクーポンを販売するのが基本的な戦略だ。毎週火曜日、Joie De VivreのTwitterアカウントから、1万人近いフォロワーに対して、ここでしか知ることができない大幅ディスカウントの情報が発表される。フォロワーがこのバーゲン価格で部屋を予約できる期間はほんの数時間だ。たとえば、先週の火曜には、グループが運営するサンフランシスコのGalleriaPark Hotelの部屋が11月から12月にかけて$79で提供された。先週の金曜日には 5000人以上のFacebookのファンに対して同様の大幅割引が提供された。
この作戦を開始してから1年もたたないうちにJoie De Vivreは1000室/日もの宿泊をセールスすることに成功した―これらの部屋はソーシャルメディアによるキャンペーンを行っていなければ空室のままで終わっていた可能性が高い。また同社はクーポンサイトのMobile Spinachと提携して同系列のレストランのマーケティングも行っている。さらにFoursquareとも提携し、レストランでのチェックインと連動したサービスも実施中だ。またGiltのJetsetterやRueLaLaなどの旅行サイトも利用して一定の成果を上げている。
同社のマーケティング担当副社長、Ann Nadeauによれば、全般的な経済情勢を反映して、ホテル業界のマーケティング予算は削減傾向にあり、セールスと顧客つなぎとめに果たすソーシャルメディアの利用価値はますます高まっているという。同社のソーシャルメディアの利用形態は、バーゲン情報の提供に留まらない。この夏、JoieDe VivreはRoad Trippin’ Californiaというコンテストを主催した。参加者は「カリフォルニアが好きな理由」を表現したビデオをYouTubeに投稿することが求められた。270件のビデオが投稿されているが、ここから3人の優秀者が選ばれ、費用すべて同社負担、同社のホテルに滞在するカリフォルニア旅行がプレゼントされる予定だ。
歯科医、Irena Vaksman博士:歯科医とソーシャルメディアというのはいささか意外な組み合わせに思えるかもしれない。しかしサンフランシスコで最近開業した歯科医、Vaksman博士はソーシャルメディアを利用して彼女のデンタルクリニックへの注目を高めることに成功している。Irenaは自分のウェブサイトに加えてTwitter、Facebook、YouTubeチャンネルを利用している。このソーシャルメディア戦略を考えたのはIrenaの夫で弁護士のRobert Vaksmanだ。Robertによると「妻はすでに数百人もの大勢の歯科医が開業しているビルで開業した。新参者がそこで患者を集めるのは非常にたいへんだ。できるかぎりのソーシャルメディアを利用するのは当然ですよ」と説明する。

まだ開業してから日が浅いが、Vaksman夫妻の努力は早くも実を結びつつあり、Facebookに70人のファンがつくなど、コミュニケーションの実績が上がっている。こうしたファンの一部は患者となっているし、将来患者になる可能性のある相手もいる。Vaksmanは患者からのYelpのレビューがあれば自分のページに転載する予定だ。またYouTubeに歯科医学に関する啓蒙的なビデオを掲載している。Twitterについてはまだ始めたばかりで、Robertは患者を集めるための最適な利用法を試行錯誤している途上だ。
去年の10月、Vaksman博士はサンフランシスコ地区のGrouponに歯の検査とX線撮影の診察料金割引の申し出を登録した。この試みで320人もの新たな患者を獲得することに成功したという。Vaksman夫妻は「開業わずか5ヶ月でこれだけの患者を集めることができて、診療所の経営努力は大きく前進しました」と語る。RobertはまたFacebookのスタートアップ企業向けキャンペーン、Wildfireに参加してFacebookで懸賞を出そうかと考えている。.
Starbucks:大企業のソーシャルメディアの利用でもっとも成功しているのはStarbucksだソーシャルメディアの専門家は一致して認めている。最近、店舗内でWiFiを無料開放したことにより、ノートパソコン族をますます惹きつけている。Facebookのファンの数はなんと1千万人だ。Starbucksのファンの数はLady Gagaのファンの数に近づきつつある。Starbucksはこれ以外にもFacebookページ上でコーヒーのクーポンを購入すると無料でペストリーがサービスされるなど、種々のソーシャルメディア・プロモーションを手がけている。ソーシャルネットワーク上での広告もStarbucksに顧客を集めるのに役だっているという。
Twitterでもフォロワーをすでに100万人近く集めるなどStarbucksの存在は際立っている。Twitterのアカウントは顧客がStarbucksと会話して親しみを深める役に立っているだけでなく、Starbucksからのニュースを広めるチャンネルとしても効果的に利用されている。 StarbucksはまたTwitterが新しく始めたPromoted Tweetsプログラムにも参加して有料ツイートによる広告も掲載している。

一方、位置情報ベースのソーシャル・ネットワークについても、Starbucksはいち早く本格的な利用を始めている。急成長中の位置情報ソーシャル・サービス、Forusquareと提携した有名ブランドはStarbucksが最初だ。去る3月、Starbucksは各店舗のFoursquareのメイヤーに対して飲み物や食べ物が割引になる特製のBaristaバッジの提供を始めた。また最近Starbucksは携帯SNSのBrightkiteと提携して、メンバーに飲み物の特別割引を行っている。
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(翻訳:滑川海彦/namekawa01)
