
この記事に貼った画像はJPEG圧縮でエンコードされている。それは標準であり、それなりに改善されてもきたが、ほぼ現在の形式を続けて20年近くになる。この20年の間に、ウェブにおける画像の役割は劇的に変化してきた。その結果、ウェブ上の画像の数と画質も急激に増加し続けている。しかしながら、その画像を簡単に共有したり送ったりする手段は、時代に追い付いていない。
帯域の拡大が、事態の緊急性を低くしていることは確かであり、コンテンツ豊富なウェブページ(Mobile Crunchのトップページは平均1~1.5MB)の読み込みに要する時間が、かつての素っ気ないページよりも短いことを認識することも重要である。しかし、それでも、画像が帯域を大幅に占有しており、その効率を上げることでウェブがさらに効率良くなることは真実である。どうやらGoogleは、新しいWebP画像フォーマットによって、まさしくそれに挑戦しようとしている。
画像フォーマットの選択肢はすでに存在している。一部の種類の画像向けにはPNGのような専用フォーマットが、JPEG原理を使った次世代方式にはJPEG XRやJPEG 2000などがある。それぞれの長所や短所についてはここでは議論しない。しかし、これらのフォーマットを賢明に使うことで、顕著にスリム化されたウェブ体験が生まれる一方で、誤った使い方によって、ありきたりの画像が本来の何倍もの容量を占有している(ちなみに、TechCrunchネットワークでもよく見かける光景)。
数キロバイトの最適化など些細なことだと考える人が、ウェブ通を気取る連中の中にさえいる。しかし、Google Instantを世に出した時のGoogleの論理に疑問を持つ人はいなかった。それは、1人につき1秒節約することすら殆どない。しかし、何十億という検索による節約の累積が、あの技術の価値を正当化する。同じことが画像にも言える。画像がウェブに追加される速度は上昇を続けており、FacebookやFlickrなどのサイトは、ユーザーに対して自分のパソコンよりウェブで画像を保存することを推奨している。わずかな効率の改善でさえ、Googleの言う最大40%のほんの一部であっても、毎時何テラバイトもの節約になる。
もう一つ、そもそもこれは普及しないのでは、という議論もある。これは熟考する価値がある。今のブラウザーやアプリやスクリプトは、現行のフォーマットにすら精通していない。たとえば私のiPadは、Google BooksのPDFの中のJPEG 2000でエンコードされた画像を認識しない。どちらの形式も10年来出回っているのにである。そこには複雑な契約やロイヤリティーの問題があることも確かであり、それは現状の説明にはなるが、弁解にはならない。Googleが望むのは、、自由に使え、既存のシステムへの実装またはレイヤーの追加が容易で、誰もが賛成するそんな標準である。
そして、この変化に挑戦する者がGoogleをおいて他にいるだろうか。Microsoftにはできない、Appleはやろうとしない、そして他のサービスは当面気にしていない、帯域が安いから。JPEGほど基本的なものの代わりを企てるためには、野心があり先を見越した誰かが必要だ。Googleはオープン性について語るのが好きだし、他の人たちがそれを気にかけるに値するほど重要であると決断した頃には、そのための製品をGoogleが用意しているだろう。[動画規格の]WebMと同じだ ― 誰も今は欲しがらない、誰も今は必要としていない。しかし、何年かのうちに、その元となる問題があちこちで姿を見せ始め、誰もがGoogleの先見の明に感謝するだろう。
普及については、現状では夢物語だ。Googleでは、JPEGをリアルタイムでWebP画像に置き換え、後のためにキャッシュするスクリプトさえ検討している。この手の応急措置は、CPU時間やストレージに恵まれている現在、十分容易に実装が可能であるが、普及するとは思えないし、どこか不自然だ。標準の決定や採用は以前よりずっと早くなっており、Mozillaと提携することで、膨大な(しかも増え続ける)ユーザー数がWebP準拠となる。しかしまた、このすべてが、かなり大きなフォーマットのデッドプールへと消えていくかもしれない。まだ結論を言うには早すぎる。
たった今、ウェブは本格的な拡大の時期にあり、こうした小さな、しかし基本的な変化を圧縮方法やパケット効率化、CDN最適化等に対して施すことによって、このWeb 2.1が今後、一般ユーザーが扱うデータが飛躍的に増加しても、高速性と使いやすさを維持していくことが約束されるだろう。歯車の一つを取り替えるだけのように聞こえるかもしれないが、それはわれわれが最もよく使用するものであり、交換するに値する歯車なのである。
近いうちにGoogleから、WebPとWebM(そしておそらくWebA)に関する続報があるのをお楽しみに。
[via CNET。画像:Millais、Ophelia]
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(翻訳:Nob Takahashi)
