他言語を使う人と話をするとなると、通訳や辞書などが必要になるというのが昔からの常識だった。こうした方法はいずれにせよお金もかかるし面倒でもあった。しかしインターネットの登場により、この障壁はずいぶん低いものとはなった。もちろんコンピュータと首っ引きになっている必要はあったが、進歩したのは間違いない。そうして1年前、Googleはさらなる状況の改善を行った。Android版のTranslateアプリケーションを発表したのだ。ただ、本日の発表はそうした進化など「全く無に等しい」とさえ感じさせるものだ。
すなわちGoogleは、本日Google Translate for Androidの最新版を発表した。リリース開始からちょうど1周年を記念してのニューリリースだ。新機能のほとんどはインタフェースの改善に関わるものとなっている。ただ、アルファ版として提供されているConversation Mode(会話モード)というものは驚愕に値する。
このConversation Mode利用中に、携帯電話に向かって話をすると、会話相手の言語に翻訳して相手言語で読み上げてくれるというものだ。相手側が携帯電話に向かって返事をすると、その返事も自分の国の言語に翻訳してくれる。これはちょっとすごい機能だ。
実はこの機能、昨年9月に開催されたベルリンにおけるカンファレンスでデモが行われていた。若干の問題はあったものの、英独翻訳を見事にこなしてみせてくれた。カンファレンス当時は、この通訳機能を数ヵ月で提供したいと語っていた。そしてそれがついに実現したのだ。但し少々の制限はある。
制限とは何か。まずGoogleが言うように、本機能はベータ版とも呼べないアルファ版として提供されており、バグなどの諸問題も内包しているだろうということだ。たとえば会話の背景に別の音が流れていたり、会話に訛りがあったり、あるいは話すスピードが早過ぎるとアプリケーションは動作しなくなってしまう。さらに、現状のところ英語からスペイン語への翻訳機能しか提供されていない。そうした諸問題はあっても、手軽な通訳機の実現というのは確かにすごいニュースだと思わないだろうか。それに現状の問題点も次々に解決されるに違いない。
ちなみにGoogleによると、Googleの提供しているアプリケーション全体で見ると利用者は150ヶ国に及んでいるとのこと。入力に使える言語としては53言語をサポートしており、音声認識機能も15ヶ国語で提供している(音声認識とはConversation Modeとはまた別のもの)。また利用者の大半も現在ではアメリカ国外の人々によるものになっているとのこと。Googleの多言語対応の様子などを見るととくに驚くべきことではないかもしれない。
尚、今回リリースされたConversation ModeはAndroid限定の機能であり、またアルファ版で提供されているものだ。間もなく行われるGoogle Translateアプリケーションのアップデートにより利用できるようになるはずだ。

[原文へ]
(翻訳:Maeda, H)
