ワシントン大学で行われた研究の結果、Kindle(具体的には大判のKindle DX)は、有用ではあるものの、学生の間では ― まだ ― あまり人気がないことがわかった。問題は、ほぼ間違いなく、要約の「斜め読み」や、使いやすいノート取りが欲しいなどのUI問題だ。しかし、AmazonやB&Nはこうした問題を直ちに修正できるはずであることも付け加えておく。
「殆どの電子ブックリーダーは余暇的読書に向けてデザインされている ― 浜辺で恋愛小説、とか」と、共同報告書で同大学人間中心デザインおよび工学准教授のCharlotte Leeが語る。「読書は学生がしていることのごく小さな部分であることがわかった。そして、読書がいかに動的かつ複雑であるかに気付いた時、電子ブックリーダーのデザインは再定義されたと言えるだろう」
同研究は、最近ある大型研究プロジェクトを行う中で、私自身が発見したことを裏付ける ― 余暇的読書が椅子の背にもたれる行動なのに対して、研究的読書は身を乗り出す行動である。タッチインターフェースと画面上でシームレスに使えるノート取り機能が理想的だ ― iPad用のノート取りアプリを想像してほしい。さらに発見的要約プログラムがあれば斜め読み問題に役立つ。しかし、電子ブックと紙のページを比べると、未だに多くの〈認知的手がかり〉問題がある。
彼らは他にも、電子ブックリーダー読書における以下の興味深い問題を発見した。
学生たちは読書の大半を移動中ではなく固定位置で行っている。47%が自宅、25%が学校、17%がバス、そして11%がコーヒーショップまたはオフィスだった。
Kindle DXは、紙の本よりもむしろパソコン上での読書に取って代わる可能性が高い。電子ブックリーダーを使い続けた学生の中には、パソコンの近くで読むという者もいた。参考情報を調べるなどパソコンでやる方が便利な作業のためだ。ケースに紙を貼っておいて、ノートを取る者もいた。
紙の本では、学生の3/4が読みながら何らかの書き込みを行った。重要な文をマーカーで塗る、下線を引く、余白に絵をかくなどだ。Kindle DXの欠点の一つが、読み方の切り替え、例えば全体を読む前に文中の図表や参考文献をざっと読むなどが難しいことだ。学生たちは教材を読む際、頻繁にそうした切り替えを行っている。
デジタルテキストは「認知マッピング」と呼ばれる技法の妨げにもなる。これは読者が、ページ内の位置や本の中でのページ位置などをヒントに、目的の部分を見つけたり、既に読んだ情報を記憶したり思い出したりする方法だ。
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(翻訳:Nob Takahashi)
