VisaはShopkickと共同で小売業におけるテクノロジーを利用した大きなイノベーションに乗り出した。Shopkickは位置情報ベースのクーポンを提供するスタートアップで、Kleiner Perkins、Greylock、SV Angelその他の投資家から資金を調達している。
Buy & Collectと呼ばれるこのシステムでは消費者がVisaのクレジットカードを使って小売店の店頭で商品を購入すると同時にオンラインでポイントが獲得できるようになる。
Buy & Collectの加入ユーザーがVisaのクラジットカードあるいはデビットカードを読み取り機にスワイプすると、即座にポイントが与えられる。全国チェーンでは、ToysRus(おもちゃ)、Old Navy(衣料)、Wet Seal(女子ティーン向け衣料)、 American Eagle(若者向け衣料)、Simon Malls(ショッピングモール)、Arden B(婦人衣料)の各店舗ですでに利用可能だ。
このシステムについてはまずShopkickの仕組みを理解しなければならない。Foursquareその他の位置情報サービスのようにユーザーがチェックインを行うのではなく、Shopkickの場合にはAndroidまたはiPhoneの無料アプリを通じてユーザーが対象店舗に入ったことを自動的に認識する。ユーザーが参加店舗に入ると、Shopkickの端末が発信する信号が受信され、その後、衣類を試着したり、商品のバーコードを読み取るなど消費者の行動に応じてポイント(Kickbucksと呼ばれる)が与えられる。
Kickbucksはすべての参加店舗においてギフトカードあるいはFacebook Creditsと交換される。ユーザーはポイントを利用してMacy’s、BestBuy、 Targetなどの提携店で特定の商品を購入する場合、特別な割引を受けることができる。 提携している全国的小売店にはTarget、BestBuy、Macy’s、Crate & Barrel、Old Navy、American Eagle、Sports Authority、Toys R Us、Simon Mallsその他がある。これらの店舗で販売される20のブランド(P&G、Unilever、Kraft、Colgate、Clorox、Disney、HP、Intel等)が対象となる。ある小売企業ではShopkickのモバイル・アプリの効果で5000万ドルの売上増加が望めると計算している。
Shopkickのファウンダー、Cyriac Roedingがわれわれに説明してくれたところによれば、現実の店舗営業における最大の課題は店の前を通る歩行者をいかに店内に誘導するかだという。Shopkickのモバイル・アプリはまずこの点の解決を狙った。そして続く課題は、消費者が店内にいる間にいかにして商品を実際に購入させるか、その消費者をいかにして常連化するかだ。「店舗がShopkikcを採用すれば大きな効果があるはずです。初期のテストですが、データがそれを裏付けています」とRoedingは言う。
既存のShopkickアプリのユーザーには、新しいBuy & Collectプログラムへの参加を勧める通知が自動的に送られる。Kickbucksポイントを集めるためにはShopkickのユーザーはVisaのクレジットカードないしデビットカードを登録する必要がある。
付近の店舗でBuy & Collectに参加しているユーザー対象の特別セールが行われている場合、ユーザーのアプリに緑色のカードのアイコンが現れ、。店に入るとアプリ画面のトップに「20ドルのお買い物で400kickポイント進呈」となどというメッセージが表示される。
レジで商品の購入を済ませると同時に、ユーザーのデバイスにプッシュ通知が送られ、獲得したポイント数が即座に表示される。
Shopkickが2010年8月にローンチして以来、商品情報のページの表示回数は7億回にも上っており、年内に10億ページビューの大台突破が確実なペースだ。加盟店へのユーザーの入店回数は200万回(店内に設置されたShopkick信号送信端末による計測)という。この端末は大型店舗3000ヶ所とショッピングモール250ヶ所に設置されている。 deal with the CW network.
Shopkickのユーザーは平均して月に14日アプリを起動(多くの場合、1日に数回)しており、1日あたり平均16店舗のページを開いている。つまり毎月200以上の店舗情報にアクセスしていることになる。ユーザーが表示した商品はこの1年間で700万種類以上となっている(2月には300万種類だった)。
小売業の未来の大きな部分がredemption loop〔回収/換金ループ〕を閉じることにかかっているのは間違いない。 われわれが以前にも繰り返し書いているとおり、このループは、消費者がそのお店の広告や安売り案内を見たときに始まり、消費者が実際に購入と支払いをして、その購入の源泉となった広告や安売り案内をお店が同定できたときに閉じる。どんなお客が何を見て来ていくら使ったか、という情報は、今後の広告や売り出しの改善に欠かせない。
たとえば、FoursquareとFacebookは今年に入ってそれぞれ個別にクレジットカード会社のAmerican Expressと提携を結んでいる。Visaも以上情報ベースの割引セールでGapと提携した。
消費者の実際の購入データをShopkickのような革新的テクノロジーを用いて処理し、回収ループを閉じ、消費者に繰り返し購入を行わせるよう図ることが小売業の未来のために重要になっている。クリスマスのショッピング・シーズンが近づいている現在、Shopkick、Visa、さらには加盟店にとってこのサービスのローンチは、消費者に財布のヒモを緩めさせる(さらに頻繁に買い物をさせるた)上で絶好のタイミングといえよう。


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(翻訳:滑川海彦 @namekawa01 Google+)
