クリスマスが近づいているので、ウェブサイトの運営者が何か自分たちもチャリティーができないかと考えても不思議ではない。Regretsyもそうだった。このサイトは少額の寄付を集めて経済的に恵まれない家庭の子供たちのためにクリスマスギフトを贈ることにした。するとたくさんの寄付が集まり、管理者はおもちゃをたくさん買い込むことができた。心温まる話になるはずだった。
ところが、運が悪いことに、Regretsyは寄付をPaypalで集めてしまった。
昨日(米国時間11/5)、Paypalはサービス規約違反を言い立ててRegretsyのファウンダーでサイトの管理者、April Winchelのアカウントを閉鎖した。PaypalはさらにWinchelに対し、Paypal経由で集めた寄付をすべて返金するよう要求した―Paypalは返金についても手数料を徴収するという。
詳しくはWinchelのブログ記事を読んで欲しいが、Paypalのカスタマーサポートの対応の最悪さは例えば以下のような一節からおして知るべしだ。
PAYPAL: 非営利団体だけが寄付ボタンを設置できるんですよ。
Winchel: それは違うでしょう。PaypalのヘルプのPDFに「寄付ボタンは“意義深い活動(worthy causes)のために利用できる”とあります。
PAYPAL: そのPDFは見てないなが、あなたのやっているのは意義深い活動じゃなく、チャリティーです。
ME: どう違うの?
PAYPAL: 病気のネコを助けるためなら寄付ボタンを使えるが、貧しい人間のためではダメだ。
病気のネコだって?
Winchelは不当な目的のために繰り返しPaypalを使った。彼女は貧しい子供たちのために毎日寄付を集めている。これは許されない―とPaypalは主張する。しかし大量のスパムと詐欺師の横行がEbayとPaypalの重要な収入源になっているのは公然の秘密だ。
Paypalは何を問題にしているのか? Winchelは「購入」ボタンではなく「寄付」ボタンを使ったのがいけないという。しかしこれはPaypalではありがちなミスだ。Paypalアカウントで寄付を受け入れるためには非営利団体でなければならないというが、そんなことはPaypalサイトのどこにも明記されていない。しかも誰でも寄付ボタンを設置することができる。ユーザーに自由に寄付ボタンを作らせておいて、後からPaypalが気づいたサイトには憲兵隊が乗り込んでくるわけだ。それならどうして寄付ボタンを初めから一般人に対して隠しておかないのだ。そしてホームレス・シェルターには弁護士を雇って申請書を提出させればよい。そのほうがずっと能率がいい。
Paypalは詐欺となると昔から見当はずれの騒ぎ立て方をする。大勢のユーザーが詐欺被害に遭った後で無関係なアカウントが閉鎖される。なるほどPaypalは毎日大量のオンライン詐欺と戦わねばならないのだろう。しかし自分が持ってもいない別荘を貸し出そうする詐欺師が捕まることなどはめったになく、アカウントを閉鎖されるのはいつもブロガーのMerlin MannやRegretsyの運営者などの善意の人たちだ。詐欺師が被害者を信用させるのにPaypalのアカウントがあることが役に立っている〔以上、Paypalにも責任がある〕。
Paypalはチャリティーその他意義ある目的のために金を集めるときに安心して利用できるサービスではなくなってしまった。私はAmazon(Kickstarterが有効活用している)ないしGoogle Check-Outを使うことを考えるよう強く勧める。あるいは自らマーチャント〔クレジットカードで支払いを受ける〕資格を申請してみるのもよい。援助を必要としている相手に確実に金が届くようにしたいなら、Paypalを使うより、どんちゃん騒ぎのクリスマス・パーティーから出てきた酔っぱらに現金の詰まった封筒を渡して頼んだ方がマシだ。
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(翻訳:滑川海彦 @namekawa01 Google+)
