テレビ対オンラインビデオ、視聴時間獲得の争い
by Erick Schonfeld on 2012年1月9日

現時点で、ビデオはウェブの日常部分の一つにすぎない。しかし、通常のテレビ視聴と比べてどうなのか。視聴者へのリーチという観点では、Nielsenによると米国では約1億4500万人がビデオをオンラインで見ている。通常のテレビを見ている人は2億9000万人だ。したがって、オンラインビデオは、すでに通常のテレビ人口の半分近くに浸透していることになる。

しかし、これだけの人たちがウェブでビデオを見ていても、視聴時間としてはテレビに比べてごく僅かである。昨日(米国時間1/7)発表された2011年を総括するState of the Mediaレポートで、Nielsenは米国人の平均テレビ視聴時間を週当たり32時間47分と推定した。インターネットに費す時間は週にわずか3時間58分で、ビデオをオンラインで見る時間はわずか27分だ。ネットで見られている無数のビデオも、従来型テレビを見ている時間のわずか1.4%しか見られていない。

これを見ると、オンラインビデオがリビングルームのテレビの前で人々が過ごす時間に追いつくまでには、まだまだ長い道のりがある。ただし、話はそれほど単純ではない。これらの平均は全人口、全インターネットにわたるものであることに注意されたい。ウェブ最大級のビデオサイトでの視聴パターンを堀り下げていくと、違った図式が見えてくる。

ビデオサイトの中でも、最も多くの視聴者を呼ぶものと、最も長くユーザーが滞在するサイトは大きく異なる。ビデオサイトのユニークユーザー数トップ5は、YouTube、Vevo、Yahoo、Facebook、およびMSNだ。しかし、視聴時間のトップ5は、Netflix、YouTube、Tudou、Hulu、およびMegavideoだ。

視聴時間で頭一つ抜けているのがNetflixで、視聴者1人当たりの月間視聴時間は平均10時間に上る。これはHuluを含む他のトップ5サイトのどこよりも4倍以上長い。Netflixでは、ユーザーは30分のテレビ番組や3分のビデオクリップよりも2時間の映画を見ることが多い。これが消費時間の違いを説明している。

Netflixの10時間を、テレビの週当たり視聴時間から換算した月間130時間と比べてみよう。差は未だに膨大だが、テレビとネットを比べた時ほど膨大ではない。そして、Netflix、Hulu、YouTube、その他トップビテオサイトで費される時間は伸び続けており、その差は縮まりつつある。Netflixが月間10時間(映画5本相当)から20時間、そして50時間になるまでにどれだけかかるのだろうか。

ビデオに関していえば、視聴時間は視聴者の注目度を測るのに最適な数字だ。大手ビデオサイトが、われわれの時間を操る量が増えば、広告主や主要メディア企業が注目するようになる。われわれがオンラインビデオに費やす時間が増えるほど、彼らがケーブルテレビと対等に戦えるチャンスが増す。今はまだ初期段階だが、ひとたび変曲点に近づき、到達すれば、ビデオ業界は(オンライン、オフライン共に)急速に変化するだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)