
テクノロジ企業の大きな合併をEUが承認すると、それに文句をつける第三の企業が現れる。今日(米国時間2/15)はCiscoが、MicrosoftによるSkypeの買収に反対する声明を発表した。その買収をEUが無条件で承認したのは、2011年の10月だったが。
抗議文の趣旨は、MicrosoftとSkypeがそのほかのさまざまなビデオ電話システムのユーザたちのお互いの自由な通話を妨げる、というものだ。この抗議文にはMessagenetも署名しているが、同社もビデオ会議システムのプロバイダーとして、Microsoft LyncでMicrosoft/Skypeのビデオ電話製品が使われるようになると自分の企業生命がやばい、と感じているのだ。
Ciscoに近い筋によると、Ciscoがこの抗議文書をEUの裁判所に提出したのは、締め切り(2月15日水曜日)ぎりぎりだったらしい。
その情報筋によると。それまでCiscoは、Microsoftになんらかの譲歩を迫るべく、Microsoftとじかに折衝を続けていたからだ。
情報筋は曰く、“2010年にCiscoが買収したTandbergの件をEUが検討したときは、相互運用性の保証が承認の条件だ、とMicrosoftは主張した。今回それと同じ主張をしなければならないはずのCiscoはしかし、Microsoftとの合意点を模索して議論を重ねたので、これまで抗議文を出さなかった。しかし結局Microsoftは、合意文書にサインしなかった”。
本誌からMicrosoftへの問い合わせに対しMicrosoftの広報はメールで、最初の承認にはCiscoも関与しており、承認は有効であると信ずる、と次のように述べた:
“欧州委員会はこの買収案件を徹底的に調査し、その過程にはCiscoも積極的に関わり、36ページにもおよぶ決定書により無条件で承認された。弊社は、委員会の決定が今回の抗議文書に対し優勢であると確信する。”
Ciscoの新興事業グループ担当SVP Marthin DeBeerはブログの記事で、抗議声明は合併を全面的に否定するものではないと述べている。MicrosoftはCiscoの重要なパートナーであり顧客でもある。抗議の目的は、EUがさらに条件を付加することにより、さらなる相互運用性を担保することだ、と。
“Ciscoはこの合併に反対していないが、欧州委員会は、標準に準拠したより大幅な相互運用性を確保できるための条件を設けるべき、と信ずるものである。それにより、特定の一社が未来のビデオコミュニケーションを支配する可能性を、排除しなければならない”、と彼は書いている。
今では多くの企業がビデオ会議サービスを利用しているが、マスマーケットに向けての商用化はそれほど進んでいない。Skype、Apple、Googleなど多くのサービスが、無料で提供されているからである。今回の問題は、これが将来のビジネスにどんな影響を与えるか。だ。“Microsoftが構想しているSkypeを同社のLync Enterprise Communications Platformに排他的に統合する計画は、Skypeの7億のアカウント保有者をMicrosoftオンリーのプラットホームに封じ込めるものである”、とDeBeerは論じている。
[原文へ]
[jpTechCrunch最新記事サムネイル集]
[米TechCrunch最新記事サムネイル集]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))
