6. お金を払って参加する: 広告ネットワーク、スポンサー付記事、有料配信
by Dave McClure on 2007年10月29日

「Facebook戦略をグラフにする7つのステップ」(全8回)

第7回「6. お金を払って参加する: 広告ネットワーク、スポンサー付記事、有料配信」

デベロッパーが争ってアプリを使ってソーシャルグラフにアクセスすれば、広告ネットワークは争ってそのデベロッパーの財布にアクセスする。現時点で、新しく登場する広告ネットワークのほとんどは、数のためにはお金を払う人たちで、従来の「Facebook以外」のブランドによるビジネスではない。

Facebook上で運用している広告ネットワークには大きく分けてカテゴリーが3つある。

* アプリケーションのクロスプロモーションをするアプリファクトリー
* パブリッシャーから料金をもらってアプリを売り込む(または、他のアプリを有償で売り込む)クロスプロモーションネットワーク
* 非Facebookの広告主をFacebookユーザーに結び付ける企業

1番目のカテゴリーは、自分たちのアプリをクロスプロモーションするアプリケーション会社のネットワークで、RockYou、Slide、Social Mediaらが有名どころ。2番目のカテゴリーはクロスプロモーションネットワークで、アプリを売り込む手段をパブリッシャーに提供するほか、その他のアプリケーションのプロモーションをやってお金をもらう。この類には、Cubics、fbExchange、そして(ここにもまた)Social Mediaがいる。3番目のカテゴリーのネットワークは、Facebookユーザーにはリーチしたいが、Facebook自身の広告ソリーションには乗りたくない、という非Facebook広告主に新しい選択肢を提供する。これをやっているクロスプロモーションネットワークには、LookeryやVideoEgg(メインはビデオネットワーク)などがある。

Facebook外のお金をFacebookプラットホームにに持ち込むについては、かなり手ごわいライバルがいる。それはFacebook自身。Facebookは自社の広告システムを大々的に売り出すことを計画しているし、MySpaceも最近、同じことで見出しをにぎわした。Facebookがサードパーティー広告ネットワークのどこと組むのかは、全く予測がつかないが、目前に広がる可能性の大きさを考えれば、ほとんど誰もがリスクを取ってでも飛び込むに違いない。



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最後に、サードパーティー広告主がFacebookユーザーをターゲットするには、Facebook自身や、Microsoftとのパートナー契約を通じてという方法がある。まず第一に、Microsoft Digital Advertising Solutionsがいて、ここはFacebookの人口統計データに関心を示している。Facebook市場には他にも、Flyers、Sponsered Groups、Sponsored Listingsがいる。しかし、中でもいちばん強力な仕組みを持っているのがSponsered Storiesで、こちらはユーザーのニュースフィードに現れる。Facebookは「当初賛否両論あったニュースフィード」に記事を送り込むことによって、全く新しい広告パラダイムを持ち込んだ。そして、この機能の可能性を近いうちに発表するはずだ。もしかしたら、Facebookの「Adwords」相当品として、セルフサービスのSponsored Storiesインターフェースが出てくるのかもしれない。この未来のサービスの導入と収益化は、おそらくFacebookの将来の収益の大半をなすことになるに違いない。

Facebookへのもうひとつのアプローチとして、いくつかの著名なブランドによる、専用のアプリを使ってこのプラットホームを印象の場から、成約の場にしようという試みがある。これまでのところ成果はまちまちだが、期待は大きい。ちょうど有名ブランドが、ここ10年ほどの間自社ウェブサイトやEコマースサービスを立ち上げてスタートアップに対抗したり、直近ではSEMやSEO技術を活用したりしたように、今ではターゲット顧客にリーチするためにFacebookアプリケーションをどう作るかを模索しているというわけだ。まだ始まったばかりではあるが、リッチなユーザープロフィールとソーシャルアプリケーションプラットホームの組み合わせによって、Facebookが作り上げようとしている広告事業のチャンスは驚くべきものだ。


第8回(最終回) 「7. Show Me The Bunny」: プレゼント、ポイント、バーチャル通貨」へ続く

第1回 「Facebook戦略をグラフにする7つのステップ」
第2回 「1. ソーシャルグラフを作る: プロフィールとプライバシー」
第3回 「2. コネクションを作る: ネットワーク、グループ、イベント」

第4回 「3. フィードの必要性: ソーシャルな活動のストリーム」

第5回 「4. コンテンツの共有: 共有と人 – ストーリーやメデイアのタグ付け」

第6回 「5. アプリ・トゥー・ザ・フューチャー: プラットホーム、API、アプリケーション」

  • http://jp.techcrunch.com/archives/5app_to_the_future/ TechCrunch Japanese アーカイブ » 5. アプリ・トゥー・ザ・フューチャー: プラットホーム、API、アプリケーション

    [...] 「Facebook戦略をグラフにする7つのステップ」(全8回) 第6回「5. アプリ・トゥー・ザ・フューチャー: プラットホーム、API、アプリケーション」Facebookを語るうえでFacebookプラットホームとそれをまとめ上げるAPIとアプリの話をしないわけにはいかない。去る5月にプラットホーム公開したことによって、Facebookが今日のウェブで最もエキサイティングで革命的なアプリケーション開発環境を提供したことは間違いない。過去の回でも書いたように、すでに数百のスタートアップがFacebookアプリを作り、近いうちに大物企業を含む数千のアプリが出荷されるだろう。どのアプリも大成功しているというわけではないが、早期参入組の成功例は、Slide.com、RockYou、SocialMedia、iLike、Flixster、HotOrNot、Renkooなど多数ある。こうした会社はFacebookのユーザーコミュニティーで招待や通知、プロフィール、フィードなどを介してバイラルに広まるFacebookアプリを開発、販売することによって何百万というユーザーを獲得した。サクセスストーリーの中には、スタート時にアプリへの招待やインストールリクエストの基準が甘かったことに乗じたものもあるが、後にFacebookが規制を強化したあとでも、引き続き新しいアプリケーションが追加され、爆発的な伸びをみせてユーザに受け入れられている。 Facebookプラットホーム解剖図(提供:Yee Lee) しかし、こうして多くのアプリが暮らすこの環境も、急速な成長と変化をとげている。Facebookはすでに、アプリを評価する基準を大きく変更し、当初はアプリのユーザー数に注目していたものを、最近では日毎のアクティブユーザー数に重点を移し、総リーチ数よりもユーザーの取り込みを重視したものとなっている(すばらしいやり方だと思う)。評価基準の変更の他に、Facebook APIにも大きな変更が加えられ、必死に書いたコードがあっという間に無駄になったデベロッパーからは若干の不満が寄せられた。変更のほとんどは、大量のアプリ招待状や通知、メッセージを送ったり、ユーザーをハメて意向に反したことをやらせるスパム度の高いアプリを減らすこのが目的で、ユーザーを守るためだった。変更のおかげで、以前よりも安全で活気のあるエコシステムになり、新しい機能も増えたが、週替りのルール変更によって、時に予想外なことが起きたりシステムが不安定になるといった弊害もあった。それでもデベロッパーのほとんどが、この機会をリスクに勝るものと考えているようで、GoogleやLinkedIn、MySpaceなどからソーシャルプラットホームやソーシャルAPIが間もなく出てくると言われながらも、デベロッパーたちの関心も話題も行動も、あい変わらずFacebookが他を圧倒している。現時点ではFacebookのひとり勝ちだ。GoogleやMicrosoft、Yahooらのインターネット巨人たちもみな、大量の支持者やプラットホームを持っていることを考えると、比較的新参者のFacebookとして驚異的な偉業といえる。これまでのところ、リッチなウェブ環境とソーシャルネットワークプラットホームを組み合わせて、ソーシャルのわかるアプリやオブジェクトを作り出したところはFacebook以外に誰もいない。とはいえ、ウェブ業界全体がソーシャルアプリケーションとソーシャルグラフの可能性を認識すれば、一日も早く戦えるプラットホームとAPIをひっさげ、総出でFacebookを射ち落としにかかることは間違いない。第7回 「お金を払って参加する: 広告ネットワーク、スポンサー付記事、有料配信」へ続く [...]