アップルゲート事件
Michael Arrington
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シリコンバレーで今「アップルゲート」と呼ばれている事件についてRyan Blockから公式な表明があった。昨日(米国時間5/17)Engadgetが、iPhoneがの発売が数ヶ月遅れるという記事を掲載したが、実は情報源は偽メールだった。この「ニュース」が出回ってから6分間にAppleの株価は時価総額40億ドル相当暴落した。Engadetはすぐに訂正文を出し、株価は20分ほどで復旧したが、多くの投資家が膨大な金を、歯を磨くほどの間に失った。
正直なところ、私も同じ情報を元にこのニュースを流していただろう。メールは実際にAppleのメールサーバーからApple従業員宛に送られたもので、それが信頼できる筋からEngadgetに転送されてきたのだ。Ryanは「レポーターにとって、この手の情報―従業員宛に送られた会社の内部メモ―は純金」と書いているが、私もこれに同感だ。あれは正式なプレスリリースに匹適するものだ。BlockがAppleの広報に問い合わせたところ、即座には回答を得られなかった(Appleが対応したのは2時間後だった)。これもまた、通常どおり手順だ。特ダネをキャッチした時、内部の広報ほど情報源として役にたたないものはない。回答のないこと自体が、ニュースがデマではなく真実であると認めたかのように思わせる。Appleは致命的なミスを2つ犯している。内部メールをハックされたこと、そして誤りであることをEngadgetに即座に伝えなかったことだ。
これをEngadgetの失態とみるかどうかはプロゴスフィアで永遠に議論されるだろうし、メジャーのメディアの中には、ブログの事実チェック体制に問題があるのでは、などと嬉々として書く者もいるだろう。Engadgetがこの次に噂を報じても、みんな眉につばをつけるだろうし、信用を全面的に取り戻すまでには時間がかかるだろう。
事実としてわかったことは、今や巨大ブログが情報をすばやく流す力は信じがたいほどに大きく、かつてなく多くの人たちを動かしているということだ。われわれ(ブロガー)がどれほど人に影響を与えていたかということを、きのうまではよくわかっていなかったのではないか。「アップルゲート事件」はブログの発展や、広くニュースや編集業界の進歩にとって歴史に残る出来事になるだろう。力は責任を伴うもの。そしてEngadgetはこの事体をしかるべき水準のプロ意識をもって処置したと私は考えている。
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2007年 12月 29日 at 7:34 pm